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臨時総会 ~rinji soukai ➀
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いつも1人のお弁当を食べ終わった昼休み。
いい加減副会長を辞める事を学校に言わなければと、わたしは職員室に向かった。
本当ならこの前の時に言うつもりだったのに、更科があんな事を言ってくると思わなかったので結局言わずじまいだったのだ。…一言二言何か言われるかもしれないけど、ママが辞めろって言うんだもん、仕方ないわよね。
ガラガラと職員室のドアを開け、重い足取りで担当教員のデスクまで行く。
あぁ…これでわたしも、執行部から完全に籍がなくなる…
「先生、あの…」
「お、榊。
丁度良い所に来た」
「はい?」
「桐生や執行部のみんなにも言っといてくれんか。
臨時総会は今週木曜日の午後に時間取れたと」
え、臨時、総会?
「先生、臨時総会って…」
「執行部の方でもまだ話がつかなかったんだな。
まぁ教員的にも、もう一度話し合ってほしい所だったしな」
何だか苦笑いを浮かべながらこの教員は言った。
だけど…わたしには言ってる事がよくわからなかった。
「長く教員勤めているけど、生徒会の臨時総会なんて久しぶりだな。
新しい校則を立てるんだから、そりゃ慎重にはなってほしいものだがな。
特に今年は」
「あの、先生?
臨時総会ってもしかしてわたしの案をもう一度話し合うって事なんですか?」
「…何を言ってるんだ?
そうしてほしいって言ってきたのは、執行部の方じゃないか」
…意味がわからなかった。
わたしが集まりに欠席しているうちに、何か話がかわっていたんだろうか。
「じゃあ木曜日の午後に、総会だからな。
しっかり話し合ってくれよ。
この度のは、さすがに変えてくれる事を祈るけどな」
…そういえば、桐生君がわたしの書いた提案書を持っていた。何か話があるって言ってたけど、その事だったのかな。
わたしの書いた案、何か気になる事でもあったのかも。
さすがに自分が立てた案だったので、無視して今副会長辞めますなんて言えなくなってしまった。
とりあえず、臨時総会の事だけは伝えなきゃね。
__放課後。
適当に帰る支度だけは済ませて生徒会室に向かう。
「………………」
気まずい気持ちでドアを開けて中に入ると、桐生君はもちろん他のメンバーたちは既に集まっていた。
「あ、副会長」
「お疲れ様でーす」
「…ごめんなさい、遅くなって…」
チラと桐生君の方を見てみたけど、一瞬目が合った後すぐに反らされた。
グサッと冷たいナイフでも胸に突き刺さったようだった。その後更科の方を見てみると、ニヤニヤと口元を緩ませている。
…めちゃめちゃ嫌な気分。
用件だけ言って、今日は早く帰ろう。
いつもの席に着くと、わたしは担当教員から言付かった事をみんなに話した。
「あの、臨時総会が次の木曜日にやる事が決まったって先生が言ってたけど…」
何があってこんな事になったのかはわたしは知らない。多分他のメンバーたちなら知ってるんだろうな。
と、思っていたんだけど…
「臨時総会?」
「え、なんで臨時総会なんか?」
メンバーたちは意外といった表情だった。
あれ?
一体どうなってるの?
みんなが教員にお願いして設けてもらったんじゃなかったのかな。
「あー…それはね、例の新しい校則についての事なんだけど…」
「え?
あのシステム、まだ話がちゃんとついてなかったの?」
「先生に反対されたんですか?」
「ん、まぁ色々あってね…」
それに対し唯一話がわかっていたのは、桐生君だけだった。
いい加減副会長を辞める事を学校に言わなければと、わたしは職員室に向かった。
本当ならこの前の時に言うつもりだったのに、更科があんな事を言ってくると思わなかったので結局言わずじまいだったのだ。…一言二言何か言われるかもしれないけど、ママが辞めろって言うんだもん、仕方ないわよね。
ガラガラと職員室のドアを開け、重い足取りで担当教員のデスクまで行く。
あぁ…これでわたしも、執行部から完全に籍がなくなる…
「先生、あの…」
「お、榊。
丁度良い所に来た」
「はい?」
「桐生や執行部のみんなにも言っといてくれんか。
臨時総会は今週木曜日の午後に時間取れたと」
え、臨時、総会?
「先生、臨時総会って…」
「執行部の方でもまだ話がつかなかったんだな。
まぁ教員的にも、もう一度話し合ってほしい所だったしな」
何だか苦笑いを浮かべながらこの教員は言った。
だけど…わたしには言ってる事がよくわからなかった。
「長く教員勤めているけど、生徒会の臨時総会なんて久しぶりだな。
新しい校則を立てるんだから、そりゃ慎重にはなってほしいものだがな。
特に今年は」
「あの、先生?
臨時総会ってもしかしてわたしの案をもう一度話し合うって事なんですか?」
「…何を言ってるんだ?
そうしてほしいって言ってきたのは、執行部の方じゃないか」
…意味がわからなかった。
わたしが集まりに欠席しているうちに、何か話がかわっていたんだろうか。
「じゃあ木曜日の午後に、総会だからな。
しっかり話し合ってくれよ。
この度のは、さすがに変えてくれる事を祈るけどな」
…そういえば、桐生君がわたしの書いた提案書を持っていた。何か話があるって言ってたけど、その事だったのかな。
わたしの書いた案、何か気になる事でもあったのかも。
さすがに自分が立てた案だったので、無視して今副会長辞めますなんて言えなくなってしまった。
とりあえず、臨時総会の事だけは伝えなきゃね。
__放課後。
適当に帰る支度だけは済ませて生徒会室に向かう。
「………………」
気まずい気持ちでドアを開けて中に入ると、桐生君はもちろん他のメンバーたちは既に集まっていた。
「あ、副会長」
「お疲れ様でーす」
「…ごめんなさい、遅くなって…」
チラと桐生君の方を見てみたけど、一瞬目が合った後すぐに反らされた。
グサッと冷たいナイフでも胸に突き刺さったようだった。その後更科の方を見てみると、ニヤニヤと口元を緩ませている。
…めちゃめちゃ嫌な気分。
用件だけ言って、今日は早く帰ろう。
いつもの席に着くと、わたしは担当教員から言付かった事をみんなに話した。
「あの、臨時総会が次の木曜日にやる事が決まったって先生が言ってたけど…」
何があってこんな事になったのかはわたしは知らない。多分他のメンバーたちなら知ってるんだろうな。
と、思っていたんだけど…
「臨時総会?」
「え、なんで臨時総会なんか?」
メンバーたちは意外といった表情だった。
あれ?
一体どうなってるの?
みんなが教員にお願いして設けてもらったんじゃなかったのかな。
「あー…それはね、例の新しい校則についての事なんだけど…」
「え?
あのシステム、まだ話がちゃんとついてなかったの?」
「先生に反対されたんですか?」
「ん、まぁ色々あってね…」
それに対し唯一話がわかっていたのは、桐生君だけだった。
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