君は永遠の幼なじみ

むらさ樹

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その後の予感

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結局、翼の結婚式には行かないまま、俺は家にいた。

スマホには何度も母さんからの着信。式場で俺が来ないって心配してんだろうな。

だってさぁ…





――ガチャ

玄関からドアを開ける音が聞こえた。
まさか、母さ―――


「大地くん!」

「なっ、お前なんで…っ」


そこにはウエディングドレスを着た翼がいた。息は切らし、ドレスの裾は砂や土で汚れている。

まさか、式場からここまで!?



「何やってんだ、翼!
お前、結婚式は!?」

「わたし、やっぱり大地くんがいい!
大地くんの側にずっと居たいの!
だから…逃げ出して来ちゃった」

「はあ!?」


そんな昔のドラマじゃあるまいし、結婚式当日に逃げ出すなんて馬鹿げた話…っ


「だって、結婚しちゃったらもう大地くんとふたりで会ったらいけないんでしょ?
わたしずっと考えてたの。あの日大地くんに言われて、触れられて、気持ちがどんどん強くなっちゃって…」


あの日って、翼が俺に結婚報告をしてきた日だ。男の部屋にひとりであがってきて、俺もつい衝動的になっちまって…


「わたし、結婚は大地くんとしたい」

「馬鹿…!」



なんて言いながら、

俺は汚れたドレスを着る翼を抱きしめていた。


もう、二度と離れないように――――……。







※今度こそ…本当のおしまい※


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