70 / 81
また離れ離れだ!
しおりを挟む「マリー気をつけて帰るんだぞ」
「マリーちゃん寂しくなるわね。また長期休暇に会いましょうね」
お義父様、お義母様も見送りに来てくれた。
「見送り頂きありがとうございます」
次の長期休暇は半年後……なんだけど、最終学年だしテストもあるしアミーとジュリーの家に招かれているし領地にも行きたいし、来ても5日ほどしか過ごせないんだよ……
「マリア、お前は学生なんだし友達と過ごすのも大事だ。家族で領地へ行く機会ももうないんだから、その時間を大事にしろ。教師はとても誉めていたし無理して体を壊されたりでもしたらそっちの方が心配だ」
「リアンさんは私に会えなくて寂しくないの?」
私は寂しいよ……泣きそうだよ。
「寂しくないと言えば嘘になる。手紙を書いてくれるんだろ? この前もレターセットを買っていたとメイドに聞いた。来る日は教えてくれ、国境まで迎えに行くから」
国境までは二日ほど掛かるから、一緒に過ごせる時間が増える! でもそうするとリアンさんの仕事が……
「……ううん。リアンさん仕事があるでしょう? そんなにお休み出来ないよね? リアンさんの体の方が心配だから……待っててね」
その様子を見てお義父様とお義母様は、屋敷の外へ出て行った。お土産も沢山用意してくれたし、あの宝物庫からも家族へのお土産を選ぶように言われて……目がチカチカして大変だった。有難いんだけど何を選べばいいか悩んだ……
パパにはブローチ、ママには髪飾り、兄さまにはネクタイピン……他。
友達にもお土産に持って行きなさいな。とお義母様に言われた。
なのでバングルをそれぞれ選んだ。すると『あら、そんな可愛らしい物もあったのね』と言った。一応リストはあるようだけど小さな物って把握出来ていないよね? 恐ろしい部屋だと思った。
大公家の敷地内で栽培されているイチゴのジャムがすっごい気にいっちゃって毎日食べても飽きないくらい大好きになった。
するとそれを聞いたシェフが喜んでくれて、リアンさんにジャムを沢山渡したらしくて、馬車に積まれて……
フルーツが好きだとメイド達に言ったら庭師がフルーツの苗を沢山植えてくれて、年中フルーツが楽しめるようにしてくれるらしいんだよね。それに伴いビニールハウスも増えていた。
至れり尽くせりだ。
それなのにリアンさんとまたお別れだよ。でもまたすぐに会えるから我慢。それにパパとママや兄さまにも早く会いたい。
「さっきは両親がいたから、格好つけただけだ。寂しくなるが、マリアには友達や家族と過ごす時間も大事にして欲しい。あと一年もしたら一緒に暮らせるんだから、それくらいは我慢するよ。気をつけて帰れよ」
頬にキスをしてくれた。
「リアンさん、リアンさん」
「ん? なんだ」
少し屈んだところで首に抱きつきリアンさんの頬にキスをかえした。唇にしたいけれどさすがにここでは……
「次会う時は、また大人になってるはずだから、待っててね!」
今日よりも明日の方が大人になるから、半年後なんて半年分大人になる!
「……お手柔らかに頼みます」
どう言う意味だ!
******
なんでこんなに遠いんだろう……リアンさんに会いに行くのに一週間もかかるんだよ。と言う事は家に帰るのも一週間掛かるわけで……その間暇だからと先生がクイズ方式で問題を出してくる。暇つぶしに丁度いいよね……眠いだけ。
「お父様、お母様、お兄さま。ただいま戻りました」
家族の前以外ではお父様、お母様、と呼ぶ事にした。子供っぽく思われてしまうから。そのかわり家族の時間では今まで通りパパ、ママって呼ぶんだけど。
やはり我が家は落ち着く。リアンさんに会えなくて寂しいけれどパパとママと兄さまの顔を見ると安心するよね。
お土産を渡したら驚かれちゃったけど、有り難く戴く。と言ってくれた。
でもやはり一番喜んでくれたのはイチゴのジャムだった。パンに塗ったりお茶に入れたりヨーグルの上にかけたり! ミルクに入れていちごミルクにしても美味しいんだよ! って興奮気味に説明した。
学園生活は相変わらずでアミーとジュリーと仲良くしている。
友達と言えば! ハビエルやアレックスも婚約者が出来たんだって! 夜会で知り合ったそうだ。さすが出会いの場だね!
兄さまと夜会に出席した時に紹介されたら、ハビエルの相手は可愛らしい系でアレックスの相手はキレイ系だった。好みが違うみたい。
そんなこんなでテストの出来も良くて私の成績は学年で二位だった。一位は宰相の息子でジェラール殿下の側近だった。小さい頃から神童と呼ばれているんだって。アレックスは三位だよ!
そうそうジェラール殿下といえば西の大国の王女様と婚約の話が出ているみたいで、うまく纏まりそうだって聞いた。ジェラール殿下とは学園で会った時に挨拶をしてたまにお話をすることがある。
王妃様のお茶会にも誘われるので参加するようになった。リアンさんとの私の結婚は両国の架け橋だもの。リアンさんの為なら窮屈な王宮へ行くのも苦じゃないから不思議。
そしてまた半年経った。
260
あなたにおすすめの小説
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
「地味で無能」と捨てられた令嬢は、冷酷な【年上イケオジ公爵】に嫁ぎました〜今更私の価値に気づいた元王太子が後悔で顔面蒼白になっても今更遅い
腐ったバナナ
恋愛
伯爵令嬢クラウディアは、婚約者のアルバート王太子と妹リリアンに「地味で無能」と断罪され、公衆の面前で婚約破棄される。
お飾りの厄介払いとして押し付けられた嫁ぎ先は、「氷壁公爵」と恐れられる年上の冷酷な辺境伯アレクシス・グレイヴナー公爵だった。
当初は冷徹だった公爵は、クラウディアの才能と、過去の傷を癒やす温もりに触れ、その愛を「二度と失わない」と固く誓う。
彼の愛は、包容力と同時に、狂気的な独占欲を伴った「大人の愛」へと昇華していく。
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
見た目の良すぎる双子の兄を持った妹は、引きこもっている理由を不細工だからと勘違いされていましたが、身内にも誤解されていたようです
珠宮さくら
恋愛
ルベロン国の第1王女として生まれたシャルレーヌは、引きこもっていた。
その理由は、見目の良い両親と双子の兄に劣るどころか。他の腹違いの弟妹たちより、不細工な顔をしているからだと噂されていたが、実際のところは全然違っていたのだが、そんな片割れを心配して、外に出そうとした兄は自分を頼ると思っていた。
それが、全く頼らないことになるどころか。自分の方が残念になってしまう結末になるとは思っていなかった。
はじめまして、旦那様。離婚はいつになさいます?
あゆみノワ@書籍『完全別居の契約婚〜』
恋愛
「はじめてお目にかかります。……旦那様」
「……あぁ、君がアグリア、か」
「それで……、離縁はいつになさいます?」
領地の未来を守るため、同じく子爵家の次男で軍人のシオンと期間限定の契約婚をした貧乏貴族令嬢アグリア。
両家の顔合わせなし、婚礼なし、一切の付き合いもなし。それどころかシオン本人とすら一度も顔を合わせることなく結婚したアグリアだったが、長らく戦地へと行っていたシオンと初対面することになった。
帰ってきたその日、アグリアは約束通り離縁を申し出たのだが――。
形だけの結婚をしたはずのふたりは、愛で結ばれた本物の夫婦になれるのか。
★HOTランキング最高2位をいただきました! ありがとうございます!
※書き上げ済みなので完結保証。他サイトでも掲載中です。
前世の記憶が蘇ったので、身を引いてのんびり過ごすことにします
柚木ゆず
恋愛
※明日(3月6日)より、もうひとつのエピローグと番外編の投稿を始めさせていただきます。
我が儘で強引で性格が非常に悪い、筆頭侯爵家の嫡男アルノー。そんな彼を伯爵令嬢エレーヌは『ブレずに力強く引っ張ってくださる自信に満ちた方』と狂信的に愛し、アルノーが自ら選んだ5人の婚約者候補の1人として、アルノーに選んでもらえるよう3年間必死に自分を磨き続けていました。
けれどある日無理がたたり、倒れて後頭部を打ったことで前世の記憶が覚醒。それによって冷静に物事を見られるようになり、ようやくアルノーは滅茶苦茶な人間だと気付いたのでした。
「オレの婚約者候補になれと言ってきて、それを光栄に思えだとか……。倒れたのに心配をしてくださらないどころか、異常が残っていたら候補者から脱落させると言い出すとか……。そんな方に夢中になっていただなんて、私はなんて愚かなのかしら」
そのためエレーヌは即座に、候補者を辞退。その出来事が切っ掛けとなって、エレーヌの人生は明るいものへと変化してゆくことになるのでした。
『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』
夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」
教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。
ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。
王命による“形式結婚”。
夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。
だから、はい、離婚。勝手に。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。
何か問題あります?
すべてを思い出したのが、王太子と結婚した後でした
珠宮さくら
恋愛
ペチュニアが、乙女ゲームの世界に転生したと気づいた時には、すべてが終わっていた。
色々と始まらなさ過ぎて、同じ名前の令嬢が騒ぐのを見聞きして、ようやく思い出した時には王太子と結婚した後。
バグったせいか、ヒロインがヒロインらしくなかったせいか。ゲーム通りに何一ついかなかったが、ペチュニアは前世では出来なかったことをこの世界で満喫することになる。
※全4話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる