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王家主宰のパーティー(1)
しおりを挟む褒章の授与は近々開かれる、王室主宰のパーティーの場で行われる。
また目立つ場で···。
参ったなぁ···。
しかし王家直々の申し出なので、断る訳にもいかない。
これはもしや詰んだ?
こうなればお店の宣伝にもなるから行こう!
決定事項だから行くしかないのだけど···。
行って、パパッと褒章を戴いて、なんとかその場は切り抜けてさっさと帰ってこよう。
なるべく攻略対象には自分から近付かない。
もうそれしかない···。
ドレスは、自分のお店で最上級のドレスと宝飾品を用意した。
トホホ···痛い出費。
そうしている間に気付けばパーティー当日。
朝から丁寧に侍女達に手入れされ、ドレスの着付けも髪のセットもパーフェクト。
ちなみに今日付けている髪飾りは、ピンクゴールドのダイヤやルビーがあしらわれた花モチーフの髪飾り。
ドレスも髪飾りに合わせた、ピンクゴールドのドレス。綺麗なレースには、金糸で刺繍されたような模様も入っていて美しい。
何より、ピンクゴールドのドレスは、色白の肌をより華奢に、より美しく見せてくれる。
ドレスの形はオフショルダーのプリンセスラインのドレスを選んだ。
なるべく品良く仕上げたかったのでメイクはあまり濃くならないように品良く仕上げた。
髪のセットもなるべくふんわり優しく見えるようなセットにしてもらってある。
今日身に付けている髪飾りも、ドレスも来月発売予定の物だ。
バッチリ宣伝してきますとも!
いざ戦場へ参らん!
両親と共にパーティー会場に付くと、一斉に視線が集まる。
主に私に···。16歳にしてこの色気はヤバいよね。
紳士的なおじ様から若い子息まで···ちょっと見すぎだから!さすがにちょっと失礼だぞ?
王家主宰のパーティーは、全貴族が集まると高位貴族から順番に王族へ挨拶する。
我が家は侯爵家なので、わりとすぐに順番が回って来るのだ。
お父様の挨拶に続き、お母様とお兄様と私も最上級の礼の姿勢をとる。
幸い前世は社長令嬢で、他国の王族に挨拶をする機会があった。
貴族のお辞儀の仕方は、叩き込まれていたので困る事はなかった。前世の知識わりと重要?
カーテシーをしていると···ふと、国王様と王子様達の視線を一点に感じた。
女性は意外とね、視線ってわかるのよ。
どこ見てるのかとかね···。
見すぎだから!
「 貸しドレス業を考えたのはヴェルサス侯か?あれは素晴らしい発想だ。かなり話題になっておるようだな。皆、誰が考えたのか気になって仕方がないようだぞ?」
国王陛下が上機嫌で話し出した。
「 実は、貸しドレス業を考えたのは私ではなく、娘のレティシアでございます。」
お父様が、私を陛下に紹介した。
「なんと!たしかレティシア嬢は王子と同じ16歳ではなかったか?まさか···レティシア嬢が一人で考えたと言うのか?信じられん。素晴らしい発想力と商才だ。良き娘を持ったな。」
陛下同様に王妃様や王子様達も私を見て驚いている。
「 お褒めに預かり、光栄でございます。私達も、まさか娘のレティシアにこんな才能があるとは驚きました。本日、王妃殿下に献上させて戴く髪飾りも、娘がデザインから制作まで携わっております。」
父が、王妃様へ献上品を渡す。
「じつは、この間お忍びでお店に遊びに行ったのよ。貴女のデザインした物は細工も細かく繊細で一目惚れしたわ。贈り物ありがたく使わせて貰うわね。」
王妃様は、とても嬉しそうに微笑んでいた。
喜んでいただけて良かったわ。
何とか、王族への挨拶を終えた。
なかなか評判は良かったみたい···。
しかもお忍びでお店にいらっしゃったなんて嬉しい。
まさか会場中が、私達の話に聞き耳を立てているとは思わなかった。
この後大変な事に巻き込まれるとは──。
その時の私は、まだ知らなかったのである。
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