上 下
10 / 12

戻ってきてあなたの国へ1

しおりを挟む
ゲートから放り出され日本に着くことができたけど、ニーヤも連れいていくことができなかった。レイジのせいで、またニーヤと生き別れてしまった。
仕方なく周りを見渡すと、そこはかつて自分が住んでいた家だ。懐かしさと寂しさで思いっきり走った。家の中に入るとばあちゃんが座っていた。
「おかえり。」 その一言でハルは泣き崩れた。
「ばあちゃんごめん。遠くに行っててごめんなさい。」とばあちゃんを抱きしめた。
「何があったんだい?ばあちゃんに言ってごらん?」
「悲しいことがあった。友達と生き別れたしまたかもしれない。」
「そうなのかい。辛かったね。めちゃくちゃ心配したよ。もう姿が見れないかと思ったよ。わしだってこの先長くないんだからあんまりハルのこと見れないよ。」とばあちゃんが言う。
「悪いけど、俺助けに行かないといけない人がいるんだ。ばあちゃん...」
「救える人ができたってことはとてもいいことじゃ。ハル、気分直しに美術館に行ってみてはどうだい?老人会で「これ、よかったらどうぞ。」って貰ったんだよ。あまり美術館に行ったことがないハルは興味が湧いてきた。「そうだね。ありがとう。行ってみるよ。」
「ばあちゃん!久しぶりに”あれ”食べたい!」
「”あれ”ね久しぶりだね。」
しおりを挟む

処理中です...