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王家主宰のパーティー(2)
しおりを挟む国王陛下への挨拶が終わると、国王陛下に前に出てくるように名前を呼ばれた。
「彼女が、皆が気になっておる貸しドレス業を考えたヴェルサス侯爵家のレティシア嬢だ。」
国王陛下が私を見て、茶目っ気たっぷりな笑みを浮かべた。
「彼女は短期間で貸しドレス業を成功させただけではなく、貸しドレス業での売り上げから、教会や孤児院への寄付、平民の学校建設への尽力、様々な業種への資金の投資など、国の発展に多大な功績を上げた。よって、ディートリンデ国特別褒章を授与する。」
ディートリンデ国特別褒章とは、このディートリンデ国の為に、多大な貢献をした者にのみに与えられる名誉ある褒章だ。
それを16歳になったばかりの少女が授与されたのだから、会場中が大騒ぎだ。
拍手と歓声がとても恥ずかしい。
こんなはずではなかったのに···。早くお家に帰りたい。
「 この度は、大変名誉ある褒章を賜り、心から感謝致します。この受章に恥じぬよう、更なる発展に尽力して参る所存です。会場の皆様も温かい拍手やお言葉大変ありがたく思います。」
私はお礼を述べてカーテシーをした。
「まだお若いのに、とても優秀で礼儀正しい方ね。家の息子の奥さんになって欲しいわ。」
色んな所から私の事を話す声が聞こえてくる。
褒章の授与が終了したので、もう一度カーテシーをしてその場を去る。
というより···恥ずかしくてその場にいられなかっただけではあるが···。
場所を移動しても、皆の視線は私の方に向かっていてとても気まずい。
飲み物を取り行こうとすると、後ろから話しかけられた。
「 初めまして、レティシア嬢。先ほど挨拶を頂いたけど···もう少し話してみたくて。ディートリンデ国第一王子マリウス・ディートリンデです。どうか気軽にマリウスと呼んで欲しい。」
声をかけて来たのは、攻略対象である第一王子だった。
私は思わず心の中で悲鳴を上げた。
どうしよう···どうしよう···。
内心パニックではあるが、無視する訳にもいかない。
「マリウス殿下、ご挨拶大変嬉しいです。私は、ヴェルサス侯爵家長女、レティシア・ヴェルサスでございます。どうかレティシアとお呼び下さいませ。」
声裏返ってないよね?
マリウス殿下は話した感じとても優しそうだけど···いつかこの優しい方に断罪されると思うと悲しい。というか怖い。
なるべく早く、会話を終わらせて逃げよう。
そうしよう。
その時、また違う声が聞こえた。
「マリウス、僕にも彼女を紹介して貰えないかな?妹が彼女のお店の大ファンなんだ。頼むよ。」
現れたのはまたしても攻略対象。宰相のご子息、ロメロ・ヴァレスティン。公爵家のご令息だ。
たしか、ゲームでも、マリウスとは親友でとても仲が良かったはず。
連続で攻略対象と遭遇とか私まさか詰んだのかな?
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