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部屋に戻ってからも、ニコの頭の中はまだ整理しきれていなかった。
話を聞いていた場で拳を握り大人しくしていたのは、せめてもの強がりだ。本当は納得など何もしていなければ、信じようとも思っていない。
カルダによると、ハープナーはクァンザ族を使って王の権威を削ぎ落とし、王に憤った騎士団や民衆を味方につけて自身が新しい王に成り替わろうとしていたらしい。
しかし、カルダからフェリディル王にその件を知らせたところ、フェリディル王は自分の家臣をバカにするなとの返事を返されたらしい。フェリディル王は、ダマルカと同様にフェリディルもアイローイの手中に収めようとしているのだろうと思ったのだ。
カルダもカルダで、人間同士結束を高めてクァンザ族に負けない強い種族にする為に、フェリディルもアイローイの従属国にすることが手っ取り早いと思っていた為、フェリディル王の考えはあながち誤解とも言えなかった。
とはいえ、クァンザ族と手を組むような輩が王になるなど捨て置くことはできず、カルダはハープナーが動く前にフェリディルを征服するという強硬手段に出たのだ。
ニコをアイローイの王妃に迎えたのも、ハープナーとの接触を避ける為だったという。国民からの人気が高かったニコに、同じく国中から信頼されているハープナーが近づき、利用し、そして反逆するということを未然に防ぐ為だったというのだ。
ニコが恐怖を感じたのは、もし本当にカルダとペリュグリスが話すことが全部本当で、自分が何も知らずにハープナーに力になってほしいと頼まれたら、全力で味方をしただろう思ったからだ。必要に迫られれば、婚姻すらも承諾したに違いない。
それくらい、ニコも他の者たちと同様にハープナーを信頼していた。
でも、とニコは胸に手を充てた。まだ聞いた全てが真実だとは限らない。
おかしな話だが、今、ニコが1番信用しているのは得体の知れない泥棒なのだ。
「ショックを受けたでしょうね…。」
王座の間に残ったのはカルダとキートスの2人だ。
最初にニコが失礼しますと悪い顔色のまま退席し、ペリュグリスには、カルダが用意した客室で休むようにと言って下がらせた。
しょんぼりと発したキートスの言葉が、静かな王座の間に響いたが、カルダは返事をする気にもならなかった。
元々白い顔から更に血の気が引き、青白くなったニコの姿を思い出し、カルダの額を擦る癖が出る。
もっと取り乱すと思った。涙を流すと思った。しかしそうはならなかった。カルダは、さすが1年以上全てを1人で耐えた女性だと感心すると共に、心配になった。
どんなに強い盾でも、耐え続ければ老朽するし、いずれは壊れる。メンテナンスが必要なのだ。
「大丈夫でしょうか…最近ようやく少しずつ心を開いて頂けていたのに、また元に戻ってしまわれないか心配です。」
カルダは額を擦る。
「今日の今日ではまだお心の整理ができていないでしょうから、明日、伺ってみるのはどうでしょう?」
カルダはしわの寄った眉間を抑えた。
「王様、王様の腕の見せ所ですよ!」
カルダは切実に思った。うるさい。なぜ返事もしていないのに、次から次へと言葉を重ねるのか。幻聴でも聞こえているのではあるまいな、と。
「キートス。」
「はい、王様。」
「下がれ。」
「いいえ、王様。」
「は?!」
当たり前のように口答えをするキートス。
どんなに口うるさくても今までカルダに向かって”いいえ”などと言ったことが無かったキートスに、カルダの方が困惑する。
「今、余にいいえと言ったか?」
「はい、王様。このキートス、王様が次はいつ王妃様をお訪ねになるのか聞いてからでないと、下がれません。」
カルダは呆れて口をあんぐりと開けた。なんて空気の読めないやつなんだ。しかしキートスは訝しげなカルダの視線に、びくともしなかった。
上あごを上げて澄ました顔のキートスに、カルダは一層苛立ちを覚える。
「エイソン!」
「はっ!」
カルダが呼ぶと、すぐにエイソンが扉を開いて現れた。
「こいつを連れ出せ。」
「王様?!」
「…え?」
なんで私を追い出すんですかとか、お前がうるさいからだとか、毎日のように聞くセリフを言い合う姿を目の当たりにして、エイソンはまたしても面倒な場に駆り出されたとため息をついた。
今まで幾度と見てきたこの2人のやり取りを見ていると、いつまでも小さな子供のような気がして、エイソンは父性を感じずにはいられなかった。
「…王様、人避けをして話をした後に、私の手でキートスを追い出すと、城内で良からぬ噂が立つやもしれませんよ。」
「良からぬ噂とはなんだ。」
「人は知らないところで勝手に妄想し、思いもよらない噂の原因になることは、王妃様の件で学習されたはずでは?」
痛いところを突かれたカルダは、うっと口を閉ざした。キートスは胸を撫で下ろす。
「王妃様のお顔色が大変悪いようにお見受けしましたが、王妃様は何か仰られていましたか?」
困った時のカルダの癖が出る。
「何も。少し考えさせてくれと。それだけだ。」
思ったよりも冷静なお方なのだな、とエイソンもカルダと同じ印象を受けた。
「そうですか。それならば、少し時間をあけた方がいいかもしれませんね。」
「何を仰いますか、エイソンさん!王妃様は今にも不安で胸を押しつぶされそうになっているはずです。誰かが付いていてあげた方がいいですよ!」
「その誰かに、王様は向いていらっしゃらない。」
エイソンの言葉に、カルダは心臓を貫かれたような痛みを感じた。頭のてっぺんから冷えていく。
どのような理由を並べても、自分が王妃の両親の仇、祖国の仇である事実に変わりはない。カルダも理解していた。側にいたところで掛けてやる言葉も持たなければ、余計に圧力をかけてしまうだけの存在だ。
「エイソンさん…そんな言い方しないでください…。」
「事実は事実だ。」
「余も、分かっている…。」
ですが王様、とエイソンは父が子を戒めるように続けた。
「王妃様のお心が落ち着き、もし真実と向き合いたいとそう願った時は、王様が1番お力になって差し上げるべきです。」
カルダは真っ直ぐにエイソンを見返す。
「…分かっている。」
「キートスが言うように今すぐにというのは無理がありますが、少し時間を空けて、王様が自ら王妃様の元へ出向かれることは必要ですよ。王妃様がご自身で王様に会いに来ることは、これまで1度も無かったのですから。」
「…分かっている。頃合いをみて行くつもりだ。」
「それから、僭越ながらもう1つよろしいでしょうか。」
「なんだ。」
「御自身のことをあまり卑下なさってはいけません。」
カルダの眉間に寄ったしわが、僅かに緩んだ。
「王様はなさるべきことをなさったのです。王妃様にどのような印象を持たれようが、王様の行動に間違いはありませんでした。このエイソンが、断言致します。」
エイソンの力強い瞳が、カルダの心を支えるように軽くした。自然と頬が緩む。
「エイソンにそう言ってもらえると心強い。」
エイソンの言うことは素直に聞き入れるカルダに、キートスは口を尖らせた。
話を聞いていた場で拳を握り大人しくしていたのは、せめてもの強がりだ。本当は納得など何もしていなければ、信じようとも思っていない。
カルダによると、ハープナーはクァンザ族を使って王の権威を削ぎ落とし、王に憤った騎士団や民衆を味方につけて自身が新しい王に成り替わろうとしていたらしい。
しかし、カルダからフェリディル王にその件を知らせたところ、フェリディル王は自分の家臣をバカにするなとの返事を返されたらしい。フェリディル王は、ダマルカと同様にフェリディルもアイローイの手中に収めようとしているのだろうと思ったのだ。
カルダもカルダで、人間同士結束を高めてクァンザ族に負けない強い種族にする為に、フェリディルもアイローイの従属国にすることが手っ取り早いと思っていた為、フェリディル王の考えはあながち誤解とも言えなかった。
とはいえ、クァンザ族と手を組むような輩が王になるなど捨て置くことはできず、カルダはハープナーが動く前にフェリディルを征服するという強硬手段に出たのだ。
ニコをアイローイの王妃に迎えたのも、ハープナーとの接触を避ける為だったという。国民からの人気が高かったニコに、同じく国中から信頼されているハープナーが近づき、利用し、そして反逆するということを未然に防ぐ為だったというのだ。
ニコが恐怖を感じたのは、もし本当にカルダとペリュグリスが話すことが全部本当で、自分が何も知らずにハープナーに力になってほしいと頼まれたら、全力で味方をしただろう思ったからだ。必要に迫られれば、婚姻すらも承諾したに違いない。
それくらい、ニコも他の者たちと同様にハープナーを信頼していた。
でも、とニコは胸に手を充てた。まだ聞いた全てが真実だとは限らない。
おかしな話だが、今、ニコが1番信用しているのは得体の知れない泥棒なのだ。
「ショックを受けたでしょうね…。」
王座の間に残ったのはカルダとキートスの2人だ。
最初にニコが失礼しますと悪い顔色のまま退席し、ペリュグリスには、カルダが用意した客室で休むようにと言って下がらせた。
しょんぼりと発したキートスの言葉が、静かな王座の間に響いたが、カルダは返事をする気にもならなかった。
元々白い顔から更に血の気が引き、青白くなったニコの姿を思い出し、カルダの額を擦る癖が出る。
もっと取り乱すと思った。涙を流すと思った。しかしそうはならなかった。カルダは、さすが1年以上全てを1人で耐えた女性だと感心すると共に、心配になった。
どんなに強い盾でも、耐え続ければ老朽するし、いずれは壊れる。メンテナンスが必要なのだ。
「大丈夫でしょうか…最近ようやく少しずつ心を開いて頂けていたのに、また元に戻ってしまわれないか心配です。」
カルダは額を擦る。
「今日の今日ではまだお心の整理ができていないでしょうから、明日、伺ってみるのはどうでしょう?」
カルダはしわの寄った眉間を抑えた。
「王様、王様の腕の見せ所ですよ!」
カルダは切実に思った。うるさい。なぜ返事もしていないのに、次から次へと言葉を重ねるのか。幻聴でも聞こえているのではあるまいな、と。
「キートス。」
「はい、王様。」
「下がれ。」
「いいえ、王様。」
「は?!」
当たり前のように口答えをするキートス。
どんなに口うるさくても今までカルダに向かって”いいえ”などと言ったことが無かったキートスに、カルダの方が困惑する。
「今、余にいいえと言ったか?」
「はい、王様。このキートス、王様が次はいつ王妃様をお訪ねになるのか聞いてからでないと、下がれません。」
カルダは呆れて口をあんぐりと開けた。なんて空気の読めないやつなんだ。しかしキートスは訝しげなカルダの視線に、びくともしなかった。
上あごを上げて澄ました顔のキートスに、カルダは一層苛立ちを覚える。
「エイソン!」
「はっ!」
カルダが呼ぶと、すぐにエイソンが扉を開いて現れた。
「こいつを連れ出せ。」
「王様?!」
「…え?」
なんで私を追い出すんですかとか、お前がうるさいからだとか、毎日のように聞くセリフを言い合う姿を目の当たりにして、エイソンはまたしても面倒な場に駆り出されたとため息をついた。
今まで幾度と見てきたこの2人のやり取りを見ていると、いつまでも小さな子供のような気がして、エイソンは父性を感じずにはいられなかった。
「…王様、人避けをして話をした後に、私の手でキートスを追い出すと、城内で良からぬ噂が立つやもしれませんよ。」
「良からぬ噂とはなんだ。」
「人は知らないところで勝手に妄想し、思いもよらない噂の原因になることは、王妃様の件で学習されたはずでは?」
痛いところを突かれたカルダは、うっと口を閉ざした。キートスは胸を撫で下ろす。
「王妃様のお顔色が大変悪いようにお見受けしましたが、王妃様は何か仰られていましたか?」
困った時のカルダの癖が出る。
「何も。少し考えさせてくれと。それだけだ。」
思ったよりも冷静なお方なのだな、とエイソンもカルダと同じ印象を受けた。
「そうですか。それならば、少し時間をあけた方がいいかもしれませんね。」
「何を仰いますか、エイソンさん!王妃様は今にも不安で胸を押しつぶされそうになっているはずです。誰かが付いていてあげた方がいいですよ!」
「その誰かに、王様は向いていらっしゃらない。」
エイソンの言葉に、カルダは心臓を貫かれたような痛みを感じた。頭のてっぺんから冷えていく。
どのような理由を並べても、自分が王妃の両親の仇、祖国の仇である事実に変わりはない。カルダも理解していた。側にいたところで掛けてやる言葉も持たなければ、余計に圧力をかけてしまうだけの存在だ。
「エイソンさん…そんな言い方しないでください…。」
「事実は事実だ。」
「余も、分かっている…。」
ですが王様、とエイソンは父が子を戒めるように続けた。
「王妃様のお心が落ち着き、もし真実と向き合いたいとそう願った時は、王様が1番お力になって差し上げるべきです。」
カルダは真っ直ぐにエイソンを見返す。
「…分かっている。」
「キートスが言うように今すぐにというのは無理がありますが、少し時間を空けて、王様が自ら王妃様の元へ出向かれることは必要ですよ。王妃様がご自身で王様に会いに来ることは、これまで1度も無かったのですから。」
「…分かっている。頃合いをみて行くつもりだ。」
「それから、僭越ながらもう1つよろしいでしょうか。」
「なんだ。」
「御自身のことをあまり卑下なさってはいけません。」
カルダの眉間に寄ったしわが、僅かに緩んだ。
「王様はなさるべきことをなさったのです。王妃様にどのような印象を持たれようが、王様の行動に間違いはありませんでした。このエイソンが、断言致します。」
エイソンの力強い瞳が、カルダの心を支えるように軽くした。自然と頬が緩む。
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