61 / 71
4-13. 古のバトルウォーシップ
しおりを挟む
「おかしいな……。奴はどこにもおらんぞ……」
レヴィアは画面をにらみながら眉をひそめる。
「えっ!? ルコアがいないんですか?」
「地球を抜け出すなんてこと無いはずなんじゃが……。海王星も探してみるか……」
レヴィアは怪訝そうな顔をしながら隣に新たな画面をポコッと開くと、パシパシとタップしていった。
「ん? なんじゃこれ……?」
つぶやきながらさらに情報を表示させ、流れる文字を読んでいくレヴィア。
「おった! え? こいつどこに向かっとるんじゃ!?」
レヴィアは急いで画面をさらに一つ増やし、パシパシとタップして行く。
「どこ……ですか?」
「あそこじゃ!」
レヴィアが指さしたのは何と窓の外、海王星だった。
「あ奴め、衛星軌道上のスカイポートからシャトルを奪取して海王星へと降りて行っとる。どうするつもりじゃ?」
「ど、どうなるんですか?」
「海王星にはコンピューターしかない。コンピューターに行く理由は……改造するか壊すか……」
「改造なんてできるんですか?」
「あ奴にそんな能力などない。となると……」
「破壊……ですか? 壊されたらどうなるんですか?」
「そりゃぁ……、地球は壊れるしかない……な」
レヴィアは苦虫を噛み潰したような顔で答える。
「ダ、ダメですよ! そんなの! 止めなきゃ!」
レヴィアは画面をパシパシと叩き、シャトルの通信回線へとつなげた。
しばらくして映像が浮かび上がる。
そこには赤い目をしたルコアがにやけて座っていた。
「あーら、ロリババア、何か用かしら?」
勝ち誇った顔のヒルド。
「お主……、何するつもりじゃ?」
「何って決まってるじゃない。私がきれいさっぱりあなたの星を消してあげるわ」
ヒルドはいやらしい笑みを浮かべる。
「ま、待て。話し合おう。星が消えたらお主も消えるんじゃぞ」
「ふふっ、別に私は消えないわ。消えるのはあなた達だけ……。チャオ!」
そう言ってヒルドは回線を切った。
レヴィアは唖然としたまま動かなくなった。
「自分は消えないって……、そんなことできるんですか?」
「分からん……。あ奴め何を企んどる……」
レヴィアは頭を抱えてしまった。
「何にしても止めないと! みんなが死んじゃう」
「止めるって……どうやって?」
レヴィアは頭を抱えたままボソっとつぶやく。
「えーと……、他の船に制止してもらうとか……?」
ヴィクトルは思い付きを言ってみる。
レヴィアは渋い顔をしながら画面をバシバシ叩き、船のリストと、船の所在地図をずらりと出した。
「やっぱりダメじゃ……。近くには一艘もおらん……」
「何か攻撃手段はないんですか? 遠距離をバーンってできる魔法みたいな奴?」
「バカ言うな。海王星では戦争なんかもう何十万年もないんじゃ。武器なんか無いわ!」
レヴィアは両手で顔を覆った。
しかし、諦める訳にもいかない。
ヴィクトルは横から必死に画面を見入って、何か手立てがないか一生懸命考える。
リストには貨物船や作業船らしき船の情報が並んでいる。
ヴィクトルは画面をフリップしてずーっとリストを眺めていった。すると、変な船を見つけた。
「Battle war ship Yamato ってありますけど、これ、何ですか?」
「へ? バトルウォーシップ? 戦艦って意味じゃが、戦艦大和……お主何を馬鹿な事言っ……へっ!?」
レヴィアは画面を食い入るように見つめ、動かなくなった。
「戦艦……大和……だと……?」
レヴィアは急いで画面をパシパシ叩き始める。
そして画面に浮かび上がったのは真っ青な海王星をバックに疾走するいぶし銀の巨大な戦艦。それは三連装砲塔が並び、荘厳な艦橋が屹立する見まごうなき戦艦大和だった。
「なんじゃこりゃぁ!」
レヴィアは叫び、さらに画面をパシパシと叩いて情報を次々と表示させる。
そして、唖然としながらつぶやいた。
「本物じゃ……」
はるか昔、鹿児島沖で撃沈された世界最大の戦艦、大和。それが建造時そのままの姿でなぜか海王星のそばを航行している。そのあまりにも現実離れした事態に混乱を隠せない。
「何々……。全長263m、排水量64,000トン、主砲9門の口径は46センチ、射程距離50キロ……は換装されてエクサワットレーザー!? どこかの星でも滅ぼすつもりか!?」
「なんで軍艦が宇宙を飛んでるんですか?」
ヴィクトルがもっともな質問をする。
「そんなの我が知りたいわ! 戦艦大和は昔、iPhoneの星で大戦があった時に開発された超弩級戦艦じゃ。いまだに我が星系でも最大にして最強……。なぜそんな物を宇宙に持ってきたんじゃ?」
「この武器ならヒルドを止められますか?」
「主砲を当てさえすれば瞬殺じゃ……。撃って当てられればじゃが……」
「でも、他に手はないですよね?」
「……。そうじゃな。オーナーは……シアン様……か……何を考えられとるのか……」
そう言うと、レヴィアはiPhoneを取り出しておもむろに電話をかけた。
レヴィアは画面をにらみながら眉をひそめる。
「えっ!? ルコアがいないんですか?」
「地球を抜け出すなんてこと無いはずなんじゃが……。海王星も探してみるか……」
レヴィアは怪訝そうな顔をしながら隣に新たな画面をポコッと開くと、パシパシとタップしていった。
「ん? なんじゃこれ……?」
つぶやきながらさらに情報を表示させ、流れる文字を読んでいくレヴィア。
「おった! え? こいつどこに向かっとるんじゃ!?」
レヴィアは急いで画面をさらに一つ増やし、パシパシとタップして行く。
「どこ……ですか?」
「あそこじゃ!」
レヴィアが指さしたのは何と窓の外、海王星だった。
「あ奴め、衛星軌道上のスカイポートからシャトルを奪取して海王星へと降りて行っとる。どうするつもりじゃ?」
「ど、どうなるんですか?」
「海王星にはコンピューターしかない。コンピューターに行く理由は……改造するか壊すか……」
「改造なんてできるんですか?」
「あ奴にそんな能力などない。となると……」
「破壊……ですか? 壊されたらどうなるんですか?」
「そりゃぁ……、地球は壊れるしかない……な」
レヴィアは苦虫を噛み潰したような顔で答える。
「ダ、ダメですよ! そんなの! 止めなきゃ!」
レヴィアは画面をパシパシと叩き、シャトルの通信回線へとつなげた。
しばらくして映像が浮かび上がる。
そこには赤い目をしたルコアがにやけて座っていた。
「あーら、ロリババア、何か用かしら?」
勝ち誇った顔のヒルド。
「お主……、何するつもりじゃ?」
「何って決まってるじゃない。私がきれいさっぱりあなたの星を消してあげるわ」
ヒルドはいやらしい笑みを浮かべる。
「ま、待て。話し合おう。星が消えたらお主も消えるんじゃぞ」
「ふふっ、別に私は消えないわ。消えるのはあなた達だけ……。チャオ!」
そう言ってヒルドは回線を切った。
レヴィアは唖然としたまま動かなくなった。
「自分は消えないって……、そんなことできるんですか?」
「分からん……。あ奴め何を企んどる……」
レヴィアは頭を抱えてしまった。
「何にしても止めないと! みんなが死んじゃう」
「止めるって……どうやって?」
レヴィアは頭を抱えたままボソっとつぶやく。
「えーと……、他の船に制止してもらうとか……?」
ヴィクトルは思い付きを言ってみる。
レヴィアは渋い顔をしながら画面をバシバシ叩き、船のリストと、船の所在地図をずらりと出した。
「やっぱりダメじゃ……。近くには一艘もおらん……」
「何か攻撃手段はないんですか? 遠距離をバーンってできる魔法みたいな奴?」
「バカ言うな。海王星では戦争なんかもう何十万年もないんじゃ。武器なんか無いわ!」
レヴィアは両手で顔を覆った。
しかし、諦める訳にもいかない。
ヴィクトルは横から必死に画面を見入って、何か手立てがないか一生懸命考える。
リストには貨物船や作業船らしき船の情報が並んでいる。
ヴィクトルは画面をフリップしてずーっとリストを眺めていった。すると、変な船を見つけた。
「Battle war ship Yamato ってありますけど、これ、何ですか?」
「へ? バトルウォーシップ? 戦艦って意味じゃが、戦艦大和……お主何を馬鹿な事言っ……へっ!?」
レヴィアは画面を食い入るように見つめ、動かなくなった。
「戦艦……大和……だと……?」
レヴィアは急いで画面をパシパシ叩き始める。
そして画面に浮かび上がったのは真っ青な海王星をバックに疾走するいぶし銀の巨大な戦艦。それは三連装砲塔が並び、荘厳な艦橋が屹立する見まごうなき戦艦大和だった。
「なんじゃこりゃぁ!」
レヴィアは叫び、さらに画面をパシパシと叩いて情報を次々と表示させる。
そして、唖然としながらつぶやいた。
「本物じゃ……」
はるか昔、鹿児島沖で撃沈された世界最大の戦艦、大和。それが建造時そのままの姿でなぜか海王星のそばを航行している。そのあまりにも現実離れした事態に混乱を隠せない。
「何々……。全長263m、排水量64,000トン、主砲9門の口径は46センチ、射程距離50キロ……は換装されてエクサワットレーザー!? どこかの星でも滅ぼすつもりか!?」
「なんで軍艦が宇宙を飛んでるんですか?」
ヴィクトルがもっともな質問をする。
「そんなの我が知りたいわ! 戦艦大和は昔、iPhoneの星で大戦があった時に開発された超弩級戦艦じゃ。いまだに我が星系でも最大にして最強……。なぜそんな物を宇宙に持ってきたんじゃ?」
「この武器ならヒルドを止められますか?」
「主砲を当てさえすれば瞬殺じゃ……。撃って当てられればじゃが……」
「でも、他に手はないですよね?」
「……。そうじゃな。オーナーは……シアン様……か……何を考えられとるのか……」
そう言うと、レヴィアはiPhoneを取り出しておもむろに電話をかけた。
34
あなたにおすすめの小説
【完結】前世の不幸は神様のミスでした?異世界転生、条件通りなうえチート能力で幸せです
yun.
ファンタジー
~タイトル変更しました~
旧タイトルに、もどしました。
日本に生まれ、直後に捨てられた。養護施設に暮らし、中学卒業後働く。
まともな職もなく、日雇いでしのぐ毎日。
劣悪な環境。上司にののしられ、仲のいい友人はいない。
日々の衣食住にも困る。
幸せ?生まれてこのかた一度もない。
ついに、死んだ。現場で鉄パイプの下敷きに・・・
目覚めると、真っ白な世界。
目の前には神々しい人。
地球の神がサボった?だから幸せが1度もなかったと・・・
短編→長編に変更しました。
R4.6.20 完結しました。
長らくお読みいただき、ありがとうございました。
病弱が転生 ~やっぱり体力は無いけれど知識だけは豊富です~
於田縫紀
ファンタジー
ここは魔法がある世界。ただし各人がそれぞれ遺伝で受け継いだ魔法や日常生活に使える魔法を持っている。商家の次男に生まれた俺が受け継いだのは鑑定魔法、商売で使うにはいいが今一つさえない魔法だ。
しかし流行風邪で寝込んだ俺は前世の記憶を思い出す。病弱で病院からほとんど出る事無く日々を送っていた頃の記憶と、動けないかわりにネットや読書で知識を詰め込んだ知識を。
そしてある日、白い花を見て鑑定した事で、俺は前世の知識を使ってお金を稼げそうな事に気付いた。ならば今のぱっとしない暮らしをもっと豊かにしよう。俺は親友のシンハ君と挑戦を開始した。
対人戦闘ほぼ無し、知識チート系学園ものです。
異世界あるある 転生物語 たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?
よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する!
土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。
自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。
『あ、やべ!』
そして・・・・
【あれ?ここは何処だ?】
気が付けば真っ白な世界。
気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ?
・・・・
・・・
・・
・
【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】
こうして剛史は新た生を異世界で受けた。
そして何も思い出す事なく10歳に。
そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。
スキルによって一生が決まるからだ。
最低1、最高でも10。平均すると概ね5。
そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。
しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。
そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで
ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。
追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。
だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。
『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』
不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。
そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。
その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。
前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。
但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。
転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。
これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな?
何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが?
俺は農家の4男だぞ?
男爵家の厄介者は賢者と呼ばれる
暇野無学
ファンタジー
魔法もスキルも授からなかったが、他人の魔法は俺のもの。な~んちゃって。
授けの儀で授かったのは魔法やスキルじゃなかった。神父様には読めなかったが、俺には馴染みの文字だが魔法とは違う。転移した世界は優しくない世界、殺される前に授かったものを利用して逃げ出す算段をする。魔法でないものを利用して魔法を使い熟し、やがては無敵の魔法使いになる。
前世は不遇な人生でしたが、転生した今世もどうやら不遇のようです。
八神 凪
ファンタジー
久我和人、35歳。
彼は凶悪事件に巻き込まれた家族の復讐のために10年の月日をそれだけに費やし、目標が達成されるが同時に命を失うこととなる。
しかし、その生きざまに興味を持った別の世界の神が和人の魂を拾い上げて告げる。
――君を僕の世界に送りたい。そしてその生きざまで僕を楽しませてくれないか、と。
その他色々な取引を経て、和人は二度目の生を異世界で受けることになるのだが……
能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?
火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…?
24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?
最強の異世界やりすぎ旅行記
萩場ぬし
ファンタジー
主人公こと小鳥遊 綾人(たかなし あやと)はある理由から毎日のように体を鍛えていた。
そんなある日、突然知らない真っ白な場所で目を覚ます。そこで綾人が目撃したものは幼い少年の容姿をした何か。そこで彼は告げられる。
「なんと! 君に異世界へ行く権利を与えようと思います!」
バトルあり!笑いあり!ハーレムもあり!?
最強が無双する異世界ファンタジー開幕!
侯爵家三男からはじまる異世界チート冒険録 〜元プログラマー、スキルと現代知識で理想の異世界ライフ満喫中!〜【奨励賞】
のびすけ。
ファンタジー
気づけば侯爵家の三男として異世界に転生していた元プログラマー。
そこはどこか懐かしく、けれど想像以上に自由で――ちょっとだけ危険な世界。
幼い頃、命の危機をきっかけに前世の記憶が蘇り、
“とっておき”のチートで人生を再起動。
剣も魔法も、知識も商才も、全てを武器に少年は静かに準備を進めていく。
そして12歳。ついに彼は“新たなステージ”へと歩み出す。
これは、理想を形にするために動き出した少年の、
少し不思議で、ちょっとだけチートな異世界物語――その始まり。
【なろう掲載】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる