室長サマの憂鬱なる日常と怠惰な日々

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序章 英国フォルティア学院

全員、減給でいいよな?

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「え… えと、レナも働きたいと言っているし、
……良いんじゃないですか?」


シフォンが言うと、それにまたレナが言った

「そうよ!シフォンには私がいないと、何にも出来ないんだから!」

…………無理。

「シフォン…

お前に、一つ言わせてもらう。ハッキリ言って悪趣味だな」


クリフェイドはレナをちらりと見て言った


「ちょっと!どういう意味よ!?」

ヒステリックに叫ぶレナを諌めつつ、シフォンはクリフェイドに言う

「室長、何か誤解してるようですけど‥

レナとは、ただの幼なじみですよ?うちの両親とレナの両親が仲が良いので…」


 が、

「お前にその気がないことくらい、見ればわかる。
はぁ… 本当に誤解を解くべき人間はそこにいるというのに、何故気づかないんだ…?」


「えっ?」

シフォンはクリフェイドの言葉に理解ができていないのか、ただ首を傾げるばかりだった--

 ハァー…

「僕は門限があるんだ。口を動かす暇があるなら、手を動かせ!さっさと終わらせろ」

そう告げると、クリフェイドはまたパソコンの画面に向き直った


カタカタカタ――‥

       カチッカチッ… カタカタッ

「よし…終わった!」

はぁっ!!!?


クリフェイドの一言に全員の手が止まる


マコーネルに至っては眉をピクッと動かすのみ・・


んーッと背伸びし、クリフェイドはロックをかけ電源を落とすと、じゃ!と扉へと向かう…


 が、

―― ガシッ!


「なに… 一人、帰ろうとしてるのです?室長」


マコーネルがそうはさせなかった。


――…

トントントン…

        イライライラ--


「まだ終わらないのか? さっさと終わらせろ!」

苛立つクリフェイドは指先でデスクを叩く。


「………っ」

「…………」

「………ッ!」


部下たちは必死だった… 何せ、今まで無言の圧力をかけていたクリフェイドが突如険しい表情を浮かべ、

「10分以内に終わらせろ!終わらなければ連帯責任で全員減給だ!!!」

……と言うのだ。

おまけに連帯責任とまで言うのだから、とにかく必死だった。
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