室長サマの憂鬱なる日常と怠惰な日々

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第1章 月森ヶ丘自由学園

…それは職務質問でしょうか?

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岬が目を向ける先には‥

ウー――‥ウー――‥

        ファンファン…


何台ものパトカーが‥。

  キキッ!!

止まったパトカーから出てくる警官の姿に結城はこれ以上ないくらいその整った顔を歪める


「…? ん??君は…どこかで見たような…?」

結城の顔を見た途端、一人の警官は首を捻る…… とそこへ他の警官がやってきた

「!!なんで、お前がここにいるんだよ!? また俺達の手柄を横取りする気か!!」


結城を見た途端、カッとなっていきなり怒りだす警官に結城も言い返す

「ざけんなっ!!!横取りもなにも、あの件の首謀者は俺んところの獲物だったんだよ!!

こっちが慎重に行動してるっていうのに… それをてめぇらはスピード違反がどうのこうので捕まえようとしたんじゃねーか!!!
   あれは元々ウチんところが追っていた奴なんだ。そう、やすやすと横から来た奴に渡すわけねぇだろうが!!バーカ!」


べーっ…と舌を出し、相手を挑発する結城に岬はコホンッと咳ばらいをし、注意をこちらに向けた

「…結城先生、なに子供みたいなことをなさっているんですか。 見ているこちらが恥ずかしいので、やめてもらえませんか」

眼鏡の奥から鋭い眼光で睨む岬に結城だけでなく、警官らもたじたじ‥。


「…わ、悪い」

「……それで?貴方々は何の用事で此処へ赴いたのです?」

岬の言葉により、ハッと我に返る警官達は仕事の顔に戻り、岬を見る

「君だね?あんな、めちゃくちゃな運転で猛スピードで署に突っ込んだのは…?」

「…それは職務質問でしょうか?」


岬は眼鏡をくいっと押し上げて問う…… そんな岬を纏う威圧的なオーラに問われた警官はビクリと震えた

「…あ、あぁ」


「そうですか。

――‥ でしたら、結城先生に発言権はありませんよね? これは僕に対する職務質問。彼は仮にも警官ですし、ね…?」


その岬の言い方に警官達は揃って頷くが、結城と幸村に光と望の見解は違った。
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