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第22話
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行きたいとこ考えとけと言われたけど、全く思いつかない。そもそも外出があまり好きじゃない。そんなこと言ったらさすがに身も蓋もないし。
ずっと考えていて、何も思いつかなくて
デートスポットとかも調べてみたけど、ろくな場所がなかった。そもそもこういうのは異性のカップルのためにある情報だから、俺とは合わないのだ。悩みすぎていい加減頭がくらくらしてきた。
こうなったら姉貴に聞くしかない。そう思って、その場で考えるのはやめた。
姉貴が帰ってきたら早速聞いてみた。
「あのさ、なんかこう、行きたいとこ思いつかなくて、何かないかな?」
「行きたいとこって?」
「原田先輩にその、」
最後まで言えなかった。
「デート?」
「そんなんじゃ」
本当は多分そういうつもりだろうけど、姉貴には内緒だ。
「あらあらホントに?」
「絶対違うから」
つい強く否定してしまった。
「ごめん。瞬見てるとついからかいたくなるのよね」
姉貴はこれだから嫌だ。メイド服の時も散々言われたのだ。
「瞬の行きたいとこならどこでもいいんじゃない?」
「どこも行きたくないもん」
「瞬はインドア派だからな」
姉貴の言うとおりだった。最初から原田先輩みたいな人とは釣り合わないのだ。
「うーん。そうね。水族館」
「この前行った」
「あら。じゃあ映画館」
「えーっ、無理」
俺は映画なんてほとんど見たことないし、絶対寝てしまうと思った。
「遊園地とか」
疲れそうと思ったけど、口にできない。
「どれも浮かなそうな顔ね」
「だって」
外、出歩くの慣れてないのだ。それに、話すことなくて会話が止まってしまうかもしれないと思うと次第に億劫になってきた。
「先輩の家でまったり」
「昨日行ったばっかだし」
「あはは。冗談よ」
姉貴楽しんでる?
「先輩に任せたら?」
それができるなら、最初からそうしてる。
「だって、何も答えられなかったら、考えといてって言われたんだもん」
「思いつかなかったって答えでもいいのよ」
本当にそんなんでいいのだろうか。顔に出てたのか、姉貴は続けて言った。
「きっと瞬が考えてくれるだけでうれしいと思う」
そうなのかな?
「正直に言えばいいのよ」
姉貴が急にまじめになって俺は戸惑った。
「ほら、どんな瞬だって受け入れてくれるわよ」
そういえば先輩もそんなこと言ってたなと俺はぼんやりと思ったのだった。
そういえば、姉貴俺たちの関係どう思ってるんだろう。
「あ、別に先輩と付き合ってるわけじゃないから」
「え?」
誤解しないでほしかった。
「じゃあ、瞬の片思い?」
何でそうなる?
「違うってば」
先輩から好きって言われたことは言わない方がいいよな。
「あれ。てっきりそうかと思ったのに」
何でそんな勘違いするのかわからない。
「だって、瞬、誰かを想って悩んでるみたいな顔してたわよ」
そんなことあるわけないし。
俺は姉貴に釘を刺したのだった。
結局のところ、先輩には本屋くらいしか思いつかないと言ったのだった。そしたら、池袋の大きい本屋に行こうと言ってきた。そこなら電車一本で行けるから何度か行ったことあるけど、いつも広過ぎて迷ってしまう。
お互い池袋まで一本のため、池袋駅で直接待ち合わせした。
先輩は今日もおしゃれだった。俺は普段着だし、そもそも服にこだわりがなくてあまり数がない。
「なんか浮かない顔」
「そういうわけじゃ」
ただ、一緒に並んでバランスが悪い気がするのだ。やっぱり俺じゃ釣り合わないよ。
「そんなに嫌だった?」
「違います。別のことで」
「まさか電車に痴漢でもいた?」
「いません」
痴漢とかされたことないし、女の人がされるもんじゃないの? 昔、満員電車でお尻のあたりがむずむずしたことがあったけど、まさかそんなはずないよね。俺は余計な考えを頭から振り払った。
「先輩と俺じゃ絵にならないですよね」
「は?」
「なんか、俺が隣にいるよりも、もっと美人な女の人とか、相良先輩の方が」
「何言ってんだよ」
途中で言葉を止められた。
「お前自己評価低すぎ。だからいつも俺なんかとか、俺のどこがとか言い出すんだな」
だって、いまだに俺の何がいいのかよくわからない。
「俺は瞬太がいいって言ってんだろ」
はっきり言われて、逆に恥ずかしいというか、いたたまれなくなった。顔を上げられない。余計なこと言うんじゃなかったと思った。
「なんかちょっと目のやり場に困る」
「は?」
何言ってんのかと思った。
「これが無自覚だから困るんだよな」
何それ。
「とにかくもっと自分の価値を考えた方がいいって」
そんなものないのにと思ったけど、口には出さなかった。
ずっと考えていて、何も思いつかなくて
デートスポットとかも調べてみたけど、ろくな場所がなかった。そもそもこういうのは異性のカップルのためにある情報だから、俺とは合わないのだ。悩みすぎていい加減頭がくらくらしてきた。
こうなったら姉貴に聞くしかない。そう思って、その場で考えるのはやめた。
姉貴が帰ってきたら早速聞いてみた。
「あのさ、なんかこう、行きたいとこ思いつかなくて、何かないかな?」
「行きたいとこって?」
「原田先輩にその、」
最後まで言えなかった。
「デート?」
「そんなんじゃ」
本当は多分そういうつもりだろうけど、姉貴には内緒だ。
「あらあらホントに?」
「絶対違うから」
つい強く否定してしまった。
「ごめん。瞬見てるとついからかいたくなるのよね」
姉貴はこれだから嫌だ。メイド服の時も散々言われたのだ。
「瞬の行きたいとこならどこでもいいんじゃない?」
「どこも行きたくないもん」
「瞬はインドア派だからな」
姉貴の言うとおりだった。最初から原田先輩みたいな人とは釣り合わないのだ。
「うーん。そうね。水族館」
「この前行った」
「あら。じゃあ映画館」
「えーっ、無理」
俺は映画なんてほとんど見たことないし、絶対寝てしまうと思った。
「遊園地とか」
疲れそうと思ったけど、口にできない。
「どれも浮かなそうな顔ね」
「だって」
外、出歩くの慣れてないのだ。それに、話すことなくて会話が止まってしまうかもしれないと思うと次第に億劫になってきた。
「先輩の家でまったり」
「昨日行ったばっかだし」
「あはは。冗談よ」
姉貴楽しんでる?
「先輩に任せたら?」
それができるなら、最初からそうしてる。
「だって、何も答えられなかったら、考えといてって言われたんだもん」
「思いつかなかったって答えでもいいのよ」
本当にそんなんでいいのだろうか。顔に出てたのか、姉貴は続けて言った。
「きっと瞬が考えてくれるだけでうれしいと思う」
そうなのかな?
「正直に言えばいいのよ」
姉貴が急にまじめになって俺は戸惑った。
「ほら、どんな瞬だって受け入れてくれるわよ」
そういえば先輩もそんなこと言ってたなと俺はぼんやりと思ったのだった。
そういえば、姉貴俺たちの関係どう思ってるんだろう。
「あ、別に先輩と付き合ってるわけじゃないから」
「え?」
誤解しないでほしかった。
「じゃあ、瞬の片思い?」
何でそうなる?
「違うってば」
先輩から好きって言われたことは言わない方がいいよな。
「あれ。てっきりそうかと思ったのに」
何でそんな勘違いするのかわからない。
「だって、瞬、誰かを想って悩んでるみたいな顔してたわよ」
そんなことあるわけないし。
俺は姉貴に釘を刺したのだった。
結局のところ、先輩には本屋くらいしか思いつかないと言ったのだった。そしたら、池袋の大きい本屋に行こうと言ってきた。そこなら電車一本で行けるから何度か行ったことあるけど、いつも広過ぎて迷ってしまう。
お互い池袋まで一本のため、池袋駅で直接待ち合わせした。
先輩は今日もおしゃれだった。俺は普段着だし、そもそも服にこだわりがなくてあまり数がない。
「なんか浮かない顔」
「そういうわけじゃ」
ただ、一緒に並んでバランスが悪い気がするのだ。やっぱり俺じゃ釣り合わないよ。
「そんなに嫌だった?」
「違います。別のことで」
「まさか電車に痴漢でもいた?」
「いません」
痴漢とかされたことないし、女の人がされるもんじゃないの? 昔、満員電車でお尻のあたりがむずむずしたことがあったけど、まさかそんなはずないよね。俺は余計な考えを頭から振り払った。
「先輩と俺じゃ絵にならないですよね」
「は?」
「なんか、俺が隣にいるよりも、もっと美人な女の人とか、相良先輩の方が」
「何言ってんだよ」
途中で言葉を止められた。
「お前自己評価低すぎ。だからいつも俺なんかとか、俺のどこがとか言い出すんだな」
だって、いまだに俺の何がいいのかよくわからない。
「俺は瞬太がいいって言ってんだろ」
はっきり言われて、逆に恥ずかしいというか、いたたまれなくなった。顔を上げられない。余計なこと言うんじゃなかったと思った。
「なんかちょっと目のやり場に困る」
「は?」
何言ってんのかと思った。
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そんなものないのにと思ったけど、口には出さなかった。
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