秘密の生徒会室 君とふたりきり

むらさ樹

文字の大きさ
41 / 52

臨時総会 ~rinji soukai ➀

しおりを挟む
いつも1人のお弁当を食べ終わった昼休み。
いい加減副会長を辞める事を学校に言わなければと、わたしは職員室に向かった。

本当ならこの前の時に言うつもりだったのに、更科があんな事を言ってくると思わなかったので結局言わずじまいだったのだ。…一言二言何か言われるかもしれないけど、ママが辞めろって言うんだもん、仕方ないわよね。


ガラガラと職員室のドアを開け、重い足取りで担当教員のデスクまで行く。
あぁ…これでわたしも、執行部から完全に籍がなくなる…

「先生、あの…」

「お、榊。
丁度良い所に来た」

「はい?」

「桐生や執行部のみんなにも言っといてくれんか。
臨時総会は今週木曜日の午後に時間取れたと」

え、臨時、総会?

「先生、臨時総会って…」

「執行部の方でもまだ話がつかなかったんだな。
まぁ教員的にも、もう一度話し合ってほしい所だったしな」

何だか苦笑いを浮かべながらこの教員は言った。
だけど…わたしには言ってる事がよくわからなかった。

「長く教員勤めているけど、生徒会の臨時総会なんて久しぶりだな。
新しい校則を立てるんだから、そりゃ慎重にはなってほしいものだがな。
特に今年は」

「あの、先生?
臨時総会ってもしかしてわたしの案をもう一度話し合うって事なんですか?」

「…何を言ってるんだ?
そうしてほしいって言ってきたのは、執行部の方じゃないか」

…意味がわからなかった。
わたしが集まりに欠席しているうちに、何か話がかわっていたんだろうか。


「じゃあ木曜日の午後に、総会だからな。
しっかり話し合ってくれよ。
この度のは、さすがに変えてくれる事を祈るけどな」

…そういえば、桐生君がわたしの書いた提案書を持っていた。何か話があるって言ってたけど、その事だったのかな。
わたしの書いた案、何か気になる事でもあったのかも。

さすがに自分が立てた案だったので、無視して今副会長辞めますなんて言えなくなってしまった。
とりあえず、臨時総会の事だけは伝えなきゃね。






__放課後。

適当に帰る支度だけは済ませて生徒会室に向かう。

「………………」

気まずい気持ちでドアを開けて中に入ると、桐生君はもちろん他のメンバーたちは既に集まっていた。

「あ、副会長」

「お疲れ様でーす」

「…ごめんなさい、遅くなって…」

チラと桐生君の方を見てみたけど、一瞬目が合った後すぐに反らされた。

グサッと冷たいナイフでも胸に突き刺さったようだった。その後更科の方を見てみると、ニヤニヤと口元を緩ませている。

…めちゃめちゃ嫌な気分。
用件だけ言って、今日は早く帰ろう。



いつもの席に着くと、わたしは担当教員から言付かった事をみんなに話した。

「あの、臨時総会が次の木曜日にやる事が決まったって先生が言ってたけど…」

何があってこんな事になったのかはわたしは知らない。多分他のメンバーたちなら知ってるんだろうな。

と、思っていたんだけど…

「臨時総会?」

「え、なんで臨時総会なんか?」

メンバーたちは意外といった表情だった。

あれ?
一体どうなってるの?

みんなが教員にお願いして設けてもらったんじゃなかったのかな。


「あー…それはね、例の新しい校則についての事なんだけど…」

「え?
あのシステム、まだ話がちゃんとついてなかったの?」

「先生に反対されたんですか?」

「ん、まぁ色々あってね…」

それに対し唯一話がわかっていたのは、桐生君だけだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

12年目の恋物語

真矢すみれ
恋愛
生まれつき心臓の悪い少女陽菜(はるな)と、12年間同じクラス、隣の家に住む幼なじみの男の子叶太(かなた)は学校公認カップルと呼ばれるほどに仲が良く、同じ時間を過ごしていた。 だけど、陽菜はある日、叶太が自分の身体に責任を感じて、ずっと一緒にいてくれるのだと知り、叶太から離れることを決意をする。 すれ違う想い。陽菜を好きな先輩の出現。二人を見守り、何とか想いが通じるようにと奔走する友人たち。 2人が結ばれるまでの物語。 第一部「12年目の恋物語」完結 第二部「13年目のやさしい願い」完結 第三部「14年目の永遠の誓い」←順次公開中 ※ベリーズカフェと小説家になろうにも公開しています。

背徳のミラールージュ(母と子 それぞれが年の差恋愛にのめり込んでいく鏡写し)

MisakiNonagase
恋愛
24歳の市役所職員・中村洋平には、自慢の恋人がいた。2歳年上の小学校教師、夏海。誰もが羨む「正解」の幸せの中にいたはずだった。 しかし、50歳になる母・美鈴が21歳の青年・翔吾と恋に落ちたとき、歯車は狂い出す。 ​母の恋路を「不潔だ」と蔑んでいた洋平だったが、気づけば自分もまた、抗えない引力に引き寄せられていた。  その相手は、母の恋人の母親であり、二回りも年上の柳田悦子。 ​純愛か、背徳か。4年付き合った恋人を捨ててまで、なぜ僕は「彼女」を求めてしまうのか。 交差する二組の親子。歪な四角関係の果てに、彼らが見つける愛の形とは――。

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

イケメンエリートは愛妻の下僕になりたがる(イケメンエリートシリーズ第四弾)

便葉
恋愛
国内有数の豪華複合オフィスビルの27階にある IT関連会社“EARTHonCIRCLE”略して“EOC” 謎多き噂の飛び交う外資系一流企業 日本内外のイケメンエリートが 集まる男のみの会社 そのイケメンエリート軍団のキャップ的存在 唯一の既婚者、中山トオルの意外なお話 中山加恋(20歳) 二十歳でトオルの妻になる 何不自由ない新婚生活だが若さゆえ好奇心旺盛 中山トオル(32歳) 17歳の加恋に一目ぼれ 加恋の二十歳の誕生日に強引に結婚する 加恋を愛し過ぎるあまりたまに壊れる 会社では群を抜くほどの超エリートが、 愛してやまない加恋ちゃんに 振り回されたり落ち込まされたり… そんなイケメンエリートの ちょっと切なくて笑えるお話

処理中です...