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50話
「レイン!」
アレックス兄様が謝罪した後、レイモンド殿下が現れた。
急いでやって来たみたいだ。
「すまなかった。今日は学園に行かないといけなくて、話しを聞いて急いで駆けつけたんだ」
そう言うと私の頬をじっと見つめて「まだ腫れてるな」と私の頬を触ろうとした。
「触らないでください」
兄様が隣で威嚇するように呟いた。
「ああ、すまない。冷やしたのか?」
「はい、冷やして薬も塗りましたのでもう大丈夫です。お騒がせしました」
「レインが謝る必要はない。そんな女をこの部屋に入れたのがいけない。なぜみんなレインを庇わなかったんだ?」
レイモンド殿下がギロリとみんなを睨んだ。
いや、あの勢いと激しさに圧倒されたんだと思う。だって本当に怖かったもの。
「申し訳ございません」
上司を含め先輩達もレイモンド殿下に謝罪をしていた。
アレックス兄様は「一番悪いのは私です。婚約者をきちんとコントロールできませんでした」
ともう一度みんなに謝りながらレイモンド殿下に謝罪した。
「うん、そうだね。アレックス、君がきちんと監視しないと。次はないよ?そろそろ閉じ込めておいた方がいいんじゃないの?大事なら」
そっか……大切なカリーナ様に何かあったら困るものね。
「はい、とても大切なのでカリーナはもう二度と出てこないようにこちらで対処しますのでご安心ください」
なんだか愛がとても重たい……声がとても怖い。思わず隣にいる兄様をちらっと見上げると兄様と目があった。
すると怖かった顔がフッと優しくなって「レイン、もう安心して。あと少しだから、ね?」と言った。
そっか、あと少しで結婚……そうなればもうこんなことは起こらないということね?
なんとなく納得して手を止めていた仕事を始めた。
なのにレイモンド殿下が「レインに会わせたい人がいるんだ」と呼ばれ私はレイモンド殿下の私室へと向かった。
もちろん兄様が護衛についてくれた。
そこにいたのは新聞に載っていたモリス国のセリウス殿下だった。
私の担当の方だ!
「やぁ、君がレイン嬢だね?」
「初めまして、セリウス殿下の担当をさせていただくことになっておりますレインと申します。こちらの国で困り事やご希望がございましたらすぐに対処できるように努力させていただきますのでいつでも仰って頂ければ幸いでございます。楽しく過ごしていただけるように精一杯尽力いたします」
緊張しすぎて早口になって何言ってるか自分でもよくわからなくなったけど、気持ちは伝わったかしら?
ど、どうしよう……頭を下げたまま顔を上げるタイミングがわからない!
レイモンド殿下!助けて!
に、兄様!
声を出せずに心で二人に助けを求めていると横にいたレイモンド殿下がくつくつと笑う。
「レイン、いい加減に頭を上げたら?」
「は、はい!」
頭を上げるとセリウス殿下も私を見てにこりと笑った。
アレックス兄様はなぜかセリウス殿下と顔見知りのようですぐに話しかけられて楽しそうに話しをしていた。
緊張して立っているのは私だけでなんだか疎外感……必死でモリス国の勉強をしたのに……言葉だって話せるようになったし……まぁ、モリス国の言葉はグリス国に似ているので覚えるのは簡単だったけど。
アレックス兄様がとあまり歳が変わらないせいか二人はなんとなく空気感も似ている。
「レイン、これからの打ち合わせをしたい」
そう言ってセリウス殿下が声をかけてくれて私は三人の会話の中に自然に入っていくことができた。
セリウス殿下はなんでもないように私にまで気を遣ってくれた、この方は誰にでもさりげなく気を遣ってくださる方なんだと思いつつ、本来なら私の仕事なのに、不慣れな私はまだ上手く相手の気持ちを汲み取れない。
悔しくて泣きそうになるとレイモンド殿下が頭を一瞬撫でて小さな声で「これからだぞ」と言ってくれた。
コクっと小さく頷いて今まで必死で睨めっこして覚えてきた書類を思い出し、セリウス殿下との打ち合わせを始めた。
殿下からあらかじめ聞いておいた希望に沿ってこれからのひと月の粗方のスケジュールを見せた。
細かい護衛もモリス国とグリス国の人数調整などもあとで護衛騎士達と話し合う。
私はこれからの時間にワクワクしながら仕事をこなすことになった。
失敗は許されない、だからこそ気は緩めない。もうカリーナ様のことは頭から完全に離れてしまっていた。
アレックス兄様が謝罪した後、レイモンド殿下が現れた。
急いでやって来たみたいだ。
「すまなかった。今日は学園に行かないといけなくて、話しを聞いて急いで駆けつけたんだ」
そう言うと私の頬をじっと見つめて「まだ腫れてるな」と私の頬を触ろうとした。
「触らないでください」
兄様が隣で威嚇するように呟いた。
「ああ、すまない。冷やしたのか?」
「はい、冷やして薬も塗りましたのでもう大丈夫です。お騒がせしました」
「レインが謝る必要はない。そんな女をこの部屋に入れたのがいけない。なぜみんなレインを庇わなかったんだ?」
レイモンド殿下がギロリとみんなを睨んだ。
いや、あの勢いと激しさに圧倒されたんだと思う。だって本当に怖かったもの。
「申し訳ございません」
上司を含め先輩達もレイモンド殿下に謝罪をしていた。
アレックス兄様は「一番悪いのは私です。婚約者をきちんとコントロールできませんでした」
ともう一度みんなに謝りながらレイモンド殿下に謝罪した。
「うん、そうだね。アレックス、君がきちんと監視しないと。次はないよ?そろそろ閉じ込めておいた方がいいんじゃないの?大事なら」
そっか……大切なカリーナ様に何かあったら困るものね。
「はい、とても大切なのでカリーナはもう二度と出てこないようにこちらで対処しますのでご安心ください」
なんだか愛がとても重たい……声がとても怖い。思わず隣にいる兄様をちらっと見上げると兄様と目があった。
すると怖かった顔がフッと優しくなって「レイン、もう安心して。あと少しだから、ね?」と言った。
そっか、あと少しで結婚……そうなればもうこんなことは起こらないということね?
なんとなく納得して手を止めていた仕事を始めた。
なのにレイモンド殿下が「レインに会わせたい人がいるんだ」と呼ばれ私はレイモンド殿下の私室へと向かった。
もちろん兄様が護衛についてくれた。
そこにいたのは新聞に載っていたモリス国のセリウス殿下だった。
私の担当の方だ!
「やぁ、君がレイン嬢だね?」
「初めまして、セリウス殿下の担当をさせていただくことになっておりますレインと申します。こちらの国で困り事やご希望がございましたらすぐに対処できるように努力させていただきますのでいつでも仰って頂ければ幸いでございます。楽しく過ごしていただけるように精一杯尽力いたします」
緊張しすぎて早口になって何言ってるか自分でもよくわからなくなったけど、気持ちは伝わったかしら?
ど、どうしよう……頭を下げたまま顔を上げるタイミングがわからない!
レイモンド殿下!助けて!
に、兄様!
声を出せずに心で二人に助けを求めていると横にいたレイモンド殿下がくつくつと笑う。
「レイン、いい加減に頭を上げたら?」
「は、はい!」
頭を上げるとセリウス殿下も私を見てにこりと笑った。
アレックス兄様はなぜかセリウス殿下と顔見知りのようですぐに話しかけられて楽しそうに話しをしていた。
緊張して立っているのは私だけでなんだか疎外感……必死でモリス国の勉強をしたのに……言葉だって話せるようになったし……まぁ、モリス国の言葉はグリス国に似ているので覚えるのは簡単だったけど。
アレックス兄様がとあまり歳が変わらないせいか二人はなんとなく空気感も似ている。
「レイン、これからの打ち合わせをしたい」
そう言ってセリウス殿下が声をかけてくれて私は三人の会話の中に自然に入っていくことができた。
セリウス殿下はなんでもないように私にまで気を遣ってくれた、この方は誰にでもさりげなく気を遣ってくださる方なんだと思いつつ、本来なら私の仕事なのに、不慣れな私はまだ上手く相手の気持ちを汲み取れない。
悔しくて泣きそうになるとレイモンド殿下が頭を一瞬撫でて小さな声で「これからだぞ」と言ってくれた。
コクっと小さく頷いて今まで必死で睨めっこして覚えてきた書類を思い出し、セリウス殿下との打ち合わせを始めた。
殿下からあらかじめ聞いておいた希望に沿ってこれからのひと月の粗方のスケジュールを見せた。
細かい護衛もモリス国とグリス国の人数調整などもあとで護衛騎士達と話し合う。
私はこれからの時間にワクワクしながら仕事をこなすことになった。
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