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二章 聖女さん、新しい日常を謳歌します。
2 聖女さん、再会
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結論を言うと、皆無茶苦茶うまかった。
あれ? 皆これでご飯食べていけるんじゃない? って思う位。
そしてそんな技量で、誰でも知ってるようなヒット曲を演奏してるってなると……なんかギャラリーが集まってきて。
気が付けば私達の周囲に二十人程人が集まる結果になっていた。
……正直なんか恥ずかしいけど、悪い気はしないね。
悪い気がしないどころか、なんか凄い気分良いんだけど。
ちょっとこう……歌いたくなってくる。
ぼ、ボーカルやりたい……ッ!
だけどまあ今回は流石に歌わず、それでも割と気分が乗ってきた状態で気持ちよく演奏終了。
そしてギャラリーからの拍手喝采。
あ、これいい。なんか気持ちいい!
演奏自体も三人とやったら、なんか凄い気持ちよかったし……これ結構本格的にやっても良いんじゃない?
「聞いてくれてありがとー!」
思わず咄嗟にそう言うと、結構なレスポンスが帰ってくる。
なんか楽器屋でお試しに引いてるだけなのに、ライブハウスで演奏してるみたいになってるね。
いや、それはちょっと違うか……うん、ゲリラライブだ。
「アンナさんいつになくノリノリですね」
「なんか妙に天職感あるな」
「それお二人にも言えるっすよ。ノリノリだったじゃないっすか」
「それ言うならシズクもじゃね」
「そうですよ」
「そ、そうっすかね……熱中しててあんまり気付かなかったっす」
おっと、皆も結構楽しんでたみたいだし……これ、空いた時間に結構ガッツリやってみる?
と、皆にそんな提案でもしてみようかなと考えていた所で、「え、この人達なんかプロの人?」とか「え、すげえ可愛いんだけど、推すわ」とか「知名度の無いプロでもアマチュアでも、絶対上上がってきそうだから私サイン貰っとこうかな」とか、嬉しいんだか恥ずかしいんだかよく分からなくなる事を言っているギャラリーの中から一人、私やステラと同年代に見える女の子が一歩前に出てくる。
ピンク色の髪色のショートカットの……私の対人関係の記憶の中でかなり大きなスペースを確保して陣取ってる女の子と凄い似ているというか、面影があるというか……とにかく、そんな女の子が。
一瞬、確認を取ってみようかと思った。
取らなきゃいけないと思った。
だけどその子と最後に会ったのは14歳の時。
私が聖女になる前の話で、あれから三年以上時間が経っていて。
それだけ時間があれば、成長と共にある程度容姿なんてのは変わってくるだろうし。
そもそもこの国に居るという情報すら定かじゃないから、似てるだけの他人の可能性もあって。
全然違う人だったらどうしようと思って声を掛けにくい。
髪型も変わってるし……うん。
と、そう考える私への助け舟はウチのベース担当……後方支援担当のシズクから出された。
「あ、シエルさんじゃないっすか!」
「ハロハローシズクちゃん。良い演奏だったよ」
多分色々充実した私生活を送っていると思われるシズクはきっと交友関係も結構広くなっている気がして、だからこそ交わされた何気ない挨拶。
そこに出てきた……シエルって名前。
だとすればもう確定だ。
「まさか……しーちゃん!?」
「お、やっと気づいたね。良かった、忘れられてると思ったよ……久しぶり、あっちゃん」
そう言って笑顔を浮かべる彼女は……私の親友だ。
今の私が私でいられているのは、全部目の前の女の子のおかげだって言っても過言じゃない位の恩人だ。
あれ? 皆これでご飯食べていけるんじゃない? って思う位。
そしてそんな技量で、誰でも知ってるようなヒット曲を演奏してるってなると……なんかギャラリーが集まってきて。
気が付けば私達の周囲に二十人程人が集まる結果になっていた。
……正直なんか恥ずかしいけど、悪い気はしないね。
悪い気がしないどころか、なんか凄い気分良いんだけど。
ちょっとこう……歌いたくなってくる。
ぼ、ボーカルやりたい……ッ!
だけどまあ今回は流石に歌わず、それでも割と気分が乗ってきた状態で気持ちよく演奏終了。
そしてギャラリーからの拍手喝采。
あ、これいい。なんか気持ちいい!
演奏自体も三人とやったら、なんか凄い気持ちよかったし……これ結構本格的にやっても良いんじゃない?
「聞いてくれてありがとー!」
思わず咄嗟にそう言うと、結構なレスポンスが帰ってくる。
なんか楽器屋でお試しに引いてるだけなのに、ライブハウスで演奏してるみたいになってるね。
いや、それはちょっと違うか……うん、ゲリラライブだ。
「アンナさんいつになくノリノリですね」
「なんか妙に天職感あるな」
「それお二人にも言えるっすよ。ノリノリだったじゃないっすか」
「それ言うならシズクもじゃね」
「そうですよ」
「そ、そうっすかね……熱中しててあんまり気付かなかったっす」
おっと、皆も結構楽しんでたみたいだし……これ、空いた時間に結構ガッツリやってみる?
と、皆にそんな提案でもしてみようかなと考えていた所で、「え、この人達なんかプロの人?」とか「え、すげえ可愛いんだけど、推すわ」とか「知名度の無いプロでもアマチュアでも、絶対上上がってきそうだから私サイン貰っとこうかな」とか、嬉しいんだか恥ずかしいんだかよく分からなくなる事を言っているギャラリーの中から一人、私やステラと同年代に見える女の子が一歩前に出てくる。
ピンク色の髪色のショートカットの……私の対人関係の記憶の中でかなり大きなスペースを確保して陣取ってる女の子と凄い似ているというか、面影があるというか……とにかく、そんな女の子が。
一瞬、確認を取ってみようかと思った。
取らなきゃいけないと思った。
だけどその子と最後に会ったのは14歳の時。
私が聖女になる前の話で、あれから三年以上時間が経っていて。
それだけ時間があれば、成長と共にある程度容姿なんてのは変わってくるだろうし。
そもそもこの国に居るという情報すら定かじゃないから、似てるだけの他人の可能性もあって。
全然違う人だったらどうしようと思って声を掛けにくい。
髪型も変わってるし……うん。
と、そう考える私への助け舟はウチのベース担当……後方支援担当のシズクから出された。
「あ、シエルさんじゃないっすか!」
「ハロハローシズクちゃん。良い演奏だったよ」
多分色々充実した私生活を送っていると思われるシズクはきっと交友関係も結構広くなっている気がして、だからこそ交わされた何気ない挨拶。
そこに出てきた……シエルって名前。
だとすればもう確定だ。
「まさか……しーちゃん!?」
「お、やっと気づいたね。良かった、忘れられてると思ったよ……久しぶり、あっちゃん」
そう言って笑顔を浮かべる彼女は……私の親友だ。
今の私が私でいられているのは、全部目の前の女の子のおかげだって言っても過言じゃない位の恩人だ。
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