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悪臭問題にぶち当たりました。
しおりを挟む今日は、二週間後の王妃様主宰のお茶会に参加する為、領地内の商業区でお土産のヒントを探しに行くことにした。
材料がどんなものが売っているのか、この目で見たかったからだ。
王妃様主宰のお茶会なので、他の貴族も参加する事を考えると、まだこの世界にないお菓子をお土産にしたい。
手土産で持って行く物も、きっと他の貴族達も気にしているはず。ビジネスチャンスでもあるのだ。
領民に顔バレしているから、気にする必要はないのだが、動きやすい平民の着るワンピースを用意してもらい、着替える。
「レオ?ちゃんと平民に見えるかしら?」
従者のレオに、嬉しそうな顔で聞くレティシア。
「愛人の逢い引きですか?俺的にはもっと胸元が開いている方が好みですけど···。」
レオは真面目な顔をしている。
本当に真顔でこんな事考えているのだ。
このむっつりスケベめ。
レオは黙っていればイケメンなのになぁ。
口さえ開けばこんななのだ···。
所謂残念イケメンである。
レティシアはレオを睨み付けた。
「もうオブラートに包む気ないわね?愛人じゃないし、そもそも恋人もいないから逢い引きなんてしません!レオに聞いた私が悪かったわ。」
もはや、恒例の光景になりつつあった。
普通の従者なら、主にこんな軽口をきけばクビになっているんだろうが。
レティシアは、ズバズバ臆さず物を言うレオがわりと気に入っていたので特に注意はしなかった。
それに、レオは口は悪いが優秀なのだ。
ちゃんと人前での態度はわきまえているので、レオにはこのままでいてもらいたかった。
支度が終わり、馬車に乗り込む。
領地の商業地区へは、馬車で30分ほどの距離にある。馬車の外の景色を眺めていると豊かな農村の風景が見える。
( この辺りは少し前世の田舎の風景に似てるわ。)
窓から見える風景に、少しだけ寂しくなった。
もう二度とあの世界には戻れない。
そんな事を考えていると、商業地区へ着いたようだ。
馬車を降りると町の匂いが鼻につく。
これだけは慣れないんだよねぇ···。
前世みたいに上下水道設備はないし、水洗トイレでない、汲み取り方式が主流のこの世界。
特にまだ貴族が住む地域は気にならないのだが···平民が住む地区はそうはいかない。
やはり前世の衛生環境が恋しい。
それに、この衛生環境だと伝染病なども怖い。
国中の衛生環境を変えようとするには、我が家の力だけでは足りない。
我が領地だけでも環境を変えたいと思った。
そして、それが成功すれば···。
我が家の領地をモデルケースとして、一大事業になりビジネスチャンスにもなる。
公共事業になれば雇用も生まれるし、国の衛生環境が良くなれば、疫病の予防にもなる。
何より、前世が日本人である私には、この衛生環境が我慢ならない。
決めた!次は衛生環境の改善に全力で取り組もう。
幸いこの世界には、魔法や魔道具なんていう便利な物がある。
上下水道のシステムは、この世界ではちょっと難しいので、この世界にある物を上手く利用して、前世の衛生環境に近付けたいと思う。
ちょうどこの地区には商業ギルドがある。
魔道具職人を紹介してもらおう。
王妃様主宰のお茶会までに、システムだけでも形になればいいな。
我が領地で成功すれば、次は国主体の公共事業としてやってほしいのだ。
魔道具職人を紹介してもらったら、すぐに取り掛かりたい。
まずはお土産の材料探し、次に商業ギルドへ行こう。
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本日、貸しドレス業始めました、まで拝読しました。
大活躍、ですね……!
しかしそれによって、よくない(華さんにとってはよくない)事態となってしまいましたね。
このことが、どう影響するのか。などなど。
色々なことを考えつつ、また明日、お邪魔をさせていただきます……っ。
柚木ゆず様✨
感想ありがとうございます😭✨
たくさん読んでもらえて嬉しいです😊
バランスよく更新しなきゃと思いつつ一個しか更新出来てなくてスミマセン😭
本日は、こちらの作品にもお邪魔をしております。
こちらの世界も、好きですね……!
ストーリーも、皆さん(キャラクターさん)も、気に入っておりますので。
また、お邪魔をさせていただきます……っ。
柚木ゆず様
こちらにも感想ありがとうございます(´ノω;`)✨
私も柚木様の作品のキャラクター達大好きなのでまたお邪魔させていただきます( o´ェ`o)✨