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王都での仕事
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「まずは王宮に報告に行きますので一緒に来てください」
「はい、わかりましたわ」
報告書の作成をしてそのまま王宮に行く。一年に最低でも二回は報告にいかなくてはいけないとのこと。ちょっとした情報も陛下の耳に入れておいた方が良さそうですもの。
こういう形で陛下に会いに行くのは初めてだから緊張しちゃうわ。
「おぉ久しいの。待たせてしまったようじゃ」
話に聞くところによると最近陛下は忙しいらしく、スケジュールがみっちり詰まっているのだそうです。
「ふむ。やはり国王が変わってからは友好的になってきておる。いい傾向だな。干ばつの見舞いに国庫の小麦を追加で渡すことにしよう。アーネスト頼んだぞ」
「畏まりました」
「アリスフィア嬢も頼んだぞ。手配しておこう。それと個人的な話になるがアリスフィア嬢は卒業式に出席するのか?」
「はい。その予定です」
「そうか。それは良かった、今回の卒業式を最後に王太子に役目を譲ろうと思ってな。アリスフィア嬢が無事卒業するところを見られて嬉しく思うぞ。卒業後はどうするつもりじゃ? 良かったら王宮で働くという選択肢もあるぞ」
それはどういうことでしょうか? 王宮で働く?
「他の国では結婚をしていない女性も積極的に働いている。我が国はその点で遅れておる。王太子の時代になる頃にはスタンダードな形として社会に根づけばいいと思う。わしの時代は頭が固い年寄りが多いから反対の声もあったが、新しい時代とともに新しい事を取り入れる事ができると思う。アリスフィア嬢の辺境での仕事ぶりを耳にしたぞ。他国とのバランスを取るのが上手だと聞いた、良かったら王宮で働いてみないか?」
「勿体無いお言葉です。しかし私の一存では決められませんわ」
王宮で働くなんて考えたこともなかった。しかし女性も一人前として働いている国もある。女性の外交官もいたりする。守られるばかりじゃなく戦う女性像というのは憧れなんだけど……
陛下は忙しいようで、話が終わり次の約束があると部屋を出て行く。
「さて、どうしましょうか。せっかくなんで庭園を見て帰りますか?」
「そうですね。案内しましょうか?」
「お願いします。アリス嬢のおすすめを教えてください」
たった一年しか経ってないけれど既に懐かしく感じる。週の半分は王宮で過ごしていたのだから。庭園は季節により違う顔を見せる。
「ここのお庭は静かで良く来ていました。華やかではないけれど落ち着くんですよ」
メインの庭ではないから人知れずっといった感じだった。
「とても丁寧に作られた庭ですね。華やかといえばそうではありませんが美しいです」
分かってくれたと思いうれしかった。この庭が好きだと元婚約者に言ったら地味だ、何にもない。って言われた。もちろんメインの庭園は華やかで見応えもあるけれど、落ち着くのはこの庭だった。何か嫌なことがあったらこの庭に来てお義姉様達に見つかってお話を聞いてくれたのよね。
「ここには大事な思い出がたくさんあるんですよ。あ、おじいさま! お久しぶりですわ」
庭師のおじいさまの姿が見えた。
「おぉ、嬢ちゃん。久しぶりじゃの。しばらく見んかったが元気じゃったか、また会えて嬉しいぞ」
「アーネスト様、こちらのおじいさまは王宮の庭師の方なの。王宮の庭師を六十年もされていますのよ! レジェンドですわ」
おじいさまに聞くお花の話はとてもためになりますし、切花を長持ちさせる秘訣なども教えて貰いました。アーネスト様はおじいさまに挨拶をしていた。
「おじいさま、アーネスト様がこのお庭を美しいと言っていましたよ」
「おぉ、そうか。見る目があるのぅ。書物で見たんじゃが侘び寂びと言って静かで落ち着いていて、簡素にして時間の経過が織りなす美を表現しておるんじゃ」
「なるほど……だから長い時間をかけてこの庭を作っているのですね、素晴らしい」
「分かるのか、この美しさが! 地味だと言われる一角じゃが一番手をかけておるのがここなんじゃ。派手な見応えのある庭が好きなものも居れば、この庭が好きなものも居るがそれで良いんじゃ、人の好みはそれぞれ。居心地の良さを求めて欲しい」
「急にどうされましたの? 人生のお話になっていますわ」
今日はやけに饒舌ですこと。
「久しぶりに会った嬢ちゃんは良い顔をしておる。小さい頃はあの片隅でよく泣いておったのぅ。充実しているのか?」
「泣いていたのは昔の事ですわよ! 実は現在アーネスト様のお手伝いをしているんですのよ。王都から離れて辺境に住んでいます」
「そりゃ思い切った判断じゃったな。あれからどうしておるかと思っておったんじゃが、元気ならそれで良い」
「ご心配をおかけしましたわ」
「わしはおじいさまなんて柄ではないが、嬢ちゃんは孫のように思っておる。歳を重ねると分かるんじゃ、頑張り屋は必ず報われる」
「ありがとうございます」
「会えて嬉しかったぞ、嬢ちゃんまたな」
おじいさまは仕事があると行ってしまった。また恥ずかしい話をアーネスト様に聞かせてしまったわ!
「えぇっと、後はどこを案内しましょうか。見たいところとかありますか?」
「いいえ、この庭を案内してもらえて良かったです」
この庭の良さをわかってもらえて嬉しいかった。今日この後我が家での晩餐にアーネスト様が招待されているのでこのまま家に帰ることになった。
「はい、わかりましたわ」
報告書の作成をしてそのまま王宮に行く。一年に最低でも二回は報告にいかなくてはいけないとのこと。ちょっとした情報も陛下の耳に入れておいた方が良さそうですもの。
こういう形で陛下に会いに行くのは初めてだから緊張しちゃうわ。
「おぉ久しいの。待たせてしまったようじゃ」
話に聞くところによると最近陛下は忙しいらしく、スケジュールがみっちり詰まっているのだそうです。
「ふむ。やはり国王が変わってからは友好的になってきておる。いい傾向だな。干ばつの見舞いに国庫の小麦を追加で渡すことにしよう。アーネスト頼んだぞ」
「畏まりました」
「アリスフィア嬢も頼んだぞ。手配しておこう。それと個人的な話になるがアリスフィア嬢は卒業式に出席するのか?」
「はい。その予定です」
「そうか。それは良かった、今回の卒業式を最後に王太子に役目を譲ろうと思ってな。アリスフィア嬢が無事卒業するところを見られて嬉しく思うぞ。卒業後はどうするつもりじゃ? 良かったら王宮で働くという選択肢もあるぞ」
それはどういうことでしょうか? 王宮で働く?
「他の国では結婚をしていない女性も積極的に働いている。我が国はその点で遅れておる。王太子の時代になる頃にはスタンダードな形として社会に根づけばいいと思う。わしの時代は頭が固い年寄りが多いから反対の声もあったが、新しい時代とともに新しい事を取り入れる事ができると思う。アリスフィア嬢の辺境での仕事ぶりを耳にしたぞ。他国とのバランスを取るのが上手だと聞いた、良かったら王宮で働いてみないか?」
「勿体無いお言葉です。しかし私の一存では決められませんわ」
王宮で働くなんて考えたこともなかった。しかし女性も一人前として働いている国もある。女性の外交官もいたりする。守られるばかりじゃなく戦う女性像というのは憧れなんだけど……
陛下は忙しいようで、話が終わり次の約束があると部屋を出て行く。
「さて、どうしましょうか。せっかくなんで庭園を見て帰りますか?」
「そうですね。案内しましょうか?」
「お願いします。アリス嬢のおすすめを教えてください」
たった一年しか経ってないけれど既に懐かしく感じる。週の半分は王宮で過ごしていたのだから。庭園は季節により違う顔を見せる。
「ここのお庭は静かで良く来ていました。華やかではないけれど落ち着くんですよ」
メインの庭ではないから人知れずっといった感じだった。
「とても丁寧に作られた庭ですね。華やかといえばそうではありませんが美しいです」
分かってくれたと思いうれしかった。この庭が好きだと元婚約者に言ったら地味だ、何にもない。って言われた。もちろんメインの庭園は華やかで見応えもあるけれど、落ち着くのはこの庭だった。何か嫌なことがあったらこの庭に来てお義姉様達に見つかってお話を聞いてくれたのよね。
「ここには大事な思い出がたくさんあるんですよ。あ、おじいさま! お久しぶりですわ」
庭師のおじいさまの姿が見えた。
「おぉ、嬢ちゃん。久しぶりじゃの。しばらく見んかったが元気じゃったか、また会えて嬉しいぞ」
「アーネスト様、こちらのおじいさまは王宮の庭師の方なの。王宮の庭師を六十年もされていますのよ! レジェンドですわ」
おじいさまに聞くお花の話はとてもためになりますし、切花を長持ちさせる秘訣なども教えて貰いました。アーネスト様はおじいさまに挨拶をしていた。
「おじいさま、アーネスト様がこのお庭を美しいと言っていましたよ」
「おぉ、そうか。見る目があるのぅ。書物で見たんじゃが侘び寂びと言って静かで落ち着いていて、簡素にして時間の経過が織りなす美を表現しておるんじゃ」
「なるほど……だから長い時間をかけてこの庭を作っているのですね、素晴らしい」
「分かるのか、この美しさが! 地味だと言われる一角じゃが一番手をかけておるのがここなんじゃ。派手な見応えのある庭が好きなものも居れば、この庭が好きなものも居るがそれで良いんじゃ、人の好みはそれぞれ。居心地の良さを求めて欲しい」
「急にどうされましたの? 人生のお話になっていますわ」
今日はやけに饒舌ですこと。
「久しぶりに会った嬢ちゃんは良い顔をしておる。小さい頃はあの片隅でよく泣いておったのぅ。充実しているのか?」
「泣いていたのは昔の事ですわよ! 実は現在アーネスト様のお手伝いをしているんですのよ。王都から離れて辺境に住んでいます」
「そりゃ思い切った判断じゃったな。あれからどうしておるかと思っておったんじゃが、元気ならそれで良い」
「ご心配をおかけしましたわ」
「わしはおじいさまなんて柄ではないが、嬢ちゃんは孫のように思っておる。歳を重ねると分かるんじゃ、頑張り屋は必ず報われる」
「ありがとうございます」
「会えて嬉しかったぞ、嬢ちゃんまたな」
おじいさまは仕事があると行ってしまった。また恥ずかしい話をアーネスト様に聞かせてしまったわ!
「えぇっと、後はどこを案内しましょうか。見たいところとかありますか?」
「いいえ、この庭を案内してもらえて良かったです」
この庭の良さをわかってもらえて嬉しいかった。今日この後我が家での晩餐にアーネスト様が招待されているのでこのまま家に帰ることになった。
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