57 / 181
瞳の色と、家族の話
しおりを挟む
瞳の色と、家族の話
「セラ様の瞳の色は本当に美しいですね。ご両親どちらかが同じ色だったのですか?」
離宮に着いて数日、エティが朝の支度をしながら聞いた。
「それが違うのよ。どうやら父方にこの色の者がいたみたい。」
「そうなのですね。ご兄妹などは?」
「どちらも違う目の色よ。3人兄妹で全員目の色が違う。エティは?」
「私は姉と妹、弟がいるんですが、皆見事にブラウンの目なのです。」
「ご両親も?」
「母だけは青みのある色なのですが、不思議と誰も受け継ぎませんでした。」
家族のことを話すエティの声色は嬉しそうなのに、どこか硬かった。何か嫌な思い出でもあるのだろうか。
「分からないものね。エティは海は好き?」
「ええ。母が異国出身なので、海を見ると懐かしくなると言っていました。」
「そうなの。ならこの滞在中一緒に行けるといいわね。」
「ええ、是非。セラ様は近いうちに殿下と行かれるのですよね?」
「そうね。特に何もなければ、その予定みたい。」
「楽しんできてくださいね。」
「エティと行った時、案内出来るように見ておくわ。」
「私のことはよいのです。ですが、一緒に行けたら良いですね。」
「ちゃんと行けるはずよ。レオ様には言っておくわ。」
「はい。ありがとうございます。」
エティはよくしてくれている。少しぐらい一緒に遊びに行きたいと言えば、レオは許してくれるだろう。
「じゃあ私はまた書庫に行くから、後でね。」
「はい。」
エティを置いて、部屋を出た。
「セラ様の瞳の色は本当に美しいですね。ご両親どちらかが同じ色だったのですか?」
離宮に着いて数日、エティが朝の支度をしながら聞いた。
「それが違うのよ。どうやら父方にこの色の者がいたみたい。」
「そうなのですね。ご兄妹などは?」
「どちらも違う目の色よ。3人兄妹で全員目の色が違う。エティは?」
「私は姉と妹、弟がいるんですが、皆見事にブラウンの目なのです。」
「ご両親も?」
「母だけは青みのある色なのですが、不思議と誰も受け継ぎませんでした。」
家族のことを話すエティの声色は嬉しそうなのに、どこか硬かった。何か嫌な思い出でもあるのだろうか。
「分からないものね。エティは海は好き?」
「ええ。母が異国出身なので、海を見ると懐かしくなると言っていました。」
「そうなの。ならこの滞在中一緒に行けるといいわね。」
「ええ、是非。セラ様は近いうちに殿下と行かれるのですよね?」
「そうね。特に何もなければ、その予定みたい。」
「楽しんできてくださいね。」
「エティと行った時、案内出来るように見ておくわ。」
「私のことはよいのです。ですが、一緒に行けたら良いですね。」
「ちゃんと行けるはずよ。レオ様には言っておくわ。」
「はい。ありがとうございます。」
エティはよくしてくれている。少しぐらい一緒に遊びに行きたいと言えば、レオは許してくれるだろう。
「じゃあ私はまた書庫に行くから、後でね。」
「はい。」
エティを置いて、部屋を出た。
0
あなたにおすすめの小説
愛とオルゴール
夜宮
恋愛
ジェシカは怒っていた。
父親が、同腹の弟ではなく妾の子を跡継ぎにしようとしていることを知ったからだ。
それに、ジェシカの恋人に横恋慕する伯爵令嬢が現れて……。
絡み合った過去と現在。
ジェシカは無事、弟を跡継ぎの座につけ、愛する人との未来を手にすることができるのだろうか。
行き遅れのお節介令嬢、氷の公爵様と結婚したら三人娘の母になりました
鳥柄ささみ
恋愛
お節介焼きで困っている人を放っておけないシアは、数多のご令嬢達から人気の令嬢だ。毎日ファンレターが届き、社交界に出れば令嬢に取り囲まれるほどである。
けれど、それに反比例するように男性からの人気はなく、二十七だというのに嫁の貰い手もないため、毎日母から小言をもらっていた。
そんなある日のこと、突然公爵家から縁談の話が。
シアは公爵家がなぜ自分に縁談など持ち掛けるのかと訝しく思いつつ話を受けると、なんと公爵の後妻として三人の娘の母代わりになれと言われる。
困惑するも、自分へ縁談を持ちかけた理由を聞いて、お節介なシアは嫁ぐこと決めたのだった。
夫になるレオナルドはイケメンなのに無表情で高圧的。三人の娘も二女のアンナを除いて長女のセレナも三女のフィオナもとても反抗的。
そんな中でもお節介パワーを発揮して、前向きに奮闘するシアの物語。
※他投稿サイトにも掲載中
ヤクザのお嬢は25人の婚約者に迫られてるけど若頭が好き!
タタミ
恋愛
関東最大の極道組織・大蛇組組長の一人娘である大蛇姫子は、18歳の誕生日に父から「今年中に必ず結婚しろ」と命じられる。
姫子の抵抗虚しく、次から次へと夫候補の婚約者(仮)が現れては姫子と見合いをしていくことに。
しかし、姫子には子どもの頃からお目付け役として世話をしてくれている組員・望月大和に淡い恋心を抱き続けていて──?
全25人の婚約者から真実の愛を見つけることはできるのか!?今、抗争より熱い戦いの幕が上がる……!!
天才魔術師の仮面令嬢は王弟に執着されてます
白羽 雪乃
恋愛
姉の悪意で顔半分に大火傷をしてしまった主人公、大火傷をしてから顔が隠れる仮面をするようになった。
たけど仮面の下には大きい秘密があり、それを知ってるのは主人公が信頼してる人だけ
仮面の下の秘密とは?
【完結】捨てられた皇子の探し人 ~偽物公女は「大嫌い」と言われても殿下の幸せを願います~
ゆきのひ
恋愛
二度目の人生は、前世で慕われていた皇子から、憎悪される運命でした…。
騎士の家系に生まれたリュシー。実家の没落により、生きるために皇宮のメイドとなる。そんなリュシーが命じられたのは、廃屋同然の離宮でひっそりと暮らすセレスティアン皇子の世話係。
母を亡くして後ろ盾もなく、皇帝に冷遇されている幼い皇子に心を寄せたリュシーは、皇子が少しでも快適に暮らしていけるよう奮闘し、その姿に皇子はしだいに心開いていく。
そんな皇子との穏やかな日々に幸せを感じていたリュシーだが、ある日、毒を盛られて命を落とした……はずが、目を開けると、公爵令嬢として公爵家のベッドに横たわっていた。けれどその令嬢は、リュシーの死に因縁のある公爵の一人娘……。
望まぬ形で二度目の生を享けたリュシーと、その死に復讐を誓った皇子が、本当に望んでいた幸せを手に入れるまでのお話。
※本作は「小説家になろう」さん、「カクヨム」さんにも投稿しています。
※表紙画像はAIで作成したものです
果たされなかった約束
家紋武範
恋愛
子爵家の次男と伯爵の妾の娘の恋。貴族の血筋と言えども不遇な二人は将来を誓い合う。
しかし、ヒロインの妹は伯爵の正妻の子であり、伯爵のご令嗣さま。その妹は優しき主人公に密かに心奪われており、結婚したいと思っていた。
このままでは結婚させられてしまうと主人公はヒロインに他領に逃げようと言うのだが、ヒロインは妹を裏切れないから妹と結婚して欲しいと身を引く。
怒った主人公は、この姉妹に復讐を誓うのであった。
※サディスティックな内容が含まれます。苦手なかたはご注意ください。
捨てられた悪役はきっと幸せになる
ariya
恋愛
ヴィヴィア・ゴーヴァン公爵夫人は少女小説に登場する悪役だった。
強欲で傲慢で嫌われ者、夫に捨てられて惨めな最期を迎えた悪役。
その悪役に転生していたことに気づいたヴィヴィアは、夫がヒロインと結ばれたら潔く退場することを考えていた。
それまでお世話になった為、貴族夫人としての仕事の一部だけでもがんばろう。
「ヴィヴィア、あなたを愛してます」
ヒロインに惹かれつつあるはずの夫・クリスは愛をヴィヴィアに捧げると言ってきて。
そもそもクリスがヴィヴィアを娶ったのは、王位継承を狙っている疑惑から逃れる為の契約結婚だったはずでは?
愛などなかったと思っていた夫婦生活に変化が訪れる。
※この作品は、人によっては元鞘話にみえて地雷の方がいるかもしれません。また、ヒーローがヤンデレ寄りですので苦手な方はご注意ください。
公爵家の養女
透明
恋愛
リーナ・フォン・ヴァンディリア
彼女はヴァンディリア公爵家の養女である。
見目麗しいその姿を見て、人々は〝公爵家に咲く一輪の白薔薇〟と評した。
彼女は良くも悪くも常に社交界の中心にいた。
そんな彼女ももう時期、結婚をする。
数多の名家の若い男が彼女に思いを寄せている中、選ばれたのはとある伯爵家の息子だった。
美しき公爵家の白薔薇も、いよいよ人の者になる。
国中ではその話題で持ちきり、彼女に思いを寄せていた男たちは皆、胸を痛める中「リーナ・フォン・ヴァンディリア公女が、盗賊に襲われ逝去された」と伝令が響き渡る。
リーナの死は、貴族たちの関係を大いに揺るがし、一日にして国中を混乱と悲しみに包み込んだ。
そんな事も知らず何故か森で殺された彼女は、自身の寝室のベッドの上で目を覚ましたのだった。
愛に憎悪、帝国の闇
回帰した直後のリーナは、それらが自身の運命に絡んでくると言うことは、この時はまだ、夢にも思っていなかったのだった――
※月曜にから毎週、月、水曜日の朝8:10、金曜日の夜22:00投稿です。
小説家になろう様でも掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる