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帰りの支度を済ませて、いつも通り通学カバンを机のサイドにかけて生徒会室に向かう。
階段を上がって3階の保健室や職員室の前を通っ先の生徒会室に行く途中…
生徒会室に向かうのとは逆の方向にあるトイレ。
そっちの方向から、ボソボソっと声が聞こえた気がした。
基本的に教室のないこの校舎の3階では、ここのトイレはほとんど誰も使わない。ちなみに職員用トイレは職員室に入った更に奥にあるらしいので、一応ここのトイレは生徒用。
そんなトイレのある方向から、明らかに教員ではない声が聞こえてきたのだ。
「校則で恋愛は出来ないから…悪いけど…」
トイレの方からボソボソと聞こえてきた声は、桐生珪に似ていた。
いや、多分本人…
「だからこの手紙も…返すよ。
ありがとう」
手紙…。
多分、あの時の叶さんの手紙だ。
そういえばアイツ、今日返事をするって言ってた。
恋愛禁止を理由にしてたけど、昨日の時点で校則を教師の選択化にするって事、決めてたのかな。
「……っ……っ…」
声を殺すようにすすり泣く声が聞こえてきた。
きっと叶さんだ。
…これ以上わたしが聞くのは、良くないわよね。
わたしは足音を立てないよう、ゆっくり踵を返し生徒会室の方へ向かった。
桐生珪は…叶さんの告白を断ったんだ…。
廊下の向こうの生徒会室の前には、メンバーたち3人がすでに集まっていた。
「副会長、待ってましたよ!」
「あれ、なんでそんな所で待ってるの?」
「だってまだカギがかかっているから開かないんですよ」
カギ、そうか。
桐生珪は…あそこにいるわけだし、わたしが開けないとカギを持ってる人が他にいないんだよね。
「ん、て言うか…今日は集まらなくていいと思う。
わたしが新しい校則の具体案を文書化しないと何も話せないし。
ずっと毎日忙しかったもんね、たまにはまっすぐ下校しましょう」
「副会長がそう言うなら、じゃお言葉に甘えて」
「また文書化したら、すぐに見せてね。
じゃあお先でーす」
3人を帰らせると、わたしはポケットからカギを取り出して生徒会室のドアを開けた。
パチと部屋の照明をつけると、わたしは長机の定位置に着く。
置きっぱなしにして辞めるつもりだった生徒会の資料のファイルをまた取り出した。
学校の校則やシステムなども全て綴られているこのファイルを広げて、読み返す。
学校のシステムを変えるという大掛かりな発言をしたのだ、生半可な案じゃ施行される前にポシャっちゃうもの。せっかくの大役、ママも期待してる以上はしっかりやらなきゃ。
ルーズリーフを1枚出して、資料を見ながら案を少しずつ書き出していく…
…その時。
ガラガラとドアが開き、わたしはハッとしてドアの方に視線を向けた。
「ごめん、ちょっと遅れた…
あれ、榊ひとりだけ?」
桐生珪だ。
多分告白の返事を終えて、そのまま来たんだろう。
階段を上がって3階の保健室や職員室の前を通っ先の生徒会室に行く途中…
生徒会室に向かうのとは逆の方向にあるトイレ。
そっちの方向から、ボソボソっと声が聞こえた気がした。
基本的に教室のないこの校舎の3階では、ここのトイレはほとんど誰も使わない。ちなみに職員用トイレは職員室に入った更に奥にあるらしいので、一応ここのトイレは生徒用。
そんなトイレのある方向から、明らかに教員ではない声が聞こえてきたのだ。
「校則で恋愛は出来ないから…悪いけど…」
トイレの方からボソボソと聞こえてきた声は、桐生珪に似ていた。
いや、多分本人…
「だからこの手紙も…返すよ。
ありがとう」
手紙…。
多分、あの時の叶さんの手紙だ。
そういえばアイツ、今日返事をするって言ってた。
恋愛禁止を理由にしてたけど、昨日の時点で校則を教師の選択化にするって事、決めてたのかな。
「……っ……っ…」
声を殺すようにすすり泣く声が聞こえてきた。
きっと叶さんだ。
…これ以上わたしが聞くのは、良くないわよね。
わたしは足音を立てないよう、ゆっくり踵を返し生徒会室の方へ向かった。
桐生珪は…叶さんの告白を断ったんだ…。
廊下の向こうの生徒会室の前には、メンバーたち3人がすでに集まっていた。
「副会長、待ってましたよ!」
「あれ、なんでそんな所で待ってるの?」
「だってまだカギがかかっているから開かないんですよ」
カギ、そうか。
桐生珪は…あそこにいるわけだし、わたしが開けないとカギを持ってる人が他にいないんだよね。
「ん、て言うか…今日は集まらなくていいと思う。
わたしが新しい校則の具体案を文書化しないと何も話せないし。
ずっと毎日忙しかったもんね、たまにはまっすぐ下校しましょう」
「副会長がそう言うなら、じゃお言葉に甘えて」
「また文書化したら、すぐに見せてね。
じゃあお先でーす」
3人を帰らせると、わたしはポケットからカギを取り出して生徒会室のドアを開けた。
パチと部屋の照明をつけると、わたしは長机の定位置に着く。
置きっぱなしにして辞めるつもりだった生徒会の資料のファイルをまた取り出した。
学校の校則やシステムなども全て綴られているこのファイルを広げて、読み返す。
学校のシステムを変えるという大掛かりな発言をしたのだ、生半可な案じゃ施行される前にポシャっちゃうもの。せっかくの大役、ママも期待してる以上はしっかりやらなきゃ。
ルーズリーフを1枚出して、資料を見ながら案を少しずつ書き出していく…
…その時。
ガラガラとドアが開き、わたしはハッとしてドアの方に視線を向けた。
「ごめん、ちょっと遅れた…
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桐生珪だ。
多分告白の返事を終えて、そのまま来たんだろう。
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