66 / 66
第二章 街へ
第66話 子狼、従魔になる
しおりを挟む
ポーリン「駄目よ! こんなに可愛いのに!」
メア「酷い……マスター?」(ジト目)
キリング「い、いや、だって、そうだろ? 暴れたら街に大きな被害をもたらすかも知れない魔物なんだぞ? 被害どころか、街が滅ぶ可能性だってある、災害級の魔物なんだぞ?」
リスティ「従魔登録する、それなら構わないだろう?」
キリング「従魔に? ……できるのか? テイマーのスキルを持っているのか?」
リスティ「スキルはないが、もともと狼は群れで生きる習性があるから、子供の内から飼ってれば大丈夫だと思う。そのうちパーティメンバーの誰かにテイムを覚えてもらう方法を考えるが、最悪、奴隷商に行って隷属契約の魔法を掛けてもらってもいい」
キリング「むぅ……」
メアとポーリンがキリングを睨んでいる。
キリング「う、ま、まぁ、それなら、お前達がキチンと管理して、問題があったら責任をちゃんと取ってくれるなら構わんか…」
メアに睨まれると弱いキリングであった。
メア「良かったわねぇ、子狼ちゃん」
喜び子狼を撫でるメア
メア「この子、名前はなんていうの?」
ポーリン「名前? 考えてなかった。どうする?」
ルーク「んー、じゃぁ……マリでどう? 目の色がマリの花みたいに青くて綺麗だから」
ポーリン「マリちゃんか、可愛い名前ね、女の子だしいいわね」
ルーク「子狼ちゃん、マリって名前はどうだい? 嫌ならかえ……」
その時、子狼がポーリンの腕の中から飛び出した。床に着地してクォンと小さく吠える。
ポーリン「気に入ったみたい。……あれ、なんか少し大きくなってない?」
マリ「くおん」(主、よろしく)
ルーク「?!」
ポーリン「どうしたの?」
ルーク「いや、頭の中によろしくって言葉が響いたんだ。マリ? 君かい?」
マリ「くおん」(そうだよ)
マリはルークに近寄っていき、お手をする。
ルーク「やっぱりこの子みたいだ……」
ポーリン「アタシにはくぉんって言ってるようにしか聞こえないけど」
メア「それって、テイムに成功したんじゃないですか? ウチのギルド所属のテイマーの冒険者も、従魔の言葉が分かるって言ってました」
リスティ「名付けをした事でテイムに成功したのかもしれないね。ネームドになって少し進化したのかも」
ポーリン「え~だったらアタシが名前をつければよかった!」
リスティ「名付けたら必ずテイムに成功するってわけじゃないんだけどね。もしかしたらルークにはテイマーの素質があったのか……あるいは、ヒールをかけて命を救ったり、流動食を作ったりしたからかも知れないね」
ポーリン「食べさせたのはアタシなのに」
リスティ「多分、魔法を使って流動食を作っていたから、ルークの魔力が染み込んでいたのかも」
その時、シタシタとポーリンの傍にマリが寄ってきた。ポーリンを見上げて一声鳴くマリ。
マリ「くぉん」
ポーリン「?」
ルーク「抱けって言ってる」
言われるままにポーリンが抱き上げる。
マリ「くぉん」
ルーク「お前は見どころがあるから、子分にしてやるって……」
ポーリン「なんでアタシは子分なのよっ! でも可愛いから怒れない~」
抱かれたままクリクリとポーリンに撫でられ、マリは気持ちよさそうに目を細めていた。
メア「酷い……マスター?」(ジト目)
キリング「い、いや、だって、そうだろ? 暴れたら街に大きな被害をもたらすかも知れない魔物なんだぞ? 被害どころか、街が滅ぶ可能性だってある、災害級の魔物なんだぞ?」
リスティ「従魔登録する、それなら構わないだろう?」
キリング「従魔に? ……できるのか? テイマーのスキルを持っているのか?」
リスティ「スキルはないが、もともと狼は群れで生きる習性があるから、子供の内から飼ってれば大丈夫だと思う。そのうちパーティメンバーの誰かにテイムを覚えてもらう方法を考えるが、最悪、奴隷商に行って隷属契約の魔法を掛けてもらってもいい」
キリング「むぅ……」
メアとポーリンがキリングを睨んでいる。
キリング「う、ま、まぁ、それなら、お前達がキチンと管理して、問題があったら責任をちゃんと取ってくれるなら構わんか…」
メアに睨まれると弱いキリングであった。
メア「良かったわねぇ、子狼ちゃん」
喜び子狼を撫でるメア
メア「この子、名前はなんていうの?」
ポーリン「名前? 考えてなかった。どうする?」
ルーク「んー、じゃぁ……マリでどう? 目の色がマリの花みたいに青くて綺麗だから」
ポーリン「マリちゃんか、可愛い名前ね、女の子だしいいわね」
ルーク「子狼ちゃん、マリって名前はどうだい? 嫌ならかえ……」
その時、子狼がポーリンの腕の中から飛び出した。床に着地してクォンと小さく吠える。
ポーリン「気に入ったみたい。……あれ、なんか少し大きくなってない?」
マリ「くおん」(主、よろしく)
ルーク「?!」
ポーリン「どうしたの?」
ルーク「いや、頭の中によろしくって言葉が響いたんだ。マリ? 君かい?」
マリ「くおん」(そうだよ)
マリはルークに近寄っていき、お手をする。
ルーク「やっぱりこの子みたいだ……」
ポーリン「アタシにはくぉんって言ってるようにしか聞こえないけど」
メア「それって、テイムに成功したんじゃないですか? ウチのギルド所属のテイマーの冒険者も、従魔の言葉が分かるって言ってました」
リスティ「名付けをした事でテイムに成功したのかもしれないね。ネームドになって少し進化したのかも」
ポーリン「え~だったらアタシが名前をつければよかった!」
リスティ「名付けたら必ずテイムに成功するってわけじゃないんだけどね。もしかしたらルークにはテイマーの素質があったのか……あるいは、ヒールをかけて命を救ったり、流動食を作ったりしたからかも知れないね」
ポーリン「食べさせたのはアタシなのに」
リスティ「多分、魔法を使って流動食を作っていたから、ルークの魔力が染み込んでいたのかも」
その時、シタシタとポーリンの傍にマリが寄ってきた。ポーリンを見上げて一声鳴くマリ。
マリ「くぉん」
ポーリン「?」
ルーク「抱けって言ってる」
言われるままにポーリンが抱き上げる。
マリ「くぉん」
ルーク「お前は見どころがあるから、子分にしてやるって……」
ポーリン「なんでアタシは子分なのよっ! でも可愛いから怒れない~」
抱かれたままクリクリとポーリンに撫でられ、マリは気持ちよさそうに目を細めていた。
36
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(4件)
あなたにおすすめの小説
【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~
きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。
前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。
外れスキル《コピー》を授かったけど「無能」と言われて家を追放された~ だけど発動条件を満たせば"魔族のスキル"を発動することができるようだ~
空月そらら
ファンタジー
「鑑定ミスではありません。この子のスキルは《コピー》です。正直、稀に見る外れスキルですね、何せ発動条件が今だ未解明なのですから」
「何てことなの……」
「全く期待はずれだ」
私の名前はラゼル、十五歳になったんだけども、人生最悪のピンチに立たされている。
このファンタジックな世界では、15歳になった際、スキル鑑定を医者に受けさせられるんだが、困ったことに私は外れスキル《コピー》を当ててしまったらしい。
そして数年が経ち……案の定、私は家族から疎ましく感じられてーーついに追放されてしまう。
だけど私のスキルは発動条件を満たすことで、魔族のスキルをコピーできるようだ。
そして、私の能力が《外れスキル》ではなく、恐ろしい能力だということに気づく。
そんでこの能力を使いこなしていると、知らないうちに英雄と呼ばれていたんだけど?
私を追放した家族が戻ってきてほしいって泣きついてきたんだけど、もう戻らん。
私は最高の仲間と最強を目指すから。
異世界に召喚されたが「間違っちゃった」と身勝手な女神に追放されてしまったので、おまけで貰ったスキルで凡人の俺は頑張って生き残ります!
椿紅颯
ファンタジー
神乃勇人(こうのゆうと)はある日、女神ルミナによって異世界へと転移させられる。
しかしまさかのまさか、それは誤転移ということだった。
身勝手な女神により、たった一人だけ仲間外れにされた挙句の果てに粗雑に扱われ、ほぼ投げ捨てられるようなかたちで異世界の地へと下ろされてしまう。
そんな踏んだり蹴ったりな、凡人主人公がおりなす異世界ファンタジー!
(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います
しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。
収納魔法を極めた魔術師ですが、勇者パーティを追放されました。ところで俺の追放理由って “どれ” ですか?
木塚麻弥
ファンタジー
収納魔法を活かして勇者パーティーの荷物持ちをしていたケイトはある日、パーティーを追放されてしまった。
追放される理由はよく分からなかった。
彼はパーティーを追放されても文句の言えない理由を無数に抱えていたからだ。
結局どれが本当の追放理由なのかはよく分からなかったが、勇者から追放すると強く言われたのでケイトはそれに従う。
しかし彼は、追放されてもなお仲間たちのことが好きだった。
たった四人で強大な魔王軍に立ち向かおうとするかつての仲間たち。
ケイトは彼らを失いたくなかった。
勇者たちとまた一緒に食事がしたかった。
しばらくひとりで悩んでいたケイトは気づいてしまう。
「追放されたってことは、俺の行動を制限する奴もいないってことだよな?」
これは収納魔法しか使えない魔術師が、仲間のために陰で奮闘する物語。
【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜
あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」
貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。
しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった!
失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する!
辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。
これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!
《レベル∞》の万物創造スキルで追放された俺、辺境を開拓してたら気づけば神々の箱庭になっていた
夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティーの雑用係だったカイは、魔王討伐後「無能」の烙印を押され追放される。全てを失い、死を覚悟して流れ着いた「忘れられた辺境」。そこで彼のハズレスキルは真の姿《万物創造》へと覚醒した。
無から有を生み、世界の理すら書き換える神の如き力。カイはまず、生きるために快適な家を、豊かな畑を、そして清らかな川を創造する。荒れ果てた土地は、みるみるうちに楽園へと姿を変えていった。
やがて、彼の元には行き場を失った獣人の少女やエルフの賢者、ドワーフの鍛冶師など、心優しき仲間たちが集い始める。これは、追放された一人の青年が、大切な仲間たちと共に理想郷を築き、やがてその地が「神々の箱庭」と呼ばれるまでの物語。
俺だけ永久リジェネな件 〜パーティーを追放されたポーション生成師の俺、ポーションがぶ飲みで得た無限回復スキルを何故かみんなに狙われてます!〜
早見羽流
ファンタジー
ポーション生成師のリックは、回復魔法使いのアリシアがパーティーに加入したことで、役たたずだと追放されてしまう。
食い物に困って余ったポーションを飲みまくっていたら、気づくとHPが自動で回復する「リジェネレーション」というユニークスキルを発現した!
しかし、そんな便利なスキルが放っておかれるわけもなく、はぐれ者の魔女、孤高の天才幼女、マッドサイエンティスト、魔女狩り集団、最強の仮面騎士、深窓の令嬢、王族、謎の巨乳魔術師、エルフetc、ヤバい奴らに狙われることに……。挙句の果てには人助けのために、危険な組織と対決することになって……?
「俺はただ平和に暮らしたいだけなんだぁぁぁぁぁ!!!」
そんなリックの叫びも虚しく、王国中を巻き込んだ動乱に巻き込まれていく。
無双あり、ざまぁあり、ハーレムあり、戦闘あり、友情も恋愛もありのドタバタファンタジー!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
]กー̀ωー́ )ジーッ
面白かったです。
ぜひ続きが読みたいです。
おじいちゃんがアンデッドに何故なったか謎です。
待っていますね~!寒さ厳しい毎日です体調第一で無理しない範囲で頑張って下さいね!