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三章 聖女さん、冒険者やります
9 聖女さん達、大逃走
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「ど、どどどどどどうしよステラ!」
「お、おおお落ち着けアンナ。た、多分これ夢だ。ああそうだ夢。なーんだ夢か、はははは」
「私残して現実逃避しないでくれるかなぁ!」
そうこうしている内に相変わらずドアノブはガチャガチャされてるしそれに!
「△。◇◇○△×、○○」
明らかに何かに取り憑かれたシズクが一歩前へと出てきてるし……あとついでに。
「「「「「「……」」」」」」
なんか気が付けばシズクの周りに一杯いるし。
「「……」」
そしてなんとか現実に戻ってきてくれた、滅茶苦茶震えてるステラとアイコンタクトを交わして、静かに頷く。
うん、とりあえず……此処は一旦仕方ない。
「「ごめんシズク後で絶対助ける!」」
私達は同時にもう一方の通路へ向かって走り出した。
「くそ、なんだこれなんだこれなんだこれなんだこれ!」
「あとこれ絶対シルヴィも同じ感じになってるよね!」
「どうりで二人共俺達無視して行っちまう訳だ!」
流石にあそこまで叫び散らしてたら二人共戻ってきそうだもんね!
「で、ま、マジでどうしよう! どうにかしてシズクとシルヴィ連れて此処から出ないと!」
「何にしても俺達が落ち着かねえと話にならねえだろ! 一旦落ち着いて作戦会議だ!」
「落ち着くって言っても……と、とりあえずあの部屋入ろう!」
この先いくつか部屋はあるみたいだけど、廊下としては行き止まりだ。
ならもうそこの部屋に籠城するしか……。
「いや、そのまま真っすぐだ!」
「え?」
「窓はあんだろ! そのまま突き破って一旦外出る!」
「外出るって、二人は!?」
「落ち着け、外出ても此処とは目と鼻の先だ! すぐ戻って来れる! こんな四方八方何処から何が出てくるか分からねえ所で落ち着けるか! 戦略的一時撤退だ! そして速攻で何か考えて此処に戻って来よう!」
「う、うん!」
駄目だ頭回ってない! そんなシンプルな事も考えられなくなってる!
だって幽霊滅茶苦茶怖いし!
なんか涙出てきた!
「先行くぞ付いてこい!」
「う、うん!」
そして先導するステラが、顔の前に手をクロスさせ、窓ガラスを突き破って外に出る。
私もそれに続いて外へ飛び出た……筈だった。
「……へ?」
視界に映ったのは外の景色じゃなく壁である。
直前まで窓の外に外の景色が広がっていた筈なのに。
「ぐえ!」
鈍い声を漏らしながら壁に激突。
床に転がって悶えていると、隣に同じようにステラが転がっているのが見える。
「あ、アンナ、大丈夫か?」
「私は大丈夫……ステラは?」
「お、俺も大丈夫」
そんなやり取りをしながらひとまず私達は立ち上がる。
とりあえず大丈夫だけど、何も大丈夫じゃない。
「……で、どうする?」
「う、うん……ほんとどうしよ」
外に出た筈がまだ屋内にいて。
そして私達が立っている広めの廊下には……。
「「……ッ!」」
私達を囲むように幽霊が滅茶苦茶いる。
……これ逃げられなくない?
「ス、ステラ」
「あ、ああこれ……や、やってみるしかねえか。というか、これ最初からこうすればよかったのか?」
「な、なんか退路塞がれたら自然と思考がクリアになったね」
「ご、ゴーストバスティングといこうか……」
「そ、そだね。がんばるぞー」
「お、おー!」
言いながら、私達は背中合わせで構えを取る。
滅茶苦茶手足震えてるけども。
ま、まあ私達ならなんとかなるでしょ……多分。
「お、おおお落ち着けアンナ。た、多分これ夢だ。ああそうだ夢。なーんだ夢か、はははは」
「私残して現実逃避しないでくれるかなぁ!」
そうこうしている内に相変わらずドアノブはガチャガチャされてるしそれに!
「△。◇◇○△×、○○」
明らかに何かに取り憑かれたシズクが一歩前へと出てきてるし……あとついでに。
「「「「「「……」」」」」」
なんか気が付けばシズクの周りに一杯いるし。
「「……」」
そしてなんとか現実に戻ってきてくれた、滅茶苦茶震えてるステラとアイコンタクトを交わして、静かに頷く。
うん、とりあえず……此処は一旦仕方ない。
「「ごめんシズク後で絶対助ける!」」
私達は同時にもう一方の通路へ向かって走り出した。
「くそ、なんだこれなんだこれなんだこれなんだこれ!」
「あとこれ絶対シルヴィも同じ感じになってるよね!」
「どうりで二人共俺達無視して行っちまう訳だ!」
流石にあそこまで叫び散らしてたら二人共戻ってきそうだもんね!
「で、ま、マジでどうしよう! どうにかしてシズクとシルヴィ連れて此処から出ないと!」
「何にしても俺達が落ち着かねえと話にならねえだろ! 一旦落ち着いて作戦会議だ!」
「落ち着くって言っても……と、とりあえずあの部屋入ろう!」
この先いくつか部屋はあるみたいだけど、廊下としては行き止まりだ。
ならもうそこの部屋に籠城するしか……。
「いや、そのまま真っすぐだ!」
「え?」
「窓はあんだろ! そのまま突き破って一旦外出る!」
「外出るって、二人は!?」
「落ち着け、外出ても此処とは目と鼻の先だ! すぐ戻って来れる! こんな四方八方何処から何が出てくるか分からねえ所で落ち着けるか! 戦略的一時撤退だ! そして速攻で何か考えて此処に戻って来よう!」
「う、うん!」
駄目だ頭回ってない! そんなシンプルな事も考えられなくなってる!
だって幽霊滅茶苦茶怖いし!
なんか涙出てきた!
「先行くぞ付いてこい!」
「う、うん!」
そして先導するステラが、顔の前に手をクロスさせ、窓ガラスを突き破って外に出る。
私もそれに続いて外へ飛び出た……筈だった。
「……へ?」
視界に映ったのは外の景色じゃなく壁である。
直前まで窓の外に外の景色が広がっていた筈なのに。
「ぐえ!」
鈍い声を漏らしながら壁に激突。
床に転がって悶えていると、隣に同じようにステラが転がっているのが見える。
「あ、アンナ、大丈夫か?」
「私は大丈夫……ステラは?」
「お、俺も大丈夫」
そんなやり取りをしながらひとまず私達は立ち上がる。
とりあえず大丈夫だけど、何も大丈夫じゃない。
「……で、どうする?」
「う、うん……ほんとどうしよ」
外に出た筈がまだ屋内にいて。
そして私達が立っている広めの廊下には……。
「「……ッ!」」
私達を囲むように幽霊が滅茶苦茶いる。
……これ逃げられなくない?
「ス、ステラ」
「あ、ああこれ……や、やってみるしかねえか。というか、これ最初からこうすればよかったのか?」
「な、なんか退路塞がれたら自然と思考がクリアになったね」
「ご、ゴーストバスティングといこうか……」
「そ、そだね。がんばるぞー」
「お、おー!」
言いながら、私達は背中合わせで構えを取る。
滅茶苦茶手足震えてるけども。
ま、まあ私達ならなんとかなるでしょ……多分。
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