室長サマの憂鬱なる日常と怠惰な日々

文字の大きさ
111 / 516
序章 英国フォルティア学院

口は災いの元!


ちっ…


「まったく… で、彼女、どうします?そのままにはできないでしょう…」

呆れ口調でマコーネルはクリフェイドを見下ろして言う


「……あのな、これでも僕は忙しいんだ!門限だって許して貰ったのは最近!おまけに、一々、付き人を付けさせようとする過保護な父さんたちを説得するのも毎日、大変なんだ!

それにな、毎日外出する僕を不信に思う父さんたちへの言い訳は『友達の家に行く』だ。その『友達』があそこでご機嫌ななめだから、帰っていいか?」


クリフェイドが視線を向ける先にマコーネルも振り返ると、入口付近の扉に寄り掛かり、こちらを睨む――…

「ルイス・スプロート所長…?」


あの、成人なくせして、中学生にも見えなくもない… 補導という黒歴史を持つ童顔毒舌の国家防衛最高機関の所長、ルイス・スプロートがいた‥。

「ねぇ?僕をいつまで待たす気??僕が来てから何分経ったと思ってんの?」


既にお怒りだった。

…と、そこへ


「ぇ゙!?ルイス所長‥!??俺、気づかなかった…」

一人の馬鹿が、ぼそっと言ってしまった。


ハッ!と気がついたときには遅く――‥

その瞬間、ルイスはギロッと睨み、どす黒いオーラを自分の周囲にズウゥゥン…と漂わせた


「もしかして… アレ?ハッ!僕が小さすぎて見えませんでしたって?? え゙ぇーッッ!?」

「ひっ…ー━!!!!す、すみません!!!け、決してそういうつもりは…っ!」


腕を組み、仁王立ちで般若のルイスに平謝る男…

「…おい」

女王様と下僕がしっくりくる構図に、クリフェイドはさすがに部下の男を憐れに思い、ルイスを止めに入る

「なにッッ!!!?」

「悪い、待たせたな」

クリフェイドと大して身長が変わらないルイスの頭にポン!と手を乗せ、


「悪い。今度、食堂で飯奢るから」

先、外で待っててくれないか?


クリフェイドの言葉に渋々引き下がるルイスは、最後に男をキッ!と睨むのを忘れず、部屋を出て行った‥。


「……室長、言っていたご友人がルイス所長ですか…?」

マコーネルはルイスが出て行った方角を向いたまま訊いた


「…という設定。父さんたちが外出を許可してくれくてな? 陛下に言ったらルイスを友達として紹介しとけ、って言われたんだ。

だから、アイツも渋々。…中身は成人男性、外見は…… まぁ見ての通りだからな。父さんに『友達』として紹介したときなんか、凄かったぞ… まるで尋問を見ているようだった」


「「「「……………」」」」


「それでも最初は、一々護衛をつけようとするし、大変だったんだぞ?…今は何とか門限に絞り込んだがな」


ふぅー…

「おまけにアイツ、アレだからな… 毎日友達ごっこするのも疲れる。いや、頼んでおいてそれもないか‥。まぁ、ルイスは、あれだ… 手をつけられなくなったら、とにかく『奢る』と言えばいい

ルイスはその言葉に弱いからな… ハァー…」


クリフェイドから漏れる疲れたような吐息にマコーネルは無言…

部下たちからは、あの・・ルイスを丸め込んだと尊敬な眼差しを浴び、シフォンやノクスたちはクリフェイドを不憫に思う‥


「そういうわけだから、マコーネル… その女のことは任せる」

クリフェイドはそう最後に言い残すと、はぁ…っという小さな吐息と共に部屋を後にした。
感想 42

あなたにおすすめの小説

笑わない風紀委員長

馬酔木ビシア
BL
風紀委員長の龍神は、容姿端麗で才色兼備だが周囲からは『笑わない風紀委員長』と呼ばれているほど表情の変化が少ない。 が、それは風紀委員として真面目に職務に当たらねばという強い使命感のもと表情含め笑うことが少ないだけであった。 そんなある日、時期外れの転校生がやってきて次々に人気者を手玉に取った事で学園内を混乱に陥れる。 仕事が多くなった龍神が学園内を奔走する内に 彼の表情に接する者が増え始め── ※作者は知識なし・文才なしの一般人ですのでご了承ください。何言っちゃってんのこいつ状態になる可能性大。 ※この作品は私が単純にクールでちょっと可愛い男子が書きたかっただけの自己満作品ですので読む際はその点をご了承ください。 ※文や誤字脱字へのご指摘はウエルカムです!アンチコメントと荒らしだけはやめて頂きたく……。 ※オチ未定。いつかアンケートで決めようかな、なんて思っております。見切り発車ですすみません……。

目立たないでと言われても

みつば
BL
「お願いだから、目立たないで。」 ****** 山奥にある私立琴森学園。この学園に季節外れの転入生がやってきた。担任に頼まれて転入生の世話をすることになってしまった俺、藤崎湊人。引き受けたはいいけど、この転入生はこの学園の人気者に気に入られてしまって…… 25話で本編完結+番外編4話

天啓によると殿下の婚約者ではなくなります

ふゆきまゆ
BL
この国に生きる者は必ず受けなければいけない「天啓の儀」。それはその者が未来で最も大きく人生が動く時を見せる。 フィルニース国の貴族令息、アレンシカ・リリーベルは天啓の儀で未来を見た。きっと殿下との結婚式が映されると信じて。しかし悲しくも映ったのは殿下から婚約破棄される未来だった。腕の中に別の人を抱きながら。自分には冷たい殿下がそんなに愛している人ならば、自分は穏便に身を引いて二人を祝福しましょう。そうして一年後、学園に入学後に出会った友人になった将来の殿下の想い人をそれとなく応援しようと思ったら…。 ●婚約破棄ものですが主人公に悪役令息、転生転移、回帰の要素はありません。 性表現は一切出てきません。

百合豚、男子校に入る。

BL
百合をこよなく愛する男子高校生・眞辺恵。 母の歪んだ価値観により共学への進学を断たれ、彼が入学させられたのは―― 男同士の恋愛が“文化”として成立している、全寮制男子校《私立瑞嶺学園》だった。 この学園では、生徒会長は「抱かれたいランキング」で選ばれ、美貌こそが正義とされる世界。 それでも眞辺は決意する。 生徒会長になり、この学校を“共学”に変え、間近で百合を拝むことを。 立ちはだかるのは、顔面至上主義の学園制度、性に奔放すぎるイケメンな幼馴染、そして彼らに憧れ恋をする生徒たち。 さらに何故か、学園の人気者たちに次々と目をつけられてしまい――。 百合を拝むため男子校を変えようとする異端者が、歪んだ王道学園を改革する物語。

モブらしいので目立たないよう逃げ続けます

餅粉
BL
ある日目覚めると見慣れた天井に違和感を覚えた。そしてどうやら僕ばモブという存存在らしい。多分僕には前世の記憶らしきものがあると思う。 まぁ、モブはモブらしく目立たないようにしよう。 モブというものはあまりわからないがでも目立っていい存在ではないということだけはわかる。そう、目立たぬよう……目立たぬよう………。 「アルウィン、君が好きだ」 「え、お断りします」 「……王子命令だ、私と付き合えアルウィン」 目立たぬように過ごすつもりが何故か第二王子に執着されています。 ざまぁ要素あるかも………しれませんね

灰かぶり君

渡里あずま
BL
谷出灰(たに いずりは)十六歳。平凡だが、職業(ケータイ小説家)はちょっと非凡(本人談)。 お嬢様学校でのガールズライフを書いていた彼だったがある日、担当から「次は王道学園物(BL)ね♪」と無茶振りされてしまう。 「出灰君は安心して、王道君を主人公にした王道学園物を書いてちょうだい!」 「……禿げる」 テンション低め(脳内ではお喋り)な主人公の運命はいかに? ※重複投稿作品※

学園ものに転生した悪役の男について

ひいきにみゐる
BL
タイトルの通りにございます。文才を褒められたことはないので、そういうつもりで見ていただけたらなと思います。

【完結】我が兄は生徒会長である!

tomoe97
BL
冷徹•無表情•無愛想だけど眉目秀麗、成績優秀、運動神経まで抜群(噂)の学園一の美男子こと生徒会長・葉山凌。 名門私立、全寮制男子校の生徒会長というだけあって色んな意味で生徒から一目も二目も置かれる存在。 そんな彼には「推し」がいる。 それは風紀委員長の神城修哉。彼は誰にでも人当たりがよく、仕事も早い。喧嘩の現場を抑えることもあるので腕っぷしもつよい。 実は生徒会長・葉山凌はコミュ症でビジュアルと家柄、風格だけでここまで上り詰めた、エセカリスマ。実際はメソメソ泣いてばかりなので、本物のカリスマに憧れている。 終始彼の弟である生徒会補佐の観察記録調で語る、推し活と片思いの間で揺れる青春恋模様。 本編完結。番外編(after story)でその後の話や過去話などを描いてます。 (番外編、after storyで生徒会補佐✖️転校生有。可愛い美少年✖️高身長爽やか男子の話です)