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第1章 月森ヶ丘自由学園
やられっぱなしというのは性に合わないんですよね
しおりを挟むと、そのとき!!
ドンッッ!!
「「「うわっっ!!」」」
いつのまにか、また並んでいた黒の車が車体をぶつけて来た。ぐらっ、一瞬、岬達の乗る車がふらついたが岬はすぐに立て直す…
「…おや、向こうはやる気ですね…。
なら、こちらも‥
お返しをしなければいけませんね。やはり、やられっぱなし、というのは僕の性には合いませんし…」
眼鏡のブリッジを指先で軽く押し上げて言うと、岬はいきなりハンドルを右に切る。
――‥ドンッッ!!
右にいた黒の車におもいっきり体当たりし、車体をぶつける岬、
キキッ!!
だが、ほくそ笑む岬の背後では…
「ちょっと!!?岬君?!」
「い、委員長っ頼むからマジでやめてっっ!!」
「おいっ霧島!!少しは周りを考えろ!!」
後部席三人の猛烈なるクレームが飛んでいたが、岬は無視だ。
「つべこべ言っていると舌を噛みますよ?それと今から多少スピードを上げるので車から放り出されないようシートベルトを装着してくださいね?
でないと……
命の保証はありませんから」
言いたいことだけ言うと、岬は思いっきりアクセルを踏んだ。
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