商科論

藤本夏実

文字の大きさ
13 / 15
短編集

ゴミを積まれた自動車

しおりを挟む
僕の車にはゴミが積んである。でも、僕は片付けかたを知らないんだ。どこに捨てればいいとか分別はどんな風にすればいいとか、全然、分からないんだ。それに、手伝ってくれる彼女もいない。だから、僕はこんな求人出した。

《アルバイト募集時給800円
      詳細は担当の片岡まで》

そうこんな感じ。すると、ある日電話がかかって来た。

「求人募集を見たのですが?」

「はい、そうですか。」

「どこへ行けばお勤めできますか?」

「ここへは何でこられる予定ですか?」

「電車とバスです。」

「もよりの駅はどこですか?」

「ここは駅から外れた場所なのでまずバスで駅まで向かう予定です。」

「それでは駅で待ち合わせすることにしませんか?迎えにいきます。」

「でも、求人募集は隣街の広告だったんで私のもよりの駅とはちがうんですが。」

「そうでしたか。それは、すみませんでした。わざわざ隣街から来られる予定ですか?」

「はい、今こちらでは求人がないものですから。」

「わかりました。こちらのもよりの駅を伝えます。そこでお会いしましょう。」

「何という名前ですか?」

「くみ子といいます。高井くみ子と。」

「僕は片岡です。

「では、笠松駅で。」

「わかりました。」

こんなやりとりをした僕らは笠松駅で会った。
駅に着くとくみ子さんはもう待っていてくれた。僕は例の車`ゴミの積まれた自動車´で迎えにいったから少し不安だった。でも、彼女はすぐにのんでくれ車に乗ってくれた。僕は少しゆっくりと走ってみた。あっちへよったり、こっちへよったり、でもくみ子さんは何の疑いもなく乗ってくれた。
その間にこんな事を聴いた。

「くみ子さんはどうして仕事を探しているのですか?」

「私は家で考え事をしているより、外で働いている方が合っているんです。」

「そうなんですか?僕なんて少しでも時間があれば、ぼーっと怠けている方が好きだけどな。」

「私は仕事は何でも楽しいと思えるんです。」

こんなことを聞いた僕は自分が少しはずかしくなった。そしてゴミは自分で片付けようと思うようになった。それからどうしたかって、実はゴミの車はさておき、彼女をもよりのイタ飯やでコースの料理をごちそうし、分かれることにしたってわけさ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

罪悪と愛情

暦海
恋愛
 地元の家電メーカー・天の香具山に勤務する20代後半の男性・古城真織は幼い頃に両親を亡くし、それ以降は父方の祖父母に預けられ日々を過ごしてきた。  だけど、祖父母は両親の残した遺産を目当てに真織を引き取ったに過ぎず、真織のことは最低限の衣食を与えるだけでそれ以外は基本的に放置。祖父母が自身を疎ましく思っていることを知っていた真織は、高校卒業と共に就職し祖父母の元を離れる。業務上などの必要なやり取り以外では基本的に人と関わらないので友人のような存在もいない真織だったが、どうしてかそんな彼に積極的に接する後輩が一人。その後輩とは、頗る優秀かつ息を呑むほどの美少女である降宮蒔乃で――

(完)百合短編集 

南條 綾
恋愛
ジャンルは沢山の百合小説の短編集を沢山入れました。

ちょっと大人な物語はこちらです

神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な短編物語集です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

神楽坂gimmick

涼寺みすゞ
恋愛
明治26年、欧州視察を終え帰国した司法官僚 近衛惟前の耳に飛び込んできたのは、学友でもあり親戚にあたる久我侯爵家の跡取り 久我光雅負傷の連絡。 侯爵家のスキャンダルを収めるべく、奔走する羽目になり…… 若者が広げた夢の大風呂敷と、初恋の行方は?

~春の国~片足の不自由な王妃様

クラゲ散歩
恋愛
春の暖かい陽気の中。色鮮やかな花が咲き乱れ。蝶が二人を祝福してるように。 春の国の王太子ジーク=スノーフレーク=スプリング(22)と侯爵令嬢ローズマリー=ローバー(18)が、丘の上にある小さな教会で愛を誓い。女神の祝福を受け夫婦になった。 街中を馬車で移動中。二人はずっと笑顔だった。 それを見た者は、相思相愛だと思っただろう。 しかし〜ここまでくるまでに、王太子が裏で動いていたのを知っているのはごくわずか。 花嫁は〜その笑顔の下でなにを思っているのだろうか??

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

白衣の下 スピンオフ 18歳 町田柊士の若き日の過ち

高野マキ
キャラ文芸
町田柊士はその厳つく大柄な体躯にも関わらず街の画材店の二階で時を忘れたかのようにデッサンに没頭していた。

処理中です...