室長サマの憂鬱なる日常と怠惰な日々

序章 英国フォルティア学院

僕は辞めさせて頂きます。陛下、今までお世話になりました！

「あ、ははは…。すみません。部屋が開いていたものですから…

すぐに出ますので」


先ほどの剣幕が嘘かのように眉を八の字に下げるクリフェイドに、誰も何も言わない

「あ、僕のことはどうか構わずに。それでは失礼しました‥」


頭を下げ、会議室を出ていくクリフェイドは数秒と経たぬうちに帰ってきた。


　ｶﾞﾁｬｯ‥

　　　　　　　　　　パタンッ！

「陛下、今までお世話になりました。僕は辞めさせていただきます!!」


「……………なに!?」


一瞬、何を言われたのか理解できなかったアクス国王。が、やっと我に返るなり慌て肩を掴んだ


「ま、待て。この数秒で何があったんだ？」

「ちょっと、どうしたんだい?いつもの君らしくないよ」


会議に参加していたであろうアゼルに言われ答えようとしたクリフェイドの声は‥


「も『―バンッ!!!!』



突然、勢いよく開いた扉の音と･･･


「あﾞーーっ!!!いた！！なんで逃げるんだよクリフェイドっ！！」



という周の声に遮られた。