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頻尿メイドの今日のご奉仕
5.おトイレパニック
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手を抜けないと言われている作業の一つとして、女子トイレの清掃というのが挙げられていて、働き始めは不思議に思った。そんなに頻繁に掃除しなくても、洋式トイレは汚れはしないのでは、と。
刈谷邸のトイレは家族用と従業員用に分かれており、鉢合わせを避ける配慮がなされていたけれど、広いお屋敷にも関わらず、従業員用のトイレは一カ所にしか設置されていなかった。
秘書の美潮さんも、私も、そして夕莉亜さんも、頻尿である体質に振り回されて業務に当たっている。トイレを目の前にして力尽きてしまう、ドアノブ症候群と言われる現象に見舞われる事が頻繁にあったから、酷く汚れてしまうのだ。フライングとも言うかな。
自分が濡らしたり汚してしまったものは、基本、自分が綺麗に掃除するのが当然のマナー。社会ではそうする事が当たり前。しかし、広い邸宅にただ一つのトイレ。そこを使うのは、揃いも揃って頻尿な女の子。トラブルは日常的に起こっていた。
✧ ✧ ✧
もうっ、この家広すぎ! トイレ遠すぎ! はあんもうっ……もれちゃう……!!
それでも、ギリギリの水位でなんとか零さずにトイレに辿り着くことができた。しかし、ドアの表示が使用中になっているのを見て、絶望感に囚われそうになる。もうおしっこ耐えられないのに!
「どなたか入っていらっしゃいますか……!? 私、そろそろ出ちゃいそうで……!!」
「す、すみません! 私、間に合うと思ったのにダメで。今片付けますから、もう少しなんとか我慢できませんか?」
涙声で中から聞こえてきたのは美潮さんの声だった。彼女のような美人にも弱点があって、こういう職場だから知り得る秘密だった。可愛そうで惨めだと思し同情するけど、今はそんな事をおもんばかってはいられない。言わなければならない時はあるわけで。
「美潮さんっ、おっしゃりたい事は分かるんですけど、もう出ちゃうんです! ああっ、はん……も、もれちゃう……。掃除は任せてもらっていいですか? もうおしっこ……出るっ」
私も必死だった。後ろから見ると、おしっこで濡れた下着が丸見えになっていると思うし、太ももを流れ落ちる幾筋もの流れも確認できるはずだった。
「あ、は、はいっ! 分かりました、申し訳ありませんがお任せします!」
わっ、私の番!
美潮さんがドアを開けた瞬間、お互いが肩を斜めにして譲り合っていたから、すっと個室に入り込む事ができた。この呼吸、一朝一夕で出せる技ではない。頻尿持ちならではの、息の合ったコンビプレイ。駆け込んだ時、美潮さんに床のおしっこを踏んだ跳ね返りをかけてしまったけれど……。
「本当にお恥ずかしい限りですが、よろしくお願いします……っ」
最後に一声添えて、美潮さんがそそくさとドアを閉めていった。
立ちこめていた、美潮さんの出したておしっこの匂いが風に乗って私に届く。ああっ、今嗅がされたら駄目な匂い! ふわぁっ……と、出口に込めた力が抜けていきそう。身体が完全に誘われてしまっている。
まずはおしっこする、そう、しっかりおしっこ、おしっこちゃんと出すのお! ……も、もう出るっ、出てるけどぉぉ!!
ドアの鍵をかける余裕もない。美潮さんが使ったままだったから、幸い便座カバーは開いていて、座ればすぐに狙いを定められそう。床だけでなく、便座までもが美潮さんのもらしたおしっこで濡れて、酷い有様だったけれど、私だってもうとっくに限界を超えている。出口を押し開き出てくるおしっこを垂れ流しながら、なんとか便座に腰掛ける。振り向く余裕もなかったから、前向きで股を開いて。美潮さんの出したばかりのおしっこの温感を太ももに感じる。下着を下ろすのも忘れてしまったけれど、このままいっちゃえ。
もう躊躇う要素はない。お腹に自然と力が入る。
「はああああ…………やっとおしっこできたあ…………きっ……きもちぃぃぃぃ……」
徐々に太くなっていく尿流、それが下着に当たって、多少はくぐもった感じにはなっていたから、はしたない音を多少は目立たなくしてはいた。だけど、外にまで響く放尿音だと言うことは、他の女の子のおしっこを待っている時に何度も聞いているから分かる。
わざとか? わざとなのか?? 排泄音を打ち消す音を出す装置なんてものは、当然のように設置されてはおらず、かと言って、限界まで溜め込んだおしっこをセーブして出す事もできず……。頻尿っ子の為に用意されたトイレだから、もう気にする事もないのかもだけど、派手に音を立てるのは何故か恥ずかしい。性癖なのに。
尿道口に絶妙な振動を与えながらおしっこ流れ出ていくぅ。
「はぁ~きゅんきゅんする……ずっと出てればいいのに…………」
いつの間にか、下着の上から指が出口にあてがわれていた。手のひらで包み込むようにすると、股間全体にまんべんなく温もりが伝わる。この感覚が大好きで、わざと下着姿でおしっこを出してしまうくらいだったから、指の間からこぼれ落ちる快感を、私は最後まで味わい尽くした。
――全てを出し終えて、しばらく放心状態で尿後感に浸っていたけど、美潮さんと私、二人のおしっこでびしょびしょに濡れたトイレマットと床、それに便座を綺麗にしないといけない。
ふぅ、と溜息をひとつ。重い腰を上げて、作業にかかろうとしたときに、ドンドン! という切羽詰まった感じのノック音が耳を捉えた。
「失礼します! あの……使ってるの出水さん? 私もう限界で! もう終わっていたら代わって欲しいの! ん、無理なのよ……」
夕莉亜さんだった。この声の様子だと既に漏らしている感じ……。というか私の名前が出て来たということは、最高に気持ちいい放尿キメたの、聞かれちゃってた? 声出しおしっこ、しっかり夕莉亜さんの脳内に録音されちゃってるというの……?
「やばっ、夕莉亜さんいたんですか?? 嫌だ、変な声聞こえちゃいましたよね……」
「そっ、そういう事はお、お互い様だからぁ……お願い開けてぇ! で、でちゃっ」
「今開けます! あ、というか鍵開いてますから来てくださいっ! 下着脱げなかったからぐしょ濡れですぐには出られなくて!」
「私もう出てるの……ごめんね入るっ」
ばたん、と扉が開かれるや否や、夕莉亜さんが走り込んできた。声をかける間もなく、彼女は美潮さんと私のおしっこでびしょびしょの便座に、全く躊躇せずに腰かけ、出続けている自分自身の分をようやく便器に注ぐ事ができたのだった。
「ふー……ごめんなさい、こんなの見せてしまって……はー……まだ出てる……」
夕莉亜さん、羞恥心よりも解放感が勝っているようで、おしっこが尿道を通り抜けていく感覚に浸りきっている……。
じゅうう、という音が下着の中で渦巻いているのがはっきりと聞こえる。やだ、何このシチュエーション……えろい……。こんな間近でおしっこされてるなんて。
「夕莉亜さんの安堵しきった表情、かわいいです……。すごい、止まりませんね……」
「あー……ちょっとでも長く我慢すると、ちょろちょろとしか出てくれなくって……。女の子に見られて、しかも話しながらしてるって、ふー……面白いね」
こういうトイレ渋滞があった時は、室内は惨憺たる有様で、なんとか清掃を終わらせる事ができても、壁に飛び散った微細なおしっこの処理までは手が回らず、きつい匂いが立ちこめる原因となった。
毎日手入れをしているにも関わらず、古い公園の、メンテの行き届いていないトイレが放つ匂いにも似たレベルの汚れ具合なのだった。
私がその匂いの原因の一人なの。トイレの前を通りかかっても分かるくらいだから、頬が熱くなってしまう。
刈谷邸のトイレは家族用と従業員用に分かれており、鉢合わせを避ける配慮がなされていたけれど、広いお屋敷にも関わらず、従業員用のトイレは一カ所にしか設置されていなかった。
秘書の美潮さんも、私も、そして夕莉亜さんも、頻尿である体質に振り回されて業務に当たっている。トイレを目の前にして力尽きてしまう、ドアノブ症候群と言われる現象に見舞われる事が頻繁にあったから、酷く汚れてしまうのだ。フライングとも言うかな。
自分が濡らしたり汚してしまったものは、基本、自分が綺麗に掃除するのが当然のマナー。社会ではそうする事が当たり前。しかし、広い邸宅にただ一つのトイレ。そこを使うのは、揃いも揃って頻尿な女の子。トラブルは日常的に起こっていた。
✧ ✧ ✧
もうっ、この家広すぎ! トイレ遠すぎ! はあんもうっ……もれちゃう……!!
それでも、ギリギリの水位でなんとか零さずにトイレに辿り着くことができた。しかし、ドアの表示が使用中になっているのを見て、絶望感に囚われそうになる。もうおしっこ耐えられないのに!
「どなたか入っていらっしゃいますか……!? 私、そろそろ出ちゃいそうで……!!」
「す、すみません! 私、間に合うと思ったのにダメで。今片付けますから、もう少しなんとか我慢できませんか?」
涙声で中から聞こえてきたのは美潮さんの声だった。彼女のような美人にも弱点があって、こういう職場だから知り得る秘密だった。可愛そうで惨めだと思し同情するけど、今はそんな事をおもんばかってはいられない。言わなければならない時はあるわけで。
「美潮さんっ、おっしゃりたい事は分かるんですけど、もう出ちゃうんです! ああっ、はん……も、もれちゃう……。掃除は任せてもらっていいですか? もうおしっこ……出るっ」
私も必死だった。後ろから見ると、おしっこで濡れた下着が丸見えになっていると思うし、太ももを流れ落ちる幾筋もの流れも確認できるはずだった。
「あ、は、はいっ! 分かりました、申し訳ありませんがお任せします!」
わっ、私の番!
美潮さんがドアを開けた瞬間、お互いが肩を斜めにして譲り合っていたから、すっと個室に入り込む事ができた。この呼吸、一朝一夕で出せる技ではない。頻尿持ちならではの、息の合ったコンビプレイ。駆け込んだ時、美潮さんに床のおしっこを踏んだ跳ね返りをかけてしまったけれど……。
「本当にお恥ずかしい限りですが、よろしくお願いします……っ」
最後に一声添えて、美潮さんがそそくさとドアを閉めていった。
立ちこめていた、美潮さんの出したておしっこの匂いが風に乗って私に届く。ああっ、今嗅がされたら駄目な匂い! ふわぁっ……と、出口に込めた力が抜けていきそう。身体が完全に誘われてしまっている。
まずはおしっこする、そう、しっかりおしっこ、おしっこちゃんと出すのお! ……も、もう出るっ、出てるけどぉぉ!!
ドアの鍵をかける余裕もない。美潮さんが使ったままだったから、幸い便座カバーは開いていて、座ればすぐに狙いを定められそう。床だけでなく、便座までもが美潮さんのもらしたおしっこで濡れて、酷い有様だったけれど、私だってもうとっくに限界を超えている。出口を押し開き出てくるおしっこを垂れ流しながら、なんとか便座に腰掛ける。振り向く余裕もなかったから、前向きで股を開いて。美潮さんの出したばかりのおしっこの温感を太ももに感じる。下着を下ろすのも忘れてしまったけれど、このままいっちゃえ。
もう躊躇う要素はない。お腹に自然と力が入る。
「はああああ…………やっとおしっこできたあ…………きっ……きもちぃぃぃぃ……」
徐々に太くなっていく尿流、それが下着に当たって、多少はくぐもった感じにはなっていたから、はしたない音を多少は目立たなくしてはいた。だけど、外にまで響く放尿音だと言うことは、他の女の子のおしっこを待っている時に何度も聞いているから分かる。
わざとか? わざとなのか?? 排泄音を打ち消す音を出す装置なんてものは、当然のように設置されてはおらず、かと言って、限界まで溜め込んだおしっこをセーブして出す事もできず……。頻尿っ子の為に用意されたトイレだから、もう気にする事もないのかもだけど、派手に音を立てるのは何故か恥ずかしい。性癖なのに。
尿道口に絶妙な振動を与えながらおしっこ流れ出ていくぅ。
「はぁ~きゅんきゅんする……ずっと出てればいいのに…………」
いつの間にか、下着の上から指が出口にあてがわれていた。手のひらで包み込むようにすると、股間全体にまんべんなく温もりが伝わる。この感覚が大好きで、わざと下着姿でおしっこを出してしまうくらいだったから、指の間からこぼれ落ちる快感を、私は最後まで味わい尽くした。
――全てを出し終えて、しばらく放心状態で尿後感に浸っていたけど、美潮さんと私、二人のおしっこでびしょびしょに濡れたトイレマットと床、それに便座を綺麗にしないといけない。
ふぅ、と溜息をひとつ。重い腰を上げて、作業にかかろうとしたときに、ドンドン! という切羽詰まった感じのノック音が耳を捉えた。
「失礼します! あの……使ってるの出水さん? 私もう限界で! もう終わっていたら代わって欲しいの! ん、無理なのよ……」
夕莉亜さんだった。この声の様子だと既に漏らしている感じ……。というか私の名前が出て来たということは、最高に気持ちいい放尿キメたの、聞かれちゃってた? 声出しおしっこ、しっかり夕莉亜さんの脳内に録音されちゃってるというの……?
「やばっ、夕莉亜さんいたんですか?? 嫌だ、変な声聞こえちゃいましたよね……」
「そっ、そういう事はお、お互い様だからぁ……お願い開けてぇ! で、でちゃっ」
「今開けます! あ、というか鍵開いてますから来てくださいっ! 下着脱げなかったからぐしょ濡れですぐには出られなくて!」
「私もう出てるの……ごめんね入るっ」
ばたん、と扉が開かれるや否や、夕莉亜さんが走り込んできた。声をかける間もなく、彼女は美潮さんと私のおしっこでびしょびしょの便座に、全く躊躇せずに腰かけ、出続けている自分自身の分をようやく便器に注ぐ事ができたのだった。
「ふー……ごめんなさい、こんなの見せてしまって……はー……まだ出てる……」
夕莉亜さん、羞恥心よりも解放感が勝っているようで、おしっこが尿道を通り抜けていく感覚に浸りきっている……。
じゅうう、という音が下着の中で渦巻いているのがはっきりと聞こえる。やだ、何このシチュエーション……えろい……。こんな間近でおしっこされてるなんて。
「夕莉亜さんの安堵しきった表情、かわいいです……。すごい、止まりませんね……」
「あー……ちょっとでも長く我慢すると、ちょろちょろとしか出てくれなくって……。女の子に見られて、しかも話しながらしてるって、ふー……面白いね」
こういうトイレ渋滞があった時は、室内は惨憺たる有様で、なんとか清掃を終わらせる事ができても、壁に飛び散った微細なおしっこの処理までは手が回らず、きつい匂いが立ちこめる原因となった。
毎日手入れをしているにも関わらず、古い公園の、メンテの行き届いていないトイレが放つ匂いにも似たレベルの汚れ具合なのだった。
私がその匂いの原因の一人なの。トイレの前を通りかかっても分かるくらいだから、頬が熱くなってしまう。
応援ありがとうございます!
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