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第1章 月森ヶ丘自由学園
わかってないようですね。僕も手段は選びませんよ?
しおりを挟む「…僕は、人?捜しをしていたんですが、どうも彼は此処に来ているようで…」
「彼…? 人捜し、やて??」
幸村は霧島に聞き返す
「…えぇ。ですが、その前に…… 彼を解放してもらいましょうか…」
無表情に言葉を連ねる岬に幸村は笑う
「ハハッ。いくら、委員長やかて、それは無理やで?うちの会長さんは人の指図を受けへんし、俺達、裏生徒会の人間があんたの言うことを聞くとでも――‥」
「…五月蝿いですよ?外野は黙ってて下さい。幸村君、君にも後でお話がありますので…」
岬は眼鏡ごしに睨みを利かせ、ベリッと裏生徒会会長から一般生徒を引き離す…
会長は、岬の行動を面白げに眺め、岬はというと、泣きじゃくっている生徒に、ハリセンで引っ叩く。
その岬の突然の行動に一同はア然とする‥。
「……まったく、僕は"クラスにいる者達は全員問題起こさないように"…と、最初の日に言ったはずですが」
岬がそう怒るも、叩かれた本人はというと…ポカンとした顔だ。
「…しらばっくれるのも、いい加減にして頂きませんと、僕も手段は選びませんよ?
…光君。」
今だア然とする一般生徒の首辺りの何もないところをまるで、わし 掴みをするように……ぐいっと引っ張るしぐさをする岬は端から見れば、意味不明な行動だが‥
岬が直接触れていないにも関わらず、その少年も一緒に引っ張られるという不思議な光景があった
『うわ゙っ!!』
「…まったく、潔く諦めなさい!!!でないと‥‥
この聖水一瓶丸ごと、君にぶっかけますよ…?」
眼鏡をくいっと上げ、片手に持っている綺麗な装飾のされた瓶をちらつかせる岬‥。
すると、暫くの間泣きじゃくっていたその少年は不機嫌そうに頬を膨らます
『何なんだよ!!?あんた!!俺の邪魔すんなよ!!!』
それは、今まで泣いていた少年とは思えない口調だった…。
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