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序章 英国フォルティア学院
もう色々と限界です…
しおりを挟む――‥
「お邪魔します」
段差を跨ぎ、足を一歩踏み出すクリフェイド‥
それをおかしそうに笑うのはシフォンだった。
「室長でも、きちんとそこは言うんですね… 」
どうやら意外だったらしい。シフォンはおかしそうに笑っていた。
「……お前は僕を何だと思ってる!? 僕は礼儀知らずな人間じゃない!!!」
むすっ…と答えるクリフェイドにマコーネルは淡々とした口調で付け足す
「仕事はたまにサボってますがね…」
それにはクリフェイドも口をつぐみ、シフォンは苦笑する。
「お二人共、その辺に‥。 ここが俺の部屋です」
目の前の扉の取っ手を掴んだシフォンはそれを回し押す。
入った部屋には太陽の日差しが入っており… なんとも、ぽかぽかと暖かくなる
「で、こちらが例のモノなんですけど‥ 毎日のように来るんですよ」
そう言ってクリフェイドの手に渡されたのは便箋の数々。全て香り付きだ。
それらは全てーー
【好き好き好き好き好き好き好き好き… etc】
【愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる…etc】
【あなたは私のものなのに… なぜ無視するの!?私はこんなにも愛してるのに!!】
【赦さない赦さない赦さない赦さない赦さない赦さない赦さない!!!!どうして、あなたの近くには男がいるの? 私はこんなにも尽くしてるのに…】
【動物が好きなシフォン… 私のプレゼント気にいってくれた?】
【どうして…っ!どうしてどうして!?何が気に入らないの!!!?】
………見ているだけで欝になりそうだな。
ちらりとマコーネルを見てみると、やはり眉間に皺を寄せていた。
はぁー…
「お前、よく欝にならなかったな」
「いえ、もう色々と限界です…」
クリフェイドにそう返すシフォンはどこか疲れた表情をしていた。
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