廃線隧道(ずいどう)  

morituna

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廃線隧道(ずいどう) 第1話 屋外博物館

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  18世紀末の明治時代に開通した蒸気機関車用のシャチホコ線は、単線だったため、1966年(昭和41)年に廃線になりました。
 廃線の際に、レールや枕木は撤去されましたが、多数の隧道(ずいどう;トンネルのこと)

は、そのまま残されました。
 いつしか、これらの隧道は、雑草や木々の中に埋もれ、人々の記憶から忘れ去られました。
 これらの廃線隧道は、時が止まった異世界の雰囲気が感じられると思われるため、俺は、廃線隧道の一つを探検することにした。

 シャチホコ村の村道から一旦、シャチホコ川の河原に降り、獣道を登ると、夏草に埋もれた廃線隧道の入口が見つかった。入口近くには、野生のサルが1匹、ドングリを食べている。
 隧道入口から中に入り、遠くに見える出口を目指して、懐中電灯で、地面や壁面を照らしながら、くの字に曲がっている廃線隧道(ずいどう)を奥に進んだ。隧道内の気温は、杪夏(びょうか)の割には、涼しかった。
 隧道の足元には湧水で濡れたバラスト石が散乱し、ススで汚れた天井から石灰岩が、つらら状に垂れ下がっていた。
 十数分、暗闇を歩いて、やっと、隧道出口に着いた。
 隧道出口の外は、隧道入口と同様に、夏草が繁っていると思ったが、意に反し、屋外博物館

 の見学路に出た。
 なんと、廃線隧道(ずいどう) の出口は、屋外博物館の展示物になっており、
『Abandoned railway tunnel 1900-1966 .... do not enter』 の看板が立っていた。
 意味は、『廃棄された鉄道隧道(ずいどう) 稼働期間 1900年-1966年 ..... 入るべからず』  だろう。
 看板近くのボタンを押したら、下記の走行音が鳴った。
https://www.senses-circuit.com/sounds/se/locomotive-runs/

 隧道(ずいどう) 隣には、
『North Korea’s  intercontinental ballistic missile 2022...... 
                    nuclear warhead and fuel are removed』
の看板が立っていた。展示物は、大陸間弾道ミサイルと、思われる。
 意味は、『北朝鮮の大陸間弾道ミサイル 発射2022年..... 核弾頭と燃料が取り除かれています』 だろう。
『발사 버튼 発射ボタン 』 も展示されていたので、押してみた。
 轟音が響き、下記の動画が、空間にホログラムで再生された。
https://www.youtube.com/watch?v=zT9t-xi9afw&t=557s

 ミサイルの横には、オーストラリアのバレンタインデーのおまつりに使う、
6mの巨大少女あやつり人形が展示されていた。
『Six metre little girl figure 2015』 の看板が立っていた。

 看板には、実演時間が記載されていた。

 あやつり人形の隣には、火星のトロイ砂地から回収された火星探査車が展示されていた。
 マーズ・エクスプロレーション・ローバーA (Mars Exploration Rover A, MER-A) 

の看板 『MER-A 2004年1月~2010年3月』 が立っていた。看板には、実演時間が記載されていた。

 ここの屋外博物館には、20世紀~21世紀に使われた、色々なモノが展示されている様である。この屋外博物館の時間軸は、22世紀辺りの未来

であろうと思った。屋外博物館の場所は、廃線隧道(ずいどう)の出口辺りであろうと思った。
 俺は、ここに長くとどまると、学芸員や見学者に鉢合わせして、戻れなくなると思い、速やかに、出口から廃線隧道(ずいどう)内に戻った。
 さっきは、気がつかなかったが、廃線隧道(ずいどう)内に、カバンが落ちていた。
 俺は、戦利品のカバンを拾って、持ち帰ることにした。
廃線隧道の入口は、夏草に埋もれており、ドングリを食べているサルが、まだ、いたので、元の時間軸に戻れたと、確信した。
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