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にじゅうはち の続き
バズールが部屋から出て行ってからシエルと二人しばらく無言が続いた。
「……シエル、お願いわたしの話を聞いて欲しいの」
「すまない、君に会えなくなって全て悪い方へと考えるようになってしまっていたみたいだ」
「わたしは仕事は真面目にしていたつもりよ、それに男遊びなんてしていない。悪い噂を流したのは…リーリエ様だと聞いているわ、そして……ミレガー伯爵は、バイセン様に大金を払うからわたしを攫い誘拐して、お父様が起こした裁判を取り下げるように脅したの。ミレガー伯爵はうちの商会で悪態を吐き、わたしは彼に振り払われて転んで怪我を負ったの、この額の傷を見て」
わたしはおろして見えないようにしている前髪をあげてシエルに見せた。
「ライナ……」
シエルの顔は信じられないと顔を歪ませていた。
「……リーリエ様はうちの商会に突然来られて偽物のネックレスを買わされたとクレームを言ってこられたの」
「クレーム?そんなこと誰も言わなかった」
ーー確かにあの時シエルは護衛としてついて来ていなかったものね、リーリエ様も連れて行かなかったのだろう。
「そのあとミレガー伯爵も来られたの、リーリエ様だけでは話にならないし、買われたのは伯爵だったので。うちは商品を渡す時買われたお客様の目の前で確認してもらいご本人の前で買われた品を包んでお渡しするの。そのことを話したのだけどリーリエ様は納得してくれなくて、伯爵が来られてリーリエ様が……」
わたしは思い出しながらシエルに話した。
ミレガー伯爵はわたしの顔を覚えていた。
『君は……うちの使用人だったはずだが?』
『はい、お世話になりましたが今はお暇させて頂いております』
『うちの娘を嘘つき呼ばわりしたのは君か?』
『違います。リーリエ様がうちのお店で買われたネックレスが偽物だと言われたので、箱の認証番号とネックレスについているはずの商会の印がどちらもないのでこちらはうちの商会が売ったものではないとご説明させていただいただけです』
『お父様、渡すときに偽物を渡されたのではないのかしら?そして本物はこのライナが盗んだと思うの』
『商品をお渡しする時はお客様の目の前で中身を確認していただき納得された上でサインをしていただいております。なので偽物にすり替えることなどあり得ません』
『……確かに、わたしはこの目で確認して買った。それにこのネックレスは私が買ったものではない。リーリエ、ルビーのネックレスはわたしが妻に贈ったものでお前に贈ってはいない。これはどうしたんだ?』
『え?お母様のお部屋からもちろんもらったのよ?お母様が宝石箱に入れていたから』
『勝手に盗ったのか?』
『何を仰っているのかわからないわ?だってお母様のものはわたしのものよ?』
『リーリエは黙って妻のものを使っているのか?』
『どうしてお父様はそんな怖いお顔をするの?……リーリエこわい』
そう言うとリーリエ様は両手で顔を覆って泣き出した。
『リーリエ、す、すまない。泣かないでくれ』
『ミレガー伯爵、こちらの不手際でないことがお分かり頂けたのならこれからのことをお話ししたいと思います』
『は?これからとは?』
『リーリエ様にはきちんとお話ししておりますが、わたしは嘘をついていると言われ盗人呼ばわりされました。何度も違うと否定しましたが聞き入れていただけませんでした』
『お前は使用人だろう?疑われても仕方がない身分だ、もういいだろう、わたし達は帰らせてもらうよ』
『申し訳ございませんがもうすぐ当店の代表者が来ますのでお待ちいただけないでしょうか?』
頭を下げてお願いすると
『うるさい!退け!』
わたしを振り払いリーリエ様を連れて帰ろうとした。
わたしの体は振り払われた勢いでテーブルの方へと倒れてしまった。
ガタッ。
勢いよく転んでテーブルの角に頭をぶつけてしまった。
『……ラ、ライナ様!』
『…あっ……血が……』
額から生温かい血が流れてきているのがわかる。
目に入りそうになり額の血を手で拭くと、手は真っ赤になっていた。
ーー痛いし頭がクラクラする。
『タオルです』従業員が急いでタオルを渡してれた。
『わ、わたしは何も悪くはない。か、帰らせてもらう。リーリエ早く帰ろう』
ーーーと言うことがあったの。
「そして朝目覚めると体が怠くて、熱を測ると高熱が出ていて、結局四日間も熱が下がらずそのまま寝込んでしまうことになったのよ」
「そのあと二人は一切謝罪もなかった、示談でお金を払うと言い出したの、お父様は男爵でミレガーー伯爵には勝てない。争えば商会の名前に傷がつくわ、だからその時は示談にはせず泣き寝入りしたの。
でもお父様はわたしがケガをさせられたこと、わたしの額に傷が残ったこと、罵倒されたこと、さらに社交界にまでリーリエ様はわたしの悪口を言って回ったこと、屋敷でもわたしを悪者にしていることなど我慢できなくて彼らの悪事の証拠を集めたの、そして名誉毀損で裁判を起こしたの。お父様は男爵では勝てないと思い国王陛下から以前から話をもらっていた陞爵を受けさせてもらい伯爵になり彼らと対等でたたかうことを選んだのよ、さらにミレガー伯爵が色々やっていた悪事も裁くつもりでいたの」
シエルは驚きながらも何も言わずに黙って聞いていた。
そして、わたしが攫われた話を始めた。
「……シエル、お願いわたしの話を聞いて欲しいの」
「すまない、君に会えなくなって全て悪い方へと考えるようになってしまっていたみたいだ」
「わたしは仕事は真面目にしていたつもりよ、それに男遊びなんてしていない。悪い噂を流したのは…リーリエ様だと聞いているわ、そして……ミレガー伯爵は、バイセン様に大金を払うからわたしを攫い誘拐して、お父様が起こした裁判を取り下げるように脅したの。ミレガー伯爵はうちの商会で悪態を吐き、わたしは彼に振り払われて転んで怪我を負ったの、この額の傷を見て」
わたしはおろして見えないようにしている前髪をあげてシエルに見せた。
「ライナ……」
シエルの顔は信じられないと顔を歪ませていた。
「……リーリエ様はうちの商会に突然来られて偽物のネックレスを買わされたとクレームを言ってこられたの」
「クレーム?そんなこと誰も言わなかった」
ーー確かにあの時シエルは護衛としてついて来ていなかったものね、リーリエ様も連れて行かなかったのだろう。
「そのあとミレガー伯爵も来られたの、リーリエ様だけでは話にならないし、買われたのは伯爵だったので。うちは商品を渡す時買われたお客様の目の前で確認してもらいご本人の前で買われた品を包んでお渡しするの。そのことを話したのだけどリーリエ様は納得してくれなくて、伯爵が来られてリーリエ様が……」
わたしは思い出しながらシエルに話した。
ミレガー伯爵はわたしの顔を覚えていた。
『君は……うちの使用人だったはずだが?』
『はい、お世話になりましたが今はお暇させて頂いております』
『うちの娘を嘘つき呼ばわりしたのは君か?』
『違います。リーリエ様がうちのお店で買われたネックレスが偽物だと言われたので、箱の認証番号とネックレスについているはずの商会の印がどちらもないのでこちらはうちの商会が売ったものではないとご説明させていただいただけです』
『お父様、渡すときに偽物を渡されたのではないのかしら?そして本物はこのライナが盗んだと思うの』
『商品をお渡しする時はお客様の目の前で中身を確認していただき納得された上でサインをしていただいております。なので偽物にすり替えることなどあり得ません』
『……確かに、わたしはこの目で確認して買った。それにこのネックレスは私が買ったものではない。リーリエ、ルビーのネックレスはわたしが妻に贈ったものでお前に贈ってはいない。これはどうしたんだ?』
『え?お母様のお部屋からもちろんもらったのよ?お母様が宝石箱に入れていたから』
『勝手に盗ったのか?』
『何を仰っているのかわからないわ?だってお母様のものはわたしのものよ?』
『リーリエは黙って妻のものを使っているのか?』
『どうしてお父様はそんな怖いお顔をするの?……リーリエこわい』
そう言うとリーリエ様は両手で顔を覆って泣き出した。
『リーリエ、す、すまない。泣かないでくれ』
『ミレガー伯爵、こちらの不手際でないことがお分かり頂けたのならこれからのことをお話ししたいと思います』
『は?これからとは?』
『リーリエ様にはきちんとお話ししておりますが、わたしは嘘をついていると言われ盗人呼ばわりされました。何度も違うと否定しましたが聞き入れていただけませんでした』
『お前は使用人だろう?疑われても仕方がない身分だ、もういいだろう、わたし達は帰らせてもらうよ』
『申し訳ございませんがもうすぐ当店の代表者が来ますのでお待ちいただけないでしょうか?』
頭を下げてお願いすると
『うるさい!退け!』
わたしを振り払いリーリエ様を連れて帰ろうとした。
わたしの体は振り払われた勢いでテーブルの方へと倒れてしまった。
ガタッ。
勢いよく転んでテーブルの角に頭をぶつけてしまった。
『……ラ、ライナ様!』
『…あっ……血が……』
額から生温かい血が流れてきているのがわかる。
目に入りそうになり額の血を手で拭くと、手は真っ赤になっていた。
ーー痛いし頭がクラクラする。
『タオルです』従業員が急いでタオルを渡してれた。
『わ、わたしは何も悪くはない。か、帰らせてもらう。リーリエ早く帰ろう』
ーーーと言うことがあったの。
「そして朝目覚めると体が怠くて、熱を測ると高熱が出ていて、結局四日間も熱が下がらずそのまま寝込んでしまうことになったのよ」
「そのあと二人は一切謝罪もなかった、示談でお金を払うと言い出したの、お父様は男爵でミレガーー伯爵には勝てない。争えば商会の名前に傷がつくわ、だからその時は示談にはせず泣き寝入りしたの。
でもお父様はわたしがケガをさせられたこと、わたしの額に傷が残ったこと、罵倒されたこと、さらに社交界にまでリーリエ様はわたしの悪口を言って回ったこと、屋敷でもわたしを悪者にしていることなど我慢できなくて彼らの悪事の証拠を集めたの、そして名誉毀損で裁判を起こしたの。お父様は男爵では勝てないと思い国王陛下から以前から話をもらっていた陞爵を受けさせてもらい伯爵になり彼らと対等でたたかうことを選んだのよ、さらにミレガー伯爵が色々やっていた悪事も裁くつもりでいたの」
シエルは驚きながらも何も言わずに黙って聞いていた。
そして、わたしが攫われた話を始めた。
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