室長サマの憂鬱なる日常と怠惰な日々

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第1章 月森ヶ丘自由学園

中継とは‥‥‥一体、何のことです?

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――‥と同時に盛大な拍手が響きわたる

岬達は何事かと車を降り、聞こえてくる上を見上げれば教室の窓から身を乗り出し口笛や拍手をしていた‥




「「「「………………」」」」

「…えっと、すみませんがこれは一体何のマネなんでしょうか?」


無表情で見つめる先には、向こうから走り寄ってくる葵の姿があった

「…ゼェッ…―ハァ……ゼェッ…ふぅー…」


全速力で走ってきた葵は、乱れた息を整えると笑顔を向けた

「岬っすげぇーよ!!!さすが委員長っっ!!俺、中継見てたけどさっ!!もう、男も惚れるくらいかっこよかったぜっ!!」

顔を少し赤面させて、岬に言う葵。そんな二人を見て結城はニヤニヤ…

が、そんな結城に肘鉄を食らわし、後ろで岬の肘鉄を食らった脇腹を押さえる…。肘鉄の痛みに唸る結城を幸村と望が慰めていた。

そんな彼らを尻目に見つつ、岬は再び葵へ目を移した

「…中継とは‥‥‥一体、何のことです?」


キラリと鋭い眼光を向ける岬に葵は少し困惑しつつも告げる

「え‥ 何って言われても、委員長達小原病院からずっと中継されてたぜ??爆発とか、銃撃戦とか…チキンレースみたいなのとか――‥ 生中継で」

「…………なんですって!!?」


そんな葵の言葉に理解出来ず、一瞬思考停止した岬だったが、すぐに復活した


「ちょっと待って下さい!!!それじゃあ、なんですか!その生中継は全国に放送されていたというわけですか!!」

「う、うん‥」

(Σ俺、なんかマズイこと言った!? )


葵の言葉を聞くなり、頭を抱えふさぎ込む岬の様子に慌てるが…

「まっ何かあれば…… しらばっくれれば大丈夫ですよね‥」

(マズイ。迂闊だった…まさか、テレビ中継されていたとは…。もう少し慎重に行動しなければ)


岬は落ち着きを取り戻すと一つ溜息つく


「岬?」

そんな岬を心配そうに見つめる葵。岬はふと、目を離すと校門へ目を向けた――‥。
  
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