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「へぇ、生徒会長やってくれんじゃん」
そうぼやいたのは、一緒に舞台裏に座る更科だった。多分、お昼休みにわたしと桐生君が生徒会室にいた事は知らないままだと思う。
そしてコイツも、わたしに変な気があって付きまとおうとしている要注意人物だ。
「恋愛が本当に自由になるなら、堂々と付き合えるってのか…。
副会長、だったら俺と本気で付き合わね?」
相変わらずニヤニヤといやらしい表情で言ってくる更科。
隣には伊集院先輩や相良君だっているってのに!
お断りします!
…て言いかけた瞬間、ようやく拍手が鳴り止んだ頃を見計らった桐生君は続けた。
「これは決定って事でいいようだね。
あー、ちなみにだけど、施行は明日からだから、今日はまだ禁止中だよ」
「…ほら、更科先輩。
今日はまだ禁止中ですってよ」
そうわたしが言うと、更科はフンと鼻を鳴らした。
臨時総会も終わり、気のせいではなく明らかに生徒たちはウキウキした様子で体育館を後にした。
明日からは恋愛が自由になるんだ!
好きな気持ちを抑えて、ずっと片思いしていた生徒だってたくさんいるだろう。明日には早速、告白を考えてる生徒だっているに違いない。
逆に、フられてブルーになる生徒もいるかもしれないな。
だけどすっかり浮かれてしまっている半数以上の生徒たちは、みんな表情が緩んでいる。
明日から、また空気の変わった学校生活が始まるんだろうなぁ。
臨時総会が終われば午後の授業はもうなく、みんな部活や帰宅となる。
__普通よりも早い放課後。
わたしはカギを持って生徒会室に来た。
カチリと錠を外し、ガラリとドアを開ける。
「………………」
まだ誰もいない生徒会室。
過去の資料が並んだ棚と、長机が2台あるだけのシンプルな部屋。
わたしは中に入るとドアを閉め、またカチリとカギをかけた。
窓際に行くと、中途半端に開いたカーテンから窓の外を覗く。
3階のここからは下の昇降口が見える。
部活用のユニフォームを着た生徒や帰宅する生徒が校舎から出たりしている。文化祭の買い出しに向かう生徒もいるかな。
何かしら賑わっている外の様子と違い、この生徒会室は誰もいない時は特に静かだ。
そして…そんな生徒会室では、誰にも見せない顔を晒す事が出来る…。
カチッ
ドアの錠が外れた音が聞こえた。
ガラガラとドアが開くと、すぐまた閉まりカチリとカギをかけた音がした。
わたしは窓からドアの方に視線を移す。
「榊」
「…桐生君」
窓際に立つわたしのもとまで歩み寄ると、桐生君は中途半端に開いたカーテンを全部閉めた。
すると部屋全体が薄暗くなる。
「悪かったな、せっかく榊が考えた案を没らせたみたいで」
「ううん」
もしわたしが桐生君の立場であっても、同じ事したかもしれないな…。
恋愛禁止令なんて、誰かを好きにならないとこんなにもツラい思いなんかしないもんね。
でも明日からは、それも全て解放されるんだ。
「今日は他のメンバーたちは?」
「さぁ?
特に集まるとも何とも連絡してないから」
「え?
いいの?そんな適当な事で」
「ドアが開かなきゃ、どうせ入ってこれないしな。
入れなきゃ、集まりはないって思うだろ」
「もぉ、生徒会長でしょ!桐生君ったら…」
なんて言いつつも、わたしの胸はさっきからドキドキと鳴っている。
そうぼやいたのは、一緒に舞台裏に座る更科だった。多分、お昼休みにわたしと桐生君が生徒会室にいた事は知らないままだと思う。
そしてコイツも、わたしに変な気があって付きまとおうとしている要注意人物だ。
「恋愛が本当に自由になるなら、堂々と付き合えるってのか…。
副会長、だったら俺と本気で付き合わね?」
相変わらずニヤニヤといやらしい表情で言ってくる更科。
隣には伊集院先輩や相良君だっているってのに!
お断りします!
…て言いかけた瞬間、ようやく拍手が鳴り止んだ頃を見計らった桐生君は続けた。
「これは決定って事でいいようだね。
あー、ちなみにだけど、施行は明日からだから、今日はまだ禁止中だよ」
「…ほら、更科先輩。
今日はまだ禁止中ですってよ」
そうわたしが言うと、更科はフンと鼻を鳴らした。
臨時総会も終わり、気のせいではなく明らかに生徒たちはウキウキした様子で体育館を後にした。
明日からは恋愛が自由になるんだ!
好きな気持ちを抑えて、ずっと片思いしていた生徒だってたくさんいるだろう。明日には早速、告白を考えてる生徒だっているに違いない。
逆に、フられてブルーになる生徒もいるかもしれないな。
だけどすっかり浮かれてしまっている半数以上の生徒たちは、みんな表情が緩んでいる。
明日から、また空気の変わった学校生活が始まるんだろうなぁ。
臨時総会が終われば午後の授業はもうなく、みんな部活や帰宅となる。
__普通よりも早い放課後。
わたしはカギを持って生徒会室に来た。
カチリと錠を外し、ガラリとドアを開ける。
「………………」
まだ誰もいない生徒会室。
過去の資料が並んだ棚と、長机が2台あるだけのシンプルな部屋。
わたしは中に入るとドアを閉め、またカチリとカギをかけた。
窓際に行くと、中途半端に開いたカーテンから窓の外を覗く。
3階のここからは下の昇降口が見える。
部活用のユニフォームを着た生徒や帰宅する生徒が校舎から出たりしている。文化祭の買い出しに向かう生徒もいるかな。
何かしら賑わっている外の様子と違い、この生徒会室は誰もいない時は特に静かだ。
そして…そんな生徒会室では、誰にも見せない顔を晒す事が出来る…。
カチッ
ドアの錠が外れた音が聞こえた。
ガラガラとドアが開くと、すぐまた閉まりカチリとカギをかけた音がした。
わたしは窓からドアの方に視線を移す。
「榊」
「…桐生君」
窓際に立つわたしのもとまで歩み寄ると、桐生君は中途半端に開いたカーテンを全部閉めた。
すると部屋全体が薄暗くなる。
「悪かったな、せっかく榊が考えた案を没らせたみたいで」
「ううん」
もしわたしが桐生君の立場であっても、同じ事したかもしれないな…。
恋愛禁止令なんて、誰かを好きにならないとこんなにもツラい思いなんかしないもんね。
でも明日からは、それも全て解放されるんだ。
「今日は他のメンバーたちは?」
「さぁ?
特に集まるとも何とも連絡してないから」
「え?
いいの?そんな適当な事で」
「ドアが開かなきゃ、どうせ入ってこれないしな。
入れなきゃ、集まりはないって思うだろ」
「もぉ、生徒会長でしょ!桐生君ったら…」
なんて言いつつも、わたしの胸はさっきからドキドキと鳴っている。
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