神々の遊戯に巻き込まれ無双した件

杜乃真樹

文字の大きさ
12 / 16

第11話 女神セクメトラ

しおりを挟む
 空間の亀裂から溢れ出る禍々しく邪悪な力は命を削り、吸い取る暴風となり抗う術を持たない命は息絶え異臭を放つ。

 襲撃を受けた獣人達も徐々に命が削られ死へと向かっていたが、ミィのスキル聖印マーキングの効果により耐性強化され、治癒の光に包まれ続けることで命を繋ぎ止めている。

 カイは未だ目を覚まさず、サティナは空を見上げ空中にできた亀裂から現れた二人を睨みつけたままミィの呼びかけにも反応を示さない。

「一人は天使族みたいニャけど隣に居るのって・・・・・・」

 サティナが睨みつけた先には純白の二翼を持つ天使族の男と無数の髑髏ドクロが装飾された杖を持ち深紅のドレスを着た女がこちらを見下ろしていた。

「あの汚らしい獣人は死んだみたいね・・・・・・ あはははははっ。ちゃんと絶望して死んだのかしら? あれほど独断で動いたら駄目だって教えてあげたのにね。セラスレークはどう思う?」

「申し訳ございません。エクトルの魂は完全に消滅しており・・・・・・」

 セラスレークと呼ばれる天使族の男が問いに答えた途端、見る見るうちに女の表情が曇ってゆき怒りに満ちた表情へと変化していく。

「お前もあの汚らわしい糞塵ゴミと同じなの? それとも契約破棄してほしいのかしら?」

 女は怒り狂った表情で何度も杖で殴打しセラスレークが痛みに顔を歪めるにつれ愉悦に満ちた表情へと変わっていった。

「あぁ。その顔、凄く興奮しちゃう・・・・・・ ねぇ、あそこで怖い顔してる羽虫達はなんなの?」

「あ、亜神の守護者のようです。エクトル達を倒したのもあの者達でしょう」

 女の視線がミィ達に向いた瞬間、多重多属性結界魔法リジェクトが二層、ガラスの割れるような音と共に砕け散る。

「亜神如きの守護者にしておくには惜しいわね・・・・・・ そこの妖精猫ケットシー。私は女神セクメトラ。私の守護者になりなさい。受け入れるのなら天使族の女の命は助けてもいいわよ。そうだ! 繁殖用にしてあげる。天使族を増やしたいって思ってたのよね」

「敗北する邪神なんか全く興味ないニャし発想が気持ち悪いニャ」

 セクメトラが殺気を込めた視線をミィへと向けた瞬間、全て結界は跡形も無く消滅してしまう。多重多属性結界魔法リジェクトを破壊されたことにより獣人達の生命力が加速度的に奪われていき、聖印マーキングが発する光が一段と強くなりミィの魔力残量が急激に減少していく。

 次の瞬間、叫び声をあげサティナが上空へと飛び立つ。冷静さを失い怒りの感情に飲み込まれたかのように闇属性魔力に全身を覆われ純白の翼が漆黒に染まっていた。

「セクメトラァーーッ」

堕天コラプション・・・・・・ 悪くはないけど足りない。もっと怨嗟の炎で身も心も燃やし尽くし、その気持ちの悪い光を捨てなさい」

 何度も繰り返し放たれるサティナの闇属性魔法は視認不可能の壁に吸収され全く攻撃が通らない。

 退屈そうに攻撃を受けるだけのセクメトラの表情が突然強張る。

「・・・・・・ は、はい・・・・・・ では直ちに。残念だけど時間切れみたい。後はセラスレークに任せるわね」

 再び空間に亀裂が入り巨大な裂け目へと変化するとミィを一瞥し裂け目の中へと姿を消す。

「逃げるな卑怯者!!」

 雄叫びを上げ激しい怒りに呑み込まれ狂乱状態のサティナにセクメトラが放っていた禍々しい力の残滓ざんしが集まり全身を覆っていく。

 一人残ったセラスレークは静かにその様子を眺めていたが全身が覆われる寸前、サティナへと一瞬で間合いを詰めると右手で首を掴み持ち上げる。

 激しく暴れ抗い拳や蹴り、闇属性魔法を何度も叩き込むがダメージを与えられず、逆にセラスレークの左手から繰り出された腹部への一撃により気を失ったのか動かなくなった。

「未熟者が・・・・・・ 【坑呪聖光アンチカース】」

 仄かに暖かい光が草原を走る風のようにサティナを中心に周囲に広がっていく。淀んだ空気は澄み渡り悪臭は消えサティナを覆い尽そうとしていた禍々しい力の残滓はゆっくりと消えていった。

 そして何か呟いたかと思った次の瞬間、サティナを放り投げると大声で話し始める。

「その程度の力では利用価値すらない。セクメトラ様を落胆させるようなら、お前達の大切な者達を魔物に犯させ皮を剥ぎ魔虫の餌にする。だが亜神を始末するだけの力を得ることができたらセルゲスト王国へ来い」

 そう言い放ちセラスレークは空間の裂け目へ姿を消し同時に裂け目も消えてなくなる。

 地上へと落下していたサティナは聖印マーキングの効果により風属性魔法【浮遊フロート】が発動したことで地上への直撃を回避、気を失っているものの肉体的ダメージは負っていない。安堵した瞬間、立っていられないほどの眠気と脱力感がミィを襲う。

「も、もう少しだけ。頑張るのニャ―ッ。ポ、【転移ポート】・・・・・・」

 微かに残る魔力を全て使用し無属性魔法【転移ポート】を発動、全員が転移したことを確認するまで倒れまいと意識を保っていたが限界に達し卒倒してしまう。







           セフィーシア城 玉座の間

 禍々しい気配が消える直前、サティナの闇属性魔力が爆発的に膨れ上がり直後急激に減少、今では全く感じることが出来なくなった。

 突如現れた二人が放つ力はサティナ達三人を凌駕しており、勝利どころか無事帰還することすら危うい状況にも拘らず不安や焦りを感じない。

 大森林に限定されるが人や動物、魔物の魔力や気配を探知サーチより詳細に感じ取れる。疲弊しているが命に別状はなく敵と思われる二人からは殺気を感じない。目的が何なのか分からないが命を奪うようには思えないのだ。

「遊戯神の言っていた十神とその守護者と見て間違いないでしょう・・・・・・ それにしても邪神程度で颯斗様に勝利できるとでも思っているのでしょうか」

 神は最高神を頂点に四神、上級神、下級神、亜神という序列になっており邪神は下級神中位ほどの力を有し亜神とでは圧倒的な力の差がある。ミィ達を見逃したのも神戯ラグナロクを盛り上げるための演出の一つだとするなら今回は運が良かったと言える。

 レイス同様、他の守護者達からも焦りや恐怖といった感情の変化は見受けられず、座り込み表情を強張らせ体を震わせるルーファと真逆に何事も無かったかのように談笑している。

「あっ。ミィちゃん達、帰ってきたよ」

 談笑していたルーナの後方に巨大な魔法陣が浮き上がり獣人に次いでサティナとカイが姿を現すが全員気を失っているようで横たわったまま動かない。

 狐の獣人へと駆け寄り必死に言葉をかけるルーファを見ると顔見知り程度の関係性に思えない。

 出来る限りルーファが自主的に話してくれるのを待ってあげたいのだがミィからの報告次第では悠長に構えることが出来なくなる恐れがある。

「お姉ちゃん・・・・・・ ミィちゃんが居ないよ」

「あのバカ猫、どこ行ったのよ。」

 転移してきた者の中にミィの姿が見えず心配そうな表情を浮かべ辺りを見渡していたルーナが何かに気がつきムッとした表情で頬を膨らませ外方そっぽを向く。

 同時に一度感じた事のある重みを両足に感じ、ゆっくりと目線を落とすとミィが膝の上で丸まっていた。

 魔力を使い果たす寸前、ギリギリの状態で全員を玉座の間へと転移させたまでは良いが意識を失い転移座標にズレが生じたのだろうか。だが微かに聞こえる言葉の断片にルーナが表情を変え外方を向いた理由が隠されていた。

「ルーナ? どうしたの? バカ猫を部屋に運ぶから手伝ってーー」

「颯斗様成分は魔力も回復させる優れものニャ。それに・・・・・・ こんなに頑張ったんだし御褒美欲しいニャ―ッ。カステラ食べてみたいニャ―ッ」

「えっ」

 驚きの声を零したソレイユの表情が見る見るうちに険しくなっていく。

「な、何がカステラ食べてみたいよ!! 颯斗様にくっついてないで早く離れなさいよ!!」

「魔力切れで動けニャいんだもん。頑張ったんだから少しは労って欲しいのニャ」

 魔力切れという点において嘘はついていない。感じる魔力量、手足に力が入っていないのか微かに震えているところを見ると心配かけまいと気丈に振舞っているだけなのだろう。

「想定外の行動をする者も居ましたが概、想定通りと言えるでしょう」

 不毛の戦いが続くと思われた時、レイスが話を遮るように話しかけてきた。そして話を聞き守護者達が慌てることも無く何故これほど落ち着いているのかの理由を知った。

 亜神になったからと言って全てを見通せる力を手にいれた訳ではないのだが守護者全員の共通認識として全ての言動が正しく幾重にも策を講じていると思っているみたいだ。

 ゲームやアニメの設定としてなら笑えるのだが自分が同じ境遇に置かれると笑えない。優秀な部下が主人公の考えを勝手に解釈し驚くほどの結果を生み出す。結果、期待と重圧が際限なく積み重っていく。

「このまま膝の上に居て良いから詳しい話を聞かせてくれないか?」

「し、仕方にゃいニャー」

 動くだけの余力がない事は火を見るよりも明らかで本来ならサティナ達のように気を失っていてもおかしくない。心配かけまいと気丈に振舞っている。正直、無理させたくないのだが多少無理をさせたとしても話だけは聞いておく必要がある。

「膝の上じゃなくても話ぐらいできるでしょ?」

「そうだよ。僕だってまだそんなこと経験してないんだからね。ソレイユの言う通り不公平だと思うな。でも今回だけは譲ってあげようよ。次は僕の順番だけどソレイユに譲ってあげるからさ」

「ちょ、ちょっと。アンタ何言ってんの⁉ わ、私は別にそんな・・・・・・」

 下を向き口籠るソレイユの隣で目配せしてくるエルオードの言動は、ミィの状態を把握し行っていると思いたいが多分違う。何らかの欲望に駆られたことは期待に満ちた目を見れば明らかだ。

 そんな中、意識を失った狐の獣人の傍で泣いていたルーファの声が玉座の間に響き渡る。

「あ、あの・・・・・・」

 先程まで泣き崩れていた少女の表情と違い何かを決意したような、迷いのない表情をしていた。

「・・・・・・ 先にルーファの話から聞くことにする。ミィはもう少し休んでてくれ・・・・・・」

 静かに頷くと玉座正面へゆっくり歩み寄り立ち止まる。そして左足を斜め後ろへ引き右足の膝を軽く曲げる、ゲームやアニメなどでよく見るカーテシーという挨拶、この所作だけ見ても貴族もしくは貴族と結びつきの強い豪商の関係者だという考察が正しかった事を意味している。

「私はヴェルダー王国第二王女ルーファ・ニア・ヴェルダーと申します。従者セバス、我が国の民の命を救って頂いたこと感謝致します」

「お気になさらないでください。それで襲撃を受けた理由に何か心当たりは有りますか?」

 貴族であるという可能性は考慮していたが正直、王族だとは思っていなかった。そしてルーファが王族だと名乗ったことで妹のようフランクに接することができなくなるのは寂しくもある。

「実は御父様が負傷され余命幾許もないと知らが入り急ぎ帰国の途に就いたのです。留学しているバイムース帝国の国境を越えセルゲスト王国領へ入って間もなく襲撃にあい命からがら大森林へと逃げ込んだのです」

 国王崩御ともなれば周辺国とのパワーバランスに影響を及ぼし最悪侵略される可能性だってある。これが話すことを躊躇させた原因なのだろう。

 そして継承権を持つ者達が次期国王の座を狙い戦いを起こす場合だって少なくない。第二王女ともなれば継承順位も高く命を狙われる可能性が必然的に高くなる。

 暗殺されそうになったと考えられなくもないが問題は神戯に参加している神が襲撃に関与している可能性が高いという事。ただ今から滅ぼそうとしている世界にある国の王位継承問題に神が手を貸すだろうか。気まぐれや偶然又は何か別の目的が存在しているのか。

「まぁ足りない情報は知ってる人に聞けば補えるからね」

 狐の獣人へと視線を向ける。姿を見た時のルーファの言動から血縁、若しくは限りなくそれに近い存在なのだろう。だからこそ狐の獣人も最優先で護りたいと考え行動する。

「やっぱ見逃してくれないよな・・・・・・」

 蹌踉よろめきつつ立ち上がったかと思うと一瞬で横たわっているカイの傍へ移動し喉元に短剣を突きつける。ただレイス以外の守護者は関心が無いかのように見向きもしない。

「全員動くな!! 黙って見逃してくれれば命まではとらない・・・・・・ ルーファ、セバスこっちに来るんだ!! 俺が足止めをする隙に逃げろ」

「御姉様は悪い人じゃない。叔父様や私達を助けてくれたんだよ」

 性別認識の間違いを解くために話をしようと思っていたのだがタイミングを逃していたことを今更のように思い出す。

 せめてルーファの誤解だけでも解いておきたいのだが口を挟めるような雰囲気にない。無傷で拘束することも考えてみたが強引な手法は悪手でしかなく不信感を強めさせる要因になりかねない。

「分かりました。御姉様が悪人ではない証拠を御見せします」

 叔父様と呼ぶ狐の獣人に対し強い口調で言葉を投げかけると目を閉じる。

 すると突然、炎がルーファの体を飲み込み激しさを増し燃え上がる。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

あっとさん
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。 不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。 14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。

異世界転生おじさんは最強とハーレムを極める

自ら
ファンタジー
定年を半年後に控えた凡庸なサラリーマン、佐藤健一(50歳)は、不慮の交通事故で人生を終える。目覚めた先で出会ったのは、自分の魂をトラックの前に落としたというミスをした女神リナリア。 その「お詫び」として、健一は剣と魔法の異世界へと30代後半の肉体で転生することになる。チート能力の選択を迫られ、彼はあらゆる経験から無限に成長できる**【無限成長(アンリミテッド・グロース)】**を選び取る。 異世界で早速遭遇したゴブリンを一撃で倒し、チート能力を実感した健一は、くたびれた人生を捨て、最強のセカンドライフを謳歌することを決意する。 定年間際のおじさんが、女神の気まぐれチートで異世界最強への道を歩み始める、転生ファンタジーの開幕。

八百万の神から祝福をもらいました!この力で異世界を生きていきます!

トリガー
ファンタジー
神様のミスで死んでしまったリオ。 女神から代償に八百万の神の祝福をもらった。 転生した異世界で無双する。

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める

遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】 猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。 そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。 まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

処理中です...