10 / 15
愛しの女神様 1 (ロメロside)
しおりを挟む僕はロメロ・ヴァレスティン。
僕は、この国の宰相である父親に憧れている。
父はこの国をより豊かに、民の生活がより良いものとなるように、常に最善を考え予測し、対策を考えている。そんな父は僕にとってヒーローだった。
父の様な立派な人間になりたくて···少しでも父の背中に追いつけるように、勉学に励み、この国を豊かにするにはどうしたら良いか、民の生活をより良いものにするにはどうすべきか···時には父と話し合ったり、自分の目で見たり、自ら調べたり···父の真似事でしかないけども、僕なりに考えた。
数ヶ月前、たまたま参加した慈善活動で、孤児院を訪問していたのだが、その時に僕は運命的な出会いをしてしまう。
彼女は慈愛に満ちた、愛の女神様の様な容姿をしていた。
僕とあまり年が変わらないのに、慈善活動に積極的に取り組んでいるなんて···。
それに、彼女もたぶん高位貴族だと思う。
僕くらいの年の子は、まだ遊んだり、お茶会に参加したり、オシャレをしたり自分の事だけで手一杯だろう。
僕は父が宰相だった事から、慈善活動に参加するようになったが···。
貴族の子供が、自ら慈善活動に興味を持つというのはとても珍しいのだ。
特にこの国の貴族は贅沢こそがステータスだと勘違いしている者が多く、本来の貴族の義務を忘れている者がほとんどで、義務を忘れるどころか···平民を見下している貴族はたくさんいる。
私は、初めて彼女を見てから···彼女の事が気になってしまった。
思わず近くにいた大人に、彼女の事を聞いてみた。
彼女は、ヴェルサス侯爵家のご令嬢らしい。
今話題の貸しドレス業を始めたのも彼女のアイデアらしい。
そして話題性から、貸しドレス業が短期間で国中で大ヒットした為、多額の資金を得た。
その資金を教会や孤児院への寄付や、平民の為の学校建設、国内の様々な業種への投資なども積極的に行っている。
しかも、平民の為の治療院の建設も考えているらしい。
同じくらいの年なのに···彼女は、未来を見据え、この国がいかにすれば、より良くなるのかを理解している。それが当たり前かのように···。
僕と同じ考えを持ち、さらに僕よりも先を見て進んでいる。
彼女はとても輝いて見えた。
いつしか僕は、彼女に特別な気持ちを抱くようになった。
見た目だけじゃなく、先を見据える目を持ち、慈愛の心を持つ彼女は、なんて美しいんだろう。
僕の愛しの女神様。
もっと彼女を知りたい。
そして、彼女と親しくなりたい···。
どうにか彼女と交流を持ちたい。
しかし、なかなか機会に恵まれなかった。
諦めかけていたその時、ヴェルサス侯爵家が王家主催のパーティーで、褒章が授与されるらしいという話を父から聞かされた。
褒章が授与されるなら、ヴェルサス侯爵家の人間全員がパーティーへ参加する事は確実だ。
彼女と親しくなるにはその機会しかない。
0
あなたにおすすめの小説
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
世話焼き幼馴染と離れるのが辛いので自分から離れることにしました
小村辰馬
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢、エリス・カーマインに転生した。
幼馴染であるアーロンの傍にに居続けると、追放エンドを迎えてしまうのに、原作では俺様だった彼の世話焼きな一面を開花させてしまい、居心地の良い彼のそばを離れるのが辛くなってしまう。
ならば彼の代わりに男友達を作ろうと画策するがーー
初夜った後で「申し訳ないが愛せない」だなんてそんな話があるかいな。
ぱっつんぱつお
恋愛
辺境の漁師町で育った伯爵令嬢。
大海原と同じく性格荒めのエマは誰もが羨む(らしい)次期侯爵であるジョセフと結婚した。
だが彼には婚約する前から恋人が居て……?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
毎日19時に更新予定です。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる