お姉さまが家を出て行き、婚約者を譲られました

さこの

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お詫びの品

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エクトルから手紙とリボンが掛かった箱がフェリシア宛に送られてきた


「お姉様にじゃないの?」
エクトルの紋章入りの手紙と贈り物を執事長がフェリシアの部屋に持ってきた
「お嬢様、旦那様が手紙の返事を書く様にとの事です」

トレーに置かれた手紙と品物を執事長から、おずおずと受け取る
「本当に私宛なの…?」

困ったように眉を顰め、宛名を確認する。
手紙を開けられずにいると執事長からの視線を感じる

「宛名は私みたいだけど…」
「しっかりフェリシアお嬢様のお名前が書いてございます、お返事を」

「ちゃんと書くから…一人にしてくれませんか?」
戸惑いながら執事長を見る

「承知いたしました。必ずお返事を書いてくださいね、旦那様から私が叱られますからね。優しいフェリシアお嬢様ならそんなことはなさらないと信じております」
ゆっくり微笑み部屋を出て行く執事長
圧が凄い、返事を書かないと言うわけにはいかなそうだ…
執事長が出て行った後も手紙と睨めっこするフェリシア

「…何が書いてあるんだろう」
手紙を上にあげて透かしてみる
「見えないなぁ…」
中身が気になるものの、確認するのも怖いような気がする。
走って逃げた事、怒っているかなぁ
失礼な態度をとってしまったとまた落ち込んでいると扉をノックをする音が聞こえる。
侍女に確認してもらうとファビオだと言う

「お兄様?入ってもらって」

今日は仕事が休みなのだろうか?
いつもこの時間はいないはずだ。
「どうしたのお兄様?」

フェリシアの目の前の机に置いてあるリボンが掛かった箱と手にしている手紙を見る
「エクトル殿下から送られてきたのか?」
フェリシアの座っているソファの端に腰かけるファビオ

「お兄様、どうして知っているの?」
執事長が持ってくるくらいだから、周知されているのかもしれない

「昨日エクトル殿下から話を聞いた。フェリシア怖かっただろうな、可哀想に…何もされなかったか?」
心配そうにフェリシアの肩に手を置く
「えっ?怖いって何が?」
なんのことやらわからぬフェリシア

「蜂に追いかけられたかと思ったらエクトル殿下に、その、抱きしめられたと聞いて」

さぁっ…と顔を青ざめるフェリシア
「エクトル殿下が蜂に刺されたら大変なことになるのに…王族に怪我をさせたらって…それで逆に私が助けられてしまって、怖くなって逃げてきてしまったの、お兄様ごめんなさい」
下を向き涙をポロポロと流すフェリシア
「そうだったのか、安心したよ」

えっ?目元を擦るフェリシア

「泣かなくていい、大丈夫だから」
優しい声で気遣いハンカチでフェリシアの涙を拭うファビオ
フェリシアの少し垂れた緑色の瞳に涙が溢れている
アッシュブロンドのストレートの髪の色に真っ白な雪の様な肌ピンクの頬はまだ幼さが残り可愛らしい。アリシアに似ているが例えるならアリシアは美人系、フェリシアは可愛い系と言った所だ。

この姉妹を女神のような美しさだと例えられる事が度々ある。
ファビオも友人達にフェリシアを紹介しろ!と迫られることが多く辟易している。
可愛い大事な妹を守るために、学園や知り合いのお茶会など外界との接触は少なめだ。

学園でのフェリシアのクラスは女子クラスで男子生徒とは登下校以外で会う事はほとんどない。
それが王宮でしかも王族のそんなに知りもしない男に抱きしめられたと聞けば腹も立つと言うものだ。

「手紙にはなんて?何を贈られた?」

「まだ読んでないの」
「私がいたら読みにくい?席を外そうか?」
ふるふると頭を振るフェリシア
「ううん、今から読むからここに居て」
決心がついた
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