時空工作員 ドゥクス東郷 襟巻きを買いに

morituna

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襟巻きを買いに 第1話

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  ボス: 「今回のミッションは、昭和8年(1933) の上高田に飛んで、”手袋を買いに” の続きを、正八(しょうはち)君に、創作してもらうことだ。」
   
  「手袋を買ってもらった子狐の、その後を書いてもらうように、正八(しょうはち)君に、依頼するだけで良い。」
  「依頼主は、日本引き籠もり教会が運営している学童施設の子供達だ。」
 「羊羹を持って、正八(しょうはち)君に会って来い。」
「ヒッパルコス星表時計

と、狐型ゴーグル翻訳機

も持っていけ。カラシニコフ は置いていけ。」

  ボス: 「お前が携帯する装備品の説明をしてやろう。」
   「ヒッパルコス星表時計は、位置天文衛星ヒッパルコス(Hipparcos)による4年間の観測結果を元に編集され118,218個の恒星の年周視差などを含んだ恒星データを採用している。」
  「星々が観測できる夜間に、星表時計のセンサーアレーが稼働すると、時空工作員が実体化した場所の位置座標を取得し、実体化した時代の日時の表示が可能である。」
 「紀元前10万年から西暦10万年までの日時が表示可能で、西暦1582年のユリウス暦とグレゴリオ暦の切り替えにも対応している。」

  ボス:「狐型ゴーグル翻訳機は、試作品だ。」
 「耳にマイクが内蔵され、OK ゴーグルで、音声コマンド入力が可能だ。」
 「眼がカメラになっており、OCRモードで、文字を読み取らせることができる。」
 「前足アクチュエータと、人工肉球により、ノートのページめくりも可能だ。
 「翻訳音声は、口奥のスピーカから出る。 」
 「オフラインでの翻訳、OCR翻訳以外に、 ネットワーク接続しての同時翻訳も可能になっている。」
 「課題は、過熱や、ネットワーク接続時の稼働時間だ。作動用電力はこちらから狐に送ることができない。」
 「また、時空間ブレークスルーコネクトにより、ネットワークに接続した際の同時翻訳にブレが生じることがある。」「水洗い禁止だ、エサは不要だ。」

  時空工作員: 「了解しました。」
  こうして、俺、ドゥクス(Dux)東郷 

は、昭和8年(1933)12月26日 の上高田に時空転送され、正八(しょうはち)君に会いに行った。
  正八(しょうはち)は、野村 七藏(のむら しちぞう)の下宿にいた。
  ”手袋を買いに” の作品を、スパルタンノートに書き終わったところだった。

  時空工作員:「OK ゴーグル、時空間ブレークスルーコネクトにより、
         ネットワークに接続してくれ。」

狐型ゴーグル翻訳機:「ゴーグルデータセンターのAI 翻訳サーバーに接続しました。同時翻訳が可能になりました。」

時空工作員 : 「OK ゴーグル、俺の台詞を、歴史的仮名遣が使われていた頃の日本語に翻訳してくれ。」
時空工作員 : 「俺は、未来の国からやってきた工作員だ。」
「正八さん、あなたが書いた、”手袋を買いに”の、手袋を買ってもらった子狐の、その後を書いてもらいたい。」
 「ついでに、父親狐の存在の有無や、子狐の将来についても書いてもらいたい。」

正八:「東郷さん、2年ぶりですね。」
   「今、書き終えた ”手袋を買いに” の最後の方を読んでみてくれ。」

時空工作員 : 「OK ゴーグル、OCRモードで、
        ”手袋を買いに”の原稿を読み取って、最後の方を現代語に翻訳してくれ。」

狐型ゴーグル翻訳機は、前足アクチュエータと、人工肉球により、ノートのページめくりを行なって、原稿を読み取った。

狐型ゴーグル翻訳機:とうとう帽子屋がみつかりました。お母さんが道々よく教えてくれた、黒い大きなシルクハットの帽子の看板が、青い電燈に照されてかかっていました。
 子狐は教えられた通り、トントンと戸を叩きました。
「今晩は」
 すると、中では何かことこと音がしていましたがやがて、戸が一寸ほどゴロリとあいて、光の帯が道の白い雪の上に長く伸びました。
 子狐はその光がまばゆかったので、めんくらって、まちがった方の手を、――お母さまが出しちゃいけないと言ってよく聞かせた方の手をすきまからさしこんでしまいました。
「このお手々にちょうどいい手袋下さい」
 すると帽子屋さんは、おやおやと思いました。狐の手です。狐の手が手袋をくれと言うのです。これはきっと木の葉で買いに来たんだなと思いました。そこで、
「先にお金を下さい」と言いました。子狐はすなおに、握って来た白銅貨を二つ帽子屋さんに渡しました。帽子屋さんはそれを人差指のさきにのっけて、カチ合せて見ると、チンチンとよい音がしましたので、これは木の葉じゃない、ほんとのお金だと思いましたので、棚から子供用の毛糸の手袋をとり出して来て子狐の手に持たせてやりました。子狐は、お礼を言ってまた、もと来た道を帰り始めました。

時空工作員 : 
「正八さん、あなたが書いた、”手袋を買いに”の、手袋を買ってもらった子狐の、その後を書いてもらいたい。」
 「ついでに、父親狐の存在の有無や、子狐の将来についても書いてもらいたい。」
正八:「東郷さん、今、考えてみる。」
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