【完】婚約してから十年、私に興味が無さそうなので婚約の解消を申し出たら殿下に泣かれてしまいました

さこの

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新聞社への告発

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【王立学園の学園長はワンマンだ!】

【王太子と平民の身分差婚を阻む権力】

【許すまじ!王都一のフロス商会を邪魔するランディ侯爵!】

【王太子の婚約者は贅沢病で民の税金を搾り取っている】

【ジュリアナ嬢の強制退学の裏側とは?】



「まぁ……! この記事を市民は信じて喜んでいますの?」


「いや。そっぽを向いている」

 そう言ってジェフェリー様は笑いました。そしてまた新聞を取り出してきて


「違う新聞。これはちゃんとした所が発行しているから信頼度も高い」



******



「すみません、記者の方はおいでますか?」

 初老の男性が新聞社受付にやってきた。何か秘めた事がありそうな様子が窺える。





「こちらでお待ちください」

 個室に案内された。簡素な応接間といった感じだ。一角にある硬いソファに腰かけた。




「お待たせしました。私は記者をしているベルナールと言います」


「急にやって来て失礼します。私はロイズと申します」


「ロイズさんは何かを告発したくて来られたのですか?」


「どうしてそれを?」


「しがない記者の勘ですよ。お話を聞かせてもらっても?」


「はい。私は長年フロス商会で働いていました」

「ほう、王都一と呼ばれるフロス商会ですか」


「そこで経理を担当していました。最近は全盛期のような売り上げはなく、売り上げは落ちていく一方でした」

「何か原因があったのでしょう?」

「はい。例のゴシップ誌の件はご存知でしょうか?」

「ふむ。最近の話ですと王太子殿下とフロス商会の娘の偽ロマンスですね」


「はい。事実無根であるにも関わらずにまるでそうなるようにと言う意味合いを込めて噂を流せと、人を雇い噂を広めていました」

「なるほど」


「もちろん事実とは異なりますし、王太子殿下と商会の娘さんは実際は恋愛関係にはありませんが娘さんはそのように社長に話をされていました。自分は王太子殿下にとって特別なのだと」

「ふむふむ」

「王太子殿下が自分の為に婚約破棄するなら慰謝料まで支払うなどと社長は言っていました」


「盲目ですなぁ」


「学園に入学された社長の娘さんは自分も偉くなったかのように勘違いされていました」

「しかし王立の学園に入学できるなんて優秀なんですな」


「実際はそこまで……と言う感じです。平民が授業料無料なのは皆さん知っていると思いますが、それは優秀で将来の王宮で働く候補としてです」


「それは有名な話ですね。実際何人も出世している方に取材させてもらった事があります」


「学園は貴族の方は入学時に沢山の寄付金を出しておられますよね? ですから成績が振るわなくても問題さえ起こさなければ卒業されます。ですが平民は問題を起こしたり、成績が振るわない場合は退学処分になります」


「ただで飯は食わせられませんしな。ボランティアではありません世の常です」


「社長の娘さんは成績が振るわなかった。よって退学させられた。もちろん問題も起こした。学園に入れたのは寄付金を出したからです。それは会社のお金でした。

 娘さんが問題を起こしてフロス商会はある貴族様の家に食材を卸さない事にしました。しかし別の取引先と契約をするようになられて、他の貴族たちもこぞって取引先を変えました。フロス商会は今や経営危機に陥っています。その事を言いますと社長に脅されました。なので私は会社を自ら辞めました。逆恨みもいい所です。商売の手を広げすぎて色んなところに綻びが出てきてました」


「なるほど、最近またゴシップ記事が出ていましたな……これに対抗して記事にさせていただきます」


「はい」



******



「ちゃんとした取材をされた新聞ですのね」


「学園長にも記者が行くそうだよ」


「ジュリアナさんは大丈夫ですかね?」


「心配?」


「そうですわね。心配というか気の毒ですわね。私達にとっては普通のことでも平民の方にとっては異常である事もあったのかもしれませんわね」


「それでも、学園で学ぶ事を選んだんだ。学園には合わなかったけれど、普通に生活をする分にはやっていける」


「そうですね」


「セリーナに対抗してどうするつもりだったのかさっぱり分からない、会話が成り立たないと学園長も言っていた。学園内だから処分は緩めだけどこれが学園外だったら、あの子は一生罪人として牢獄で過ごす事になっただろう」

















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