美醜逆転した異世界でおっさんは無自覚ハーレムを作ってしまう

仙道

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40.イリーナの屋敷

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 イリーナの屋敷につくまでの間、俺達は、自然に手をつないでいた。

 俺達は無言だったが、それはさっきまでとは違った、心地いい無言だった。

 イリーナの屋敷は、洋風で大きかった。中に入ると、イリーナが俺を見て言う。

「こ……これから、何をすればよいのだ?」
「とりあえず、今日買った本でも読めば?」
「な……折角宏殿がいるのにか?」
「ああ、大丈夫だよ。楽しみにしてたんだろ?」
「ああ、そうだな」

 イリーナは俺から目をそらすと顔を赤くした。

……

 ソファーに座ってイリーナが本を読むのを、俺は近くの椅子に座って眺めていた。静かな部屋に、ページをめくる音が響く。

「なあ、宏殿……」
「何だ?」
「隣に、座ってくれないか?」

 俺はイリーナの提案に驚いたが、断る理由もなかったので、隣に座ることにした。
 本を読んでいるイリーナを、隣から見る。

(横顔も美人だな)

 何もすることがないので、しばらく俺も一緒に本を読んでいたら、イリーナに呼ばれた。

「なあ、宏殿……」
「何だ?」

 イリーナの顔が赤くなっている。

「その……さっきみたいに、肩に手を置いてくれないか?」
「こうか?」

 俺はイリーナの背中から腕を回して、向こうの肩に手を置いた。

「あ、ああ……そうだ」

 イリーナはまた本に目を落とすが……なかなか進まないようだ。イリーナの顔を見ると、本を見てはいるが、顔が赤くなっていた。イリーナの背中に回している腕から、鼓動が早くなっているのが伝わってきた。

(イリーナでも、ドキドキすることがあるんだ)

 俺がそんなことを考えていたら、イリーナがつぶやいた。

「このまま、ずっと宏殿といられればな……フフ、しばらく仕事を休んでしまおうか」
「え……でも、明日はソーニャを探すから、一緒にはいられないよ」
「そ、そうだったな……」
「でも、今日は一緒だ」
「宏殿……」

 こうして、夜は更けていったのだった。
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