≪花の降る午後≫

≪ゾンビ≫

「うわっ💦ダメだ❗俺ゾンビに噛まれた↘️↘️」

『マジか…⁉️』

「恐らくあと10分もすれば、俺は完全にゾンビと化し、その後お前を間違いなく襲うだろう。だから、今の内に俺を置いて逃げろッ‼️‼️」

『待て。そう言えば、高校の時に昼食代を忘れたお前に150円貸してやったろ。まだあれ返してもらってへんねんけど。』

「おいっ！それ今この状況で言う事か❗」

『ええから、今150円返せよ❗』

「持ってへんて！」

『大人が、ただの150円も持ってへん事あるかい‼️』

「もはや、キャッシュレス決済が主流だから、スマホしか持ち歩いてねぇーわッ‼️‼️」

『じゃあ、LINEペイで150円、俺に送ってくれよ❗』

「だ、だ、だ、ダメだ…。段々と侵蝕されて来て、手の自由が利かなくなってLINEペイを送る事が出来ない………。」

『そういや、お前この間、コンビニでお釣り多く貰ったのに店員に自己申請しないで、ネコババしたろ❗それにバチが当たってゾンビ化したんちゃうんかッ⁉️』

「うわわわ💦なんだか、全身が動かなくなってきてい…る……。」

『あと、お前よくSサイズのコーヒー買ったのに、カップ入れた後にMのボタン押してたろ❗あれ、れっきとした犯罪だかんなッ‼️‼️』


「ぐわっ💦言わないでくれッ～‼️もう言わないでくれ～ッ‼️‼️」

『それから、お前近くに保育園の子供とか小学生とかいるのに、かまわず横断歩道の赤信号無視して渡ってたな～ッ‼️』

「お、お、覚えておらん……」

『あと、近所の本屋でちょっとHな週刊誌の最もいやらしい袋とじの部分、上から下から覗き込んで、変な折り目つけて売り物にならなくしたろッ‼️』

「ぐあっ💦もう、勘弁してくれ……」

こうして、このやり取りはゆうに13時間は繰り返された……。