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プロローグ
こんなまたと無いチャンス… 逃すわけないじゃないですか
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「あぁ、本当に嬉しいです!まさか、たかが人間に私が礼を言う日が来ようとは思ってもみませんでした。しかし、私はこれで自由の身!!長年夢見てきた… 自由の身をこうも実感できる日が来るなんてあなたはとても良い人ですね」
ア然と立ち尽くす勇者サマの手を握りしめ、嬉しさあまり ぶんぶん振る私は久しぶりの休暇と初めての長い長い永遠ともいえる休暇に、まずは何から始めようかとこれからのことに自然と笑顔になる。
思ってもみなかった、突然 得た自由の身に喜びに有頂天に舞い上がっていると私を見たエイたちが『自分達は何かとんでもないことをしでかしたんじゃ…』と言っていますが、そんなことは知りません。自分たちの言った言葉に責任は持ってもらわなければ。
「だから、言っただろうが!!早まったことはするなって!!どうすんだよ!今までこいつを繋ぎとめていたのだって…っ」
隼人の拘束から抜けた椿が勇者サマたちにまくし立てます。
――‥ が、こんな、またとないチャンスを私だって逃すわけないでしょう!
これは無効だと言う椿に私は冷ややかな目を向ける
「無効ですって?くすっ、今さらそんな言葉が通用するわけないでしょう?」
つり上がる口角に自分でも思います。とんだ悪役っぷりだと。ですが、私とて今後の長い長い休暇を得るために引き下がるわけにはいきません。
「え?え?なに、どういうこと!?」
状況が飲み込めていない隼人は困惑した表情を椿に向ける
「要約すると、こいつは… 仕事を辞めてこの馬鹿共に譲ると言っているんだ」
んなこと認められるわけがないだろ!と怒る椿をしらっと聞き流す
「え、ぇえ゙!?」
隼人、煩いです。
「ば、馬鹿って…!」
「喧しいっっ!!」
ライの声を遮り、一喝する椿は珍しく怒りを露わにしています。
「ちっ、琥珀。お前、自分が何を言っているのか分かって言っているのか」
おや、珍しいですね… 彼がここまで感情を露わにするなんて。
「ふっ…。えぇ、わかっていますよ。ですが、わかっていないのはあなたのほうでは?椿」
「……どういう意味だ?そもそも、お前が辞める許可を閻魔が認め…… ちっ、そう言うことか」
「えぇ、そう言うことです」
苦々しげに表情を歪める椿に、私はようやく気づいたか、と笑みを深くする。
「え、なに?どういうこと??」
苦々しげに額を押さえる椿に、何がなんだかわからない隼人が聞いてくる…
それに答えたのは言わずもがな椿だった。
「さっき、こいつらが言ってただろう。他の13王も勇者が第一補佐官になることを認めたって」
「そういえば…。でも、それが関係あるの?」
「……ある。補佐官を辞めるなら通常、その上司に話を通して許可が得られれば辞めることはできる。
けど、これには特例があって…
上司の許可が得られない場合、他の13王の許可を得られれば辞めることができる」
苦々しげに言い放った椿に、ようやく事の重大さが理解できたのか隼人を含め、エイとライを含めた勇者サマの取り巻きたちがサッと青ざめた。
勇者サマだけが頭に?を浮かべているようですが、理解できたようで何よりです。
「えぇ、そういうことです。あなた方にも理解できたようなので安心しました。では、後のことは宜しくお願いしますね。わからないことはエイ達に聞けばいいですよ。それでは失礼します」
ルンルン気分で踵を返したところで、
「――‥ ま、待って下さい!!ど、どちらに…」
「?」
私を引き止めたのはエイでした。
ア然と立ち尽くす勇者サマの手を握りしめ、嬉しさあまり ぶんぶん振る私は久しぶりの休暇と初めての長い長い永遠ともいえる休暇に、まずは何から始めようかとこれからのことに自然と笑顔になる。
思ってもみなかった、突然 得た自由の身に喜びに有頂天に舞い上がっていると私を見たエイたちが『自分達は何かとんでもないことをしでかしたんじゃ…』と言っていますが、そんなことは知りません。自分たちの言った言葉に責任は持ってもらわなければ。
「だから、言っただろうが!!早まったことはするなって!!どうすんだよ!今までこいつを繋ぎとめていたのだって…っ」
隼人の拘束から抜けた椿が勇者サマたちにまくし立てます。
――‥ が、こんな、またとないチャンスを私だって逃すわけないでしょう!
これは無効だと言う椿に私は冷ややかな目を向ける
「無効ですって?くすっ、今さらそんな言葉が通用するわけないでしょう?」
つり上がる口角に自分でも思います。とんだ悪役っぷりだと。ですが、私とて今後の長い長い休暇を得るために引き下がるわけにはいきません。
「え?え?なに、どういうこと!?」
状況が飲み込めていない隼人は困惑した表情を椿に向ける
「要約すると、こいつは… 仕事を辞めてこの馬鹿共に譲ると言っているんだ」
んなこと認められるわけがないだろ!と怒る椿をしらっと聞き流す
「え、ぇえ゙!?」
隼人、煩いです。
「ば、馬鹿って…!」
「喧しいっっ!!」
ライの声を遮り、一喝する椿は珍しく怒りを露わにしています。
「ちっ、琥珀。お前、自分が何を言っているのか分かって言っているのか」
おや、珍しいですね… 彼がここまで感情を露わにするなんて。
「ふっ…。えぇ、わかっていますよ。ですが、わかっていないのはあなたのほうでは?椿」
「……どういう意味だ?そもそも、お前が辞める許可を閻魔が認め…… ちっ、そう言うことか」
「えぇ、そう言うことです」
苦々しげに表情を歪める椿に、私はようやく気づいたか、と笑みを深くする。
「え、なに?どういうこと??」
苦々しげに額を押さえる椿に、何がなんだかわからない隼人が聞いてくる…
それに答えたのは言わずもがな椿だった。
「さっき、こいつらが言ってただろう。他の13王も勇者が第一補佐官になることを認めたって」
「そういえば…。でも、それが関係あるの?」
「……ある。補佐官を辞めるなら通常、その上司に話を通して許可が得られれば辞めることはできる。
けど、これには特例があって…
上司の許可が得られない場合、他の13王の許可を得られれば辞めることができる」
苦々しげに言い放った椿に、ようやく事の重大さが理解できたのか隼人を含め、エイとライを含めた勇者サマの取り巻きたちがサッと青ざめた。
勇者サマだけが頭に?を浮かべているようですが、理解できたようで何よりです。
「えぇ、そういうことです。あなた方にも理解できたようなので安心しました。では、後のことは宜しくお願いしますね。わからないことはエイ達に聞けばいいですよ。それでは失礼します」
ルンルン気分で踵を返したところで、
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「?」
私を引き止めたのはエイでした。
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