王子様の裏の顔

ミュリウム

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出会い

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「よぉ。なにしてんだ?」
公園のベンチで学校帰りにボーッとしていると声をかけられた。
ふと視線をあげると誠くんが立っていた。
またロクでもない命令されるんだろうな。
あれから、パン買ってこい。教科書貸せ。宿題教えろとかただのパシリじゃん。彼女のフリとかでもなくない?
まぁいいんだけど。
「いや、なんとなくぼーっとしてて。」
「そっか。横座るぞ。」
いや、もう既にそう言いながら座ってるじゃん。
「そういえば、先生と付き合うってなんでそんな事なってたんだよ。」
「え?それ誠くんに言わなきゃダメ?また脅されそうなんだけど。」
「なら命令だ。話せ。」
命令と言われたら、先生との事があるから逆らえない。
私は先生との馴れ初めを話す事にする。
「あれは去年テスト勉強しようと居残りしてた時なんだけどね。私が英語で悩んでるところを、去年の英語の担任が先生だったから毎日頑張っている私をみて、先生がテストの前日まで教室で教えてくれてたの。」
「そこで親密になったと?」
「うん。テスト前日の最後の勉強の日に私から告白したの。それでそこから付き合ってる。」
そうか。といって真剣な顔で聞いてくる誠くん。
こんな表情もするんだ。
「でも辛くないのか?みんなに言えない内緒の恋なんて。」
確かにそうだ。
辛いしみんなみたいに彼氏の話したり、堂々とデートに行きたいとおもった事もある。
「仕方ないよ。でも好きなんだよね。だから卒業したら堂々と付き合えるし、それまでの我慢だよ。」
「なら尚更あんなとこでキスとかするなよ。他の奴に見られてたらどうするんだよ。」
確かに。
ほんとにごもっともすぎてなにも返す言葉がない。
「誠くんって意外と優しいんだね。心配してくれるなんて。」
「は?心配とかしてねぇし。てか、意外とは余計だ。」
「ごめんごめん。」
「そりゃ大事だし心配もするだろ。」
「え?」
今大事って言った?
「なんでもねぇよ!ほら。帰り暗いし危ないから、こんな奴でも襲う物好きもいるかもだし送る。帰るぞ。」
「やっぱり誠くんって優しいんだね。」「は?そんな事ねぇし。ほら、馬鹿な事言ってないで帰るぞ。」
「はーい。」
「ニヤニヤしてなんだよ。気持ち悪いなぁ。」
失礼な!
「気持ち悪くないですー!」
誠くんとふざけながら帰る帰り道は、1人で帰るよりずっと短く感じた。
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