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南くんはねぇ… 面倒くさがりやなんだよね
しおりを挟む「ま、南くんに比べたら上条くんの方がまだマシかもね…。」
「え?」
「んーん!なんでもない。ただの独り言だよ♪」
「…だけど、その更正計画。会長が素直に聞くとは思えないんですけど」
「やだなぁ♪誰もそのまま彼に伝えるとは言ってないよ。上条くんが素直に聞くわけないからね。彼には――学園に転校した南くんに戻ってくるよう説得を頼むつもりだよ。
もちろん強制じゃなく、あくまで南くんの意思を尊重する形で説得を命じるつもり。だから上条くんの説得の心配はいらない」
ニッコリ、と笑顔を向けてくるウィリアムズ理事長に疑問をぶつけた。
「でも、それじゃ… 本当にみっちゃんを説得したら――」
『誰もその口実が嘘だとは言ってないよ。寧ろ、そうなることを前提に話ししているんだから』
「…え?」
思わず耳を疑った。
「…あのねぇ、望月くん」
そこで言葉を切ると、少し困った表情のウィリアムズ理事長は俺の顔を少し呆れた目で見てきた。
え、なに!?
「あのねぇ、望月くん。"え?"じゃないよ。南くんという存在はこの学園にとってかなり大きいし、重要な役割をしているんだ」
「重要な役割、ですか‥?」
「そう。この荒れた学園を生徒会長の影で密かに纏めていたのは副会長の南くんなんだ。不良の生徒を従わせるトップの番長、そしてそんな番長と契約を交わし学園を回していた。
だから比較的強姦やイジメも少なかったんだけど‥ 南くんがいない今、この学園の治安はものっ凄く悪いんだよ。その証拠に強姦が多発してるでしょ」
「………」
「だから南くんの存在は大きいんだよ。それに契約相手である南くんがいない今、番長がいつ手のひら変えて学園に不利になるようなことをするかわからないしねぇ… ホント、困ったもんだよ」
はぁ…、と溜め息を漏らすウィリアムズ理事長は疲れた表情で、憂い帯びた目を窓の外へ向けた。
その視線の先には‥
先日転校してきた、分厚い眼鏡。不自然過ぎる盛り上がった黒いテカテカの鬘。
どこからどう見てもオタクルックの生徒が取り 巻きと一緒に、一般の生徒に絡んでいる様子が見えた。
「…正直言うと、あんなキチガイの一人くらい僕の権限でどうにでもできるんだよねー。だけど、彼に影響された生徒たちがあまりに多すぎるし、処罰するにもねぇ‥
南くんさえ、学園に戻ってきてもらえれば一気に解決するんだけど」
「え!?それだけで!!?」
「そうだよ。"それだけ"南くんの存在は大きいんだ。…顔は決してイケメンじゃなくて平凡な顔だけどね。
ここの生徒たちにしたら、番長と同等くらい畏れられてるよ?あのカラフル頭の不良共が南くんを呼ぶときは役職名に様を付けてるんだよ?
あの会長にさえ様なんて付けない奴らが平凡な顔の生徒に様を付けて呼んでいるところを見たときは僕も驚いたよ」
ま… マジで!?
「だから、南くんさえ戻ってくれれば解決でしょ?」
「で、でもっ!みっちゃんは自分の仕事が増えるからって… 他人に振り回されたくないからって、この学園を辞めたんですど‥」
ぜーーったい!無理でしょ!!!
「あぁ、それね…。南くんは面倒くさくなったから転校を決めたんだよ」
・・・・はい?
まさかのカミングアウトに一瞬、思考が停止した。
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