3 / 124
1
1-3
しおりを挟む
機械技術の発達したこの国の名はワード国。かつては平和であったこの国であったが、現在の王の私欲により隣国との争いが絶えなかった。
だが、高度な技術と統率により、誰にも止められない勢いで国の領土を広げていった。
ルージュとリージュ。二人はこの国の王子でありながら、争いには反対である。そのため、父である王よりも国民の信頼は高かった。
幼少期より鍛えられた剣術の腕は誰にも届かないものであり、幾度となく争いのために使われることもあった。
国民を守るためだと正当化して何とかその意思を貫いていたが、まだ少年である彼らにとっては重荷でしかなかった。
それでもまだ、彼らは国民の笑顔に直接触れられていって少しは癒やされているようであった。
時折、二人は城を抜け出して王城近くの街に顔を出すことがあった。そんなとき、国民たちは二人に優しく接し、感謝を伝える者がほとんどであった。
その言葉に救われ、二人は何とか彼らの笑顔を守ろうと剣を握っていられるのである。
最終的に支えるのは互いの想い。過酷な状況はそこまで疲弊させていた。
二人は慰め合いながら、精神状態をなんとか維持してきたが、いつ限界になるか分からない状態が続いていた。
そして今日も、平行線の続く話し合いがされようとしていたのだった。
だが、高度な技術と統率により、誰にも止められない勢いで国の領土を広げていった。
ルージュとリージュ。二人はこの国の王子でありながら、争いには反対である。そのため、父である王よりも国民の信頼は高かった。
幼少期より鍛えられた剣術の腕は誰にも届かないものであり、幾度となく争いのために使われることもあった。
国民を守るためだと正当化して何とかその意思を貫いていたが、まだ少年である彼らにとっては重荷でしかなかった。
それでもまだ、彼らは国民の笑顔に直接触れられていって少しは癒やされているようであった。
時折、二人は城を抜け出して王城近くの街に顔を出すことがあった。そんなとき、国民たちは二人に優しく接し、感謝を伝える者がほとんどであった。
その言葉に救われ、二人は何とか彼らの笑顔を守ろうと剣を握っていられるのである。
最終的に支えるのは互いの想い。過酷な状況はそこまで疲弊させていた。
二人は慰め合いながら、精神状態をなんとか維持してきたが、いつ限界になるか分からない状態が続いていた。
そして今日も、平行線の続く話し合いがされようとしていたのだった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
0
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる