436 / 516
第1章 月森ヶ丘自由学園
平和な日常が崩れる予感
しおりを挟む――…
――――‥……
優れた人材と技術を持つ、国の最高機密機関。英国の国家機密情報機関ではマコーネルを筆頭に各自パソコンを使って情報を集めるが、
これといって元室長を見つける手がかりとなる有力な情報を得られていなかった…。
日に日にマコーネルが苛ついていくのを部下達はビクビクしながら見守る………それがいつの間にか日課となってしまった今日もまた同じ日々が繰り返される……
そう思っていた矢先、部下の一人シフォンという男に転機が訪れた――‥
(…な~んか、平和ですねぇ‥‥まぁ、ある意味平和ではないですが…
この平和もいつまで続くのやら)
相変わらず、部屋を張り詰めるような緊張感、マコーネルがいつ何時、キレるか…
皆、恐ろしくて仕事中は誰一人物音を立てず、聞こえるのは無機質に打たれるキーボードの音だけだった。
クリフェイド室長を見つける有力な手がかりが一向になく、マコーネルはその苛立ちから、さらに威圧的なオーラを纏う‥悪循環な日々。
まさに恐怖政治そのものだ!と思ったのは部下は一人ではないだろう
…さてと、俺も仕事はしないと‥‥マコーネルさんの怒りを買うのは嫌ですからね‥
機嫌悪く眉間を寄せ、しかめっ面をしている自分の上司であるマコーネルをちらりと見て、シフォンは思う。
彼を苛立たせている、そもそもの原因であるあの人は一体、どこにいるんでしょうかね…
あの人がどこに行こうが正直どうでもいい。けど、あの置き手紙は……少しマズかったですね。マコーネルさんを怒らせるのには充分ですよ
室長をマコーネルに譲る、とか‥
ご自分の仕事を押し付けてますし、ねぇ…(呆)
カタカタ、カタカタ…キーボードに指先を滑らせるが、なんの情報も得ない。……今日も収穫なしか。マコーネルさんを覆うどす黒いオーラ…。
もし、室長が見つかれば説教の二時間は免れなさそうだ。溜まり溜まった仕事を監視付きで見張るつもりなんじゃ…
ぶるっと思わず震えたシフォンは、休めていた手をキーボードへと置く
――と、そのとき
ピルルルル――‥
緊迫した空気を裂く電子音が…
「「「……………」」」
(だ、誰だよ!?)
(や…ヤバいっ;;マコーネルさんの目が…)
(………お、俺?!)
皆が哀れみと呆れの混ざった目でシフォンを見る‥
つい、うっかり携帯をマナーモードにするのを忘れていたシフォン本人はというと……
真っ青だった。
0
あなたにおすすめの小説
ビッチです!誤解しないでください!
モカ
BL
男好きのビッチと噂される主人公 西宮晃
「ほら、あいつだろ?あの例のやつ」
「あれな、頼めば誰とでも寝るってやつだろ?あんな平凡なやつによく勃つよな笑」
「大丈夫か?あんな噂気にするな」
「晃ほど清純な男はいないというのに」
「お前に嫉妬してあんな下らない噂を流すなんてな」
噂じゃなくて事実ですけど!!!??
俺がくそビッチという噂(真実)に怒るイケメン達、なぜか噂を流して俺を貶めてると勘違いされてる転校生……
魔性の男で申し訳ない笑
めちゃくちゃスロー更新になりますが、完結させたいと思っているので、気長にお待ちいただけると嬉しいです!
劣等アルファは最強王子から逃げられない
東
BL
リュシアン・ティレルはアルファだが、オメガのフェロモンに気持ち悪くなる欠陥品のアルファ。そのことを周囲に隠しながら生活しているため、異母弟のオメガであるライモントに手ひどい態度をとってしまい、世間からの評判は悪い。
ある日、気分の悪さに逃げ込んだ先で、ひとりの王子につかまる・・・という話です。
王道学園に通っています。
オトバタケ
BL
人里離れた山の中にある城のような建物。そこは、選ばれし者だけが入学を許される全寮制の男子校だった。
全寮制男子校を舞台に繰り広げられる様々な恋愛模様を描いた短編集。
平凡なぼくが男子校でイケメンたちに囲まれています
七瀬
BL
あらすじ
春の空の下、名門私立蒼嶺(そうれい)学園に入学した柊凛音(ひいらぎ りおん)。全寮制男子校という新しい環境で、彼の無自覚な美しさと天然な魅力が、周囲の男たちを次々と虜にしていく——。
政治家や実業家の子息が通う格式高い学園で、凛音は完璧な兄・蒼真(そうま)への憧れを胸に、新たな青春を歩み始める。しかし、彼の純粋で愛らしい存在は、学園の秩序を静かに揺るがしていく。
****
初投稿なので優しい目で見守ってくださると助かります‼️ご指摘などございましたら、気軽にコメントよろしくお願いしますm(_ _)m
うちの家族が過保護すぎるので不良になろうと思います。
春雨
BL
前世を思い出した俺。
外の世界を知りたい俺は過保護な親兄弟から自由を求めるために逃げまくるけど失敗しまくる話。
愛が重すぎて俺どうすればいい??
もう不良になっちゃおうか!
少しおばかな主人公とそれを溺愛する家族にお付き合い頂けたらと思います。
説明は初めの方に詰め込んでます。
えろは作者の気分…多分おいおい入ってきます。
初投稿ですので矛盾や誤字脱字見逃している所があると思いますが暖かい目で見守って頂けたら幸いです。
※(ある日)が付いている話はサイドストーリーのようなもので作者がただ書いてみたかった話を書いていますので飛ばして頂いても大丈夫だと……思います(?)
※度々言い回しや誤字の修正などが入りますが内容に影響はないです。
もし内容に影響を及ぼす場合はその都度報告致します。
なるべく全ての感想に返信させていただいてます。
感想とてもとても嬉しいです、いつもありがとうございます!
5/25
お久しぶりです。
書ける環境になりそうなので少しずつ更新していきます。
目立たないでと言われても
みつば
BL
「お願いだから、目立たないで。」
******
山奥にある私立琴森学園。この学園に季節外れの転入生がやってきた。担任に頼まれて転入生の世話をすることになってしまった俺、藤崎湊人。引き受けたはいいけど、この転入生はこの学園の人気者に気に入られてしまって……
25話で本編完結+番外編4話
モブらしいので目立たないよう逃げ続けます
餅粉
BL
ある日目覚めると見慣れた天井に違和感を覚えた。そしてどうやら僕ばモブという存存在らしい。多分僕には前世の記憶らしきものがあると思う。
まぁ、モブはモブらしく目立たないようにしよう。
モブというものはあまりわからないがでも目立っていい存在ではないということだけはわかる。そう、目立たぬよう……目立たぬよう………。
「アルウィン、君が好きだ」
「え、お断りします」
「……王子命令だ、私と付き合えアルウィン」
目立たぬように過ごすつもりが何故か第二王子に執着されています。
ざまぁ要素あるかも………しれませんね
悪役令息(Ω)に転生した俺、破滅回避のためΩ隠してαを装ってたら、冷徹α第一王子に婚約者にされて溺愛されてます!?
水凪しおん
BL
前世の記憶を持つ俺、リオネルは、BL小説の悪役令息に転生していた。
断罪される運命を回避するため、本来希少なΩである性を隠し、出来損ないのαとして目立たず生きてきた。
しかし、突然、原作のヒーローである冷徹な第一王子アシュレイの婚約者にされてしまう。
これは破滅フラグに違いないと絶望する俺だが、アシュレイの態度は原作とどこか違っていて……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる