BLゲームの悪役サイドとか普通に無理

どくりんご

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悪役サイドとか普通に無理!

今日は王子様と面会があるらしい

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「リリス、行くぞ」

「どこに?」

 そんな予定なかった気がするけど。正面にいるケリーが心底おかしそうな目でこちらを見てきた。なんかおかしなこと言った?

「今日はウィルとの面会だろ」

「ウィル…ウィル…。…ウィル!?王子様じゃない!?」

 記憶に当てはまるのはこの国の王族しかいなかった。結構重要な情報じゃない?
 私、攻略対象(ヤンデレ)と関わりたくないんだけど。まさか、今から面会?

「よし、行くぞ」

「え、やだやだ!行きたくないっ」

 そんな私の願いをよそにズルズルと引きずられながら馬車に乗せられた。
 タティスタン公爵邸での会話である。これをメイドたちはくすくすと笑う。最近随分にぎやかになった公爵邸は今日もリリスの声が響き渡る。

「随分にぎやかになったわね。嬉しいわ」

 フィリアの言葉を聞いてメイド長もまた笑った。



「で、私はこのこと、聞いていなかったのだけど」

「だって言ってないからな」

 飄々と言ってのけるケリーにムカついた。

「私、言ったよね?あの人たちとは関わりたくないって」

「だって言ったらついてこないだろ?」

 いや、ついていかないけどぉ!言わないって随分酷いじゃん。ケリーと出会ってから2年たち10歳になった。
 私達は結構、仲良くできている。なんか、もうこの生活に慣れてきてBLゲーム云々を気にしなくなった。ケリーだけだが。

 年を重なるごとに声が低くなってきて、男の子の声って感じになった。初めてのときとまた別のイケボ。ごちそうさまです。

 公爵邸は王城と結構近くてあっという間についた。馬車が止まって到着を嫌でも知らせてくる。あー、降りたくない。

 ケリーに手を引かれて出たら、そこにはとてつもなくデッカイ城があった。
 白に水色でデザインされてるみたいで圧巻の一言。
 生まれて初めての王宮はとても綺麗だった。

「(この世界の技術でこの城つくれるの?)」

 ここの世界の技術は大きく遅れている。この世界でこんな立派な城が建てられるのが不思議でならない。あれか、『ご都合主義』ってやつか。 
 一人で納得しているとケリーと手を繋いだままで慌てて離そうとするがケリーがずっと手を離さないから少し恥ずかしかった。
 成長した彼の手は少しゴツゴツしてて、自分と違うなって思った。

「(うぅ~!ドキドキさせやがってぇ~!)」

 やきもきしながら王城を歩く。中は、絵が飾られてたり、高そうな花瓶に花が飾られてたりして、弁償は嫌だから、慎重に歩こうとするのに、ケリーは止まらず、ずんずんと進んでいく。

「ぷへぇっ!」

 一つの部屋の前で止まり、勢いが良かったから背中に顔をぶつける。止まるなら止まるって言えぇー!鼻を赤くしてる私を見てから扉をコンコンとノックする。

「ウィル、入るぞ」

「え、そんな適当で良いの?」 

 私の言葉を無視してケリーは部屋に入っていく。もっと、婚約者大事にしよう?
 取り敢えず部屋の中に入る。

「やぁ、よく来たね」

 そこには王子様が居た。
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