生徒会補佐様は平凡を望む

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南条家との出会い編

義父さんの役に立ちたいです…

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『───では、話を戻しますが』

小さく笑みを作っていた義父さんは真面目な表情に戻ると、途端に真剣な瞳で俺を見据える


「そういった経緯もあり、私たちを含めた四家は常に命が狙われています。ですがそれは… その身を裏社会に置いているが為、当然のことだと思っています。

……ただ、南条家の現当主である私の首を狙っているのはなにも外だけではありません。内にも敵がいる。身内の人間も敵、となるのが… 世の常。特に分家の人間は何かと本家にも不満を持つ者が多い。


それら故に、当主はもちろんのこと、その家の人間もしくは当主と近しい者に、当主の命を狙って屋敷に侵入したどんな刺客にも冷静に対応できる人間が必要なんです。セツが強いのはそう意味でもあるんです。…だから、私は南くんの力を… 欲しているんです。南条家を守るためにも、表と裏のバランスと秩序を守るためにも───。」

「俺の、力を…?」

ええ、と義父さんが相槌あいづちを打つ。

「将来的には、ですがね」

そう付け足してくすりと笑う

「もちろん、それをやってくれるか… やらないかは、南くんの意思で決めてもらっても大丈夫です。無理強いするつもりはありません。南くんの答えが否、であっても私は南くんを側に置きたいと思うくらい気に入っていますし、強さ云々抜きにしても手放したくないというのが私の気持ちです」

「義父さん…」

柔和な表情を浮かべる義父さんに、ポッカリ空いていた穴を埋めるように胸がぽかぽかする。…義父さんが俺を救ってくれた、見返りを求めず、何者であるかわからない俺自身に優しく手を差し伸べてくれた… 

───その恩に報いたいと思うのは当然のことで。

「俺は、義父さんの役に立ちたいです…」

「南くん…」


義父さんはフッと眉根を下げて、手を伸ばすと俺の頭に手を置き、優しい手つきでぽんぽん叩く…

「と、義父さん…っ!?」

「……まったく、南くんには敵いませんね」


───でも、その表情はどこか悲しげに見えて…

「義父さん…?」

「何でもありませんよ(…この子は李家を憎んでる。一族を…。もし、記憶が戻ればこの子は… 一族の血を絶やさんと復讐に出るか、否か。もし、血を絶やすなら本家分家問わず、どんな遠い血筋でも絶とうと考えるかもしれない。騙したと… 憎むかもしれない。南くんが私を殺すかもしれない。それでも尚、彼を… この子を自分の側に置き、見守りたいと思うのは… 同じく血に抗おうとする同胞と捉えてか、否か。…それとも、彼女が… 母親が実の父親によって殺された上での同情か、否か…。それでも側に置きたいと思う私は───。)」

ゆるり、と首を横に振り義父さんは笑みを深めた。
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