【完結】ツンな令嬢は婚約破棄され、幸せを掴む

さこの

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ごろつきから

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「アイリーン?」
ハッとセドリックが後ろを振り向くがはぐれたようでアイリーンがいない…
「アイリーンどこだ?返事してくれ!」
人混みをかき分けキョロキョロと探すセドリック

セドリックが探しに来てくれるはずだ、と思いながらも声が出ないアイリーン
「なんだ?震えてるのか?あっためてやろうか?」
ニヤニヤする男に腕を取られ
ギュッと目を瞑るアイリーン…怖いどうしようと震える
「おい、嫌がってるじゃないか、その手を離してやれ」
そっと目を開けてみると若い男の人がアイリーンの目の前に立つ
「なんだ?にぃちゃんこの子の知り合いか?」
二人組の酔っ払いに絡まれる男の人
「まぁそうなるな、行こうか?」
声をかけられホッとしたら
「あっ!いてぇ、さっき嬢ちゃんにぶつかった時に腕が折れたかもしれん」
と言う酔っ払い…

「はぁ、なんだよ金か?」
男の人がボソリと言う
「へっへっへわかってるじゃねぇか」
ニヤつく酔っ払いの耳元でボソリと何かを呟き金を渡したようだ…
顔を青くして逃げ去る酔っ払い、あっ、転んだ…足を絡ませたようだ

「大丈夫か?」
男の人に声をかけられる
こくんと頭を下げるアイリーンはへなへなとその場に崩れ落ちる
「おい!」
腕を掴まれ支えられた、涙目のアイリーンが
「怖かった…」とぽそり言い
「君は一人なのか?見たところただの村の娘には見えないのだが…」
「お兄様と来ていてはぐれてしまって…」

アイリーン、アイリーン…
と声が聞こえてきた
「もしかして君はアイリーン?」
こくんと頷く
「おい、こっちだアイリーンはここにいるぞ」
男の人がアイリーンに代わりセドリックに声をかける、安心するアイリーン
「アイリーンどこにいた!心配したんだぞ」
若い男の人に目を向け
「この人は誰だ?」
「あのね、助けてくださったの」
いまほど起きた事を説明し、セドリックの顔が青くなる…

「アイリーンを助けていただきありがとうございました。目を離した僕が悪い、アイリーンにも怖い思いをさせてしまった…」
申し訳なさそうな顔をするセドリック
「アイリーン?良かったな、私は行くよ」
男の人が背中を向ける
「待って!お金を返さなきゃ!酔っ払いに渡していたでしょ?」
アイリーンがセドリックを見る
「お礼を兼ねてお支払いたい」
申し出るセドリックだが
「あんなの端金だ、気にするな」
「でも!」
「そうだな、もし今度会うことがあったらお礼をしてもらう事にするか!では」
早足で去っていった…

アイリーンをギュッと抱きしめるセドリック
「悪かったあんなにすぐ離れるとは…」
「お兄様、ごめんなさい、私が悪いの…」
「心臓に悪いから、どこかに掴まっていてくれる?」
遠慮なく腕に掴まることにした、もうあんな怖い思いはたくさんだ…
その後も色々と見て回り夕方には広場でダンスがあるとの事で見学することにした
村人が楽しそうにダンスをする様を見ていたら先程の若い男の人がいた

「あっ!」
と声を出すと若い男の人が気が付き
「やぁ!アイリーンまた会ったね」
「次会った時はお礼をすると言う話だったのでお礼をさせて欲しい」
セドリックが声をかける
「そうか…そうだった…ではアイリーン一緒に踊ってくれる?楽しそうだし、一人では踊れないから」
誘われたのでセドリックの方を見ると
「悪い人では無さそうだし踊っておいで、僕はここにいるから必ず戻ってくる事!良いね?」
「うん」
と言うと手を差し出された
「お名前を聞いても良いですか?」
「そうか自己紹介がまだだね、アイリーンの名前だけ知っているのはフェアじゃないな、私はエクトルだ、よろしく」
「エクトル様、先程はありがとうございました」
ダンスに合流する

形式ばったダンスではなくただ楽しむためのダンスで初めての経験だった
「アイリーンと踊るのは楽しかったよ、彼が心配そうにしているから戻ろうか」
セドリックの元に戻る

「お兄様お待たせしました」
「楽しかったか?」
「うん」
「そろそろ帰るか?花火は邸で見よう」
「エクトル様ありがとうございました」
手を振り去って行くエクトル

「…エクトルと言ったか?」
「うん」
「上の名前は?」
「分からない、聞いてないし言われなかった…」
「そうか、知り合いの名前と同じだな…」
馬車が停めてあるところまで歩き、馬車に乗り込む

「今日はありがとうお兄様」
「いや、反省すべき点があったからな…」
「それは私が悪いもの、飴細工に気を取られて」
「飴細工ね…ぷっ」
肩を揺らし笑うセドリック
「だって綺麗だったもの…」
「もうあんな事がないように出かける時は紐でも繋ぐか?」
「…それはやめて」
「反省した?」
「うん、」
「僕も反省した、許してくれる?」
「怒ってないから…」
「はい、飴細工だよね?」
セドリックがどこから出してきたのか色鮮やかな飴細工を出してきた

「わぁ!どうして?」
「好きそうだと思ったから買っといた、はぐれたのも飴細工の屋台の前だった」
「お兄様!大好き」
キラキラした目でセドリックを見る
邸に着き暫くして花火が始まったので、屋上へ行って見ることになった
「わぁきれい…空に花がいっぱい咲いてるみたい」
花火で収穫祭はフィナーレを迎えた
明日は領主邸にて、近隣の貴族を招いて収穫祭のお礼のパーティーがある。
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