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序章 英国フォルティア学院
不意打ちに… つい、苛めたくなるんです
昴はクリフェイドの言葉に頷き言った
「それも、ソロモンの鍵の力です。覚醒した今、貴方は… そういった連中と言葉を交わすこともできれば触れることもできます。
それと同時に貴方にとって、古代文字を解読することも簡単でしょう… ですが、これだけは覚えておいてください。貴方の… その強大な力を手に入れたい連中は何も人外だけではありません。力を欲する人間もまた… 貴方を狙ってくるでしょう」
……何故?
クリフェイドは片眉をピクリと吊り上げる…
「特に黒魔術に詳しい連中なら、ソロモン王の鍵の存在を熟知しています。宗教団体もまた… 要注意してください。……その力は世界を支配することも可能なのですから」
昴にいきなり狙われてます、宣言されたクリフェイドは、げんなり……。
「昴は… 悪魔なんだろう?」
「えぇ、正確にはハーフになりますが」
「……だったら」
少し言いにくそうに、口をモゴモゴするクリフェイドに代わり昴が口を開いた
「私が…
なぜ、坊ちゃんを狙わないか… ですか? 簡単なことですよ。私は別に何も望んでいませんからね。力なんて、いりませんよ。それに、私はそこらの雑魚とちがって強いですし」
今の日常が心地好いですから…
昴はふわりと笑った。
そう… 貴方という方と過ごす、この日常が… 私にとってかけがえのないものなんですよ?
「まぁ、坊っちゃんの才は実の父親から受け継いだもの…
元から備わっていた洞察力や推理力などは関係ありませんよ?あくまで、今までと違う力が目覚めただけのことですから…」
そこで言葉を切ると昴は、サッと白い布から銀のプレートを出した。そのプレートには… 出来立ての朝食が乗っていた。
「さ、つまらない話は終わりにして朝食を召し上がりましょう…?」
まさに手品だった。
昴が用意した朝食を取るクリフェイドはふと疑問を覚えた
そういえば…
「…昴、お前確か悪魔と吸血鬼のハーフだって言ったな? 」
クリフェイドが何を言いたいのか見当つかない昴は首を傾げつつ答える
「えぇ、言いましたが…?」
「その… 吸血鬼の血も流れているんだろう? やはり、血を吸ったり……しているのか?」
そのクリフェイドの思わぬ言葉に昴は笑う
「クスッ… そんなことを心配してるんですか? 安心してください坊ちゃん。私は確かに半分は吸血鬼の血も流れていますし、牙もありますが、ハーフ故に血を吸わなくても大丈夫なんですよ。
まぁ、血を吸えないこともありませんが……
別に血を飲みたいわけではありませんからね。無理して飲む必要もないでしょう?」
くすっ、
「あぁ、ですが…」
一端、言葉を切り、昴はクリフェイドの顎を掬い取り持ち上げると指先で、つぅー…っと唇を撫でる
「くすっ、…ですが、坊ちゃんの血なら喜んで頂きますよ?」
「な、な、ななな…っ す、すすば…」
パクパクする口を腕で隠し、赤面した表情でぷるぷる震える坊ちゃんは本当に可愛らしい。つい、苛めたくなります。あぁ、ですがあまり苛めると嫌われてしまいますね。
「プッ… くすっ、冗談ですよ坊ちゃん」
私自身、食事も人間と同じものを取ってますしね…。と昴は朝食を終えたクリフェイドの食器類を片付けながら言った。
「…そういえば、坊ちゃんは昔のことを覚えてないんですよね?」
不意に昴が訊いてきた
「あ、あぁ、覚えてないが…」
それがどうかしたのか?と目で問うクリフェイドに昴はクリフェイドの髪を撫でて言った
「……坊ちゃんは覚えてないでしょうが、昔は坊ちゃん… 視えていたんですよ? 昨日、悪魔を視たように…」
………は!?
「僕は知らない」
「それはそうですよ。なにしろ随分昔のことですし、坊ちゃんはまだ幼児でしたからね… おまけに記憶まで失ったんです。覚えてるはずがありませんよ」
どこか懐かしそうに話す昴、その様子にクリフェイドは首を傾げた…
「随分と懐かしそうに話すんだな…」
クリフェイドのその言葉に昴はくすりと笑う
「懐かしく思えるのも仕方ありませんよ。昔… 一度お会いしてますしね。貴方の幼少期の頃に。。」
「え――‥?」
そう、貴方がまだ家族の元を離れる前……、本当の家族に囲まれた生活を送っていた幼い貴方に昔、一応会ってるんですよ? 今はまだ教えませんが…。
だって、そうでしょう?
貴方にとってあの出来事(母親)は忌まわしい過去… 忌まわしい記憶に違いはないのですから――…。
昴の憂いた表情にクリフェイドはただ無言になる‥
ふっ… 昴は心配そうに眉を寄せるクリフェイドに笑みを向けると会釈して言った
「坊ちゃん、旦那様が朝食後、リビングに来るようにと…」
「わかった」
昴の様子にどこか釈然としないもクリフェイドは何も言わず、短く返事だけ返すとリビングへ向かった――‥
「それも、ソロモンの鍵の力です。覚醒した今、貴方は… そういった連中と言葉を交わすこともできれば触れることもできます。
それと同時に貴方にとって、古代文字を解読することも簡単でしょう… ですが、これだけは覚えておいてください。貴方の… その強大な力を手に入れたい連中は何も人外だけではありません。力を欲する人間もまた… 貴方を狙ってくるでしょう」
……何故?
クリフェイドは片眉をピクリと吊り上げる…
「特に黒魔術に詳しい連中なら、ソロモン王の鍵の存在を熟知しています。宗教団体もまた… 要注意してください。……その力は世界を支配することも可能なのですから」
昴にいきなり狙われてます、宣言されたクリフェイドは、げんなり……。
「昴は… 悪魔なんだろう?」
「えぇ、正確にはハーフになりますが」
「……だったら」
少し言いにくそうに、口をモゴモゴするクリフェイドに代わり昴が口を開いた
「私が…
なぜ、坊ちゃんを狙わないか… ですか? 簡単なことですよ。私は別に何も望んでいませんからね。力なんて、いりませんよ。それに、私はそこらの雑魚とちがって強いですし」
今の日常が心地好いですから…
昴はふわりと笑った。
そう… 貴方という方と過ごす、この日常が… 私にとってかけがえのないものなんですよ?
「まぁ、坊っちゃんの才は実の父親から受け継いだもの…
元から備わっていた洞察力や推理力などは関係ありませんよ?あくまで、今までと違う力が目覚めただけのことですから…」
そこで言葉を切ると昴は、サッと白い布から銀のプレートを出した。そのプレートには… 出来立ての朝食が乗っていた。
「さ、つまらない話は終わりにして朝食を召し上がりましょう…?」
まさに手品だった。
昴が用意した朝食を取るクリフェイドはふと疑問を覚えた
そういえば…
「…昴、お前確か悪魔と吸血鬼のハーフだって言ったな? 」
クリフェイドが何を言いたいのか見当つかない昴は首を傾げつつ答える
「えぇ、言いましたが…?」
「その… 吸血鬼の血も流れているんだろう? やはり、血を吸ったり……しているのか?」
そのクリフェイドの思わぬ言葉に昴は笑う
「クスッ… そんなことを心配してるんですか? 安心してください坊ちゃん。私は確かに半分は吸血鬼の血も流れていますし、牙もありますが、ハーフ故に血を吸わなくても大丈夫なんですよ。
まぁ、血を吸えないこともありませんが……
別に血を飲みたいわけではありませんからね。無理して飲む必要もないでしょう?」
くすっ、
「あぁ、ですが…」
一端、言葉を切り、昴はクリフェイドの顎を掬い取り持ち上げると指先で、つぅー…っと唇を撫でる
「くすっ、…ですが、坊ちゃんの血なら喜んで頂きますよ?」
「な、な、ななな…っ す、すすば…」
パクパクする口を腕で隠し、赤面した表情でぷるぷる震える坊ちゃんは本当に可愛らしい。つい、苛めたくなります。あぁ、ですがあまり苛めると嫌われてしまいますね。
「プッ… くすっ、冗談ですよ坊ちゃん」
私自身、食事も人間と同じものを取ってますしね…。と昴は朝食を終えたクリフェイドの食器類を片付けながら言った。
「…そういえば、坊ちゃんは昔のことを覚えてないんですよね?」
不意に昴が訊いてきた
「あ、あぁ、覚えてないが…」
それがどうかしたのか?と目で問うクリフェイドに昴はクリフェイドの髪を撫でて言った
「……坊ちゃんは覚えてないでしょうが、昔は坊ちゃん… 視えていたんですよ? 昨日、悪魔を視たように…」
………は!?
「僕は知らない」
「それはそうですよ。なにしろ随分昔のことですし、坊ちゃんはまだ幼児でしたからね… おまけに記憶まで失ったんです。覚えてるはずがありませんよ」
どこか懐かしそうに話す昴、その様子にクリフェイドは首を傾げた…
「随分と懐かしそうに話すんだな…」
クリフェイドのその言葉に昴はくすりと笑う
「懐かしく思えるのも仕方ありませんよ。昔… 一度お会いしてますしね。貴方の幼少期の頃に。。」
「え――‥?」
そう、貴方がまだ家族の元を離れる前……、本当の家族に囲まれた生活を送っていた幼い貴方に昔、一応会ってるんですよ? 今はまだ教えませんが…。
だって、そうでしょう?
貴方にとってあの出来事(母親)は忌まわしい過去… 忌まわしい記憶に違いはないのですから――…。
昴の憂いた表情にクリフェイドはただ無言になる‥
ふっ… 昴は心配そうに眉を寄せるクリフェイドに笑みを向けると会釈して言った
「坊ちゃん、旦那様が朝食後、リビングに来るようにと…」
「わかった」
昴の様子にどこか釈然としないもクリフェイドは何も言わず、短く返事だけ返すとリビングへ向かった――‥
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