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南条家との出会い編
あまりの過保護っぷりに溜め息が止まらない
「君が何て言おうと僕は反対だよ。はぁぁ… でもまぁ、君が一度決めたことを覆さない頑固者だってのは僕もわかってるさ。…だから敢えて僕が譲歩してあげる」
譲歩、その言葉に俯き気味だった雪斗がハッと弾けたように顔を向けた
「ウィリアムズ…」
「あくまで、譲歩だよ?僕からの提案はその子は東条自由ヶ丘学園に入れること。…それなら、彼を認めるよ」
東条自由ヶ丘学園、その名を聞いて雪斗が僅かに目を瞠目させた。
「それは… 南くんを迎え入れることへの《条件》ということですか」
「ま、そうとも言うね…。だけど、僕からしたら、だいぶ譲歩したほうだよ?李家の人間を迎え入れるなんて、ほんっと… どうかしてるよ、キミ」
「…なぜ、東条自由ヶ丘学園なんです?」
あそこは中でも荒らくれ校だというのに… と、そんな言葉が続きそうな雪斗の表情に、静かに溜め息つく。
「そうだね、君の不満に敢えて答えるならば… 南くんだっけ?彼は規格外でしょ、いろんな意味で。なら、規格外ばかりが集まる荒らくれの不良校と畏れられるあそこなら、そう目立たないと思うんだけど。
それに、あの学園の学園長は今、ちょっとごたついていてね…
東条家の後継者争いで今、一族で揉めてるんだよ」
「後継者争い…?あの書記が、ですか?」
「まあ、そんなところだよ。んで、ちょっとごたついてるから、しばらくはお家のことに専念してもらってて、今は僕の部下があの学園の学園長に就いている… この意味、君ならわかるよね?雪斗」
抱えていた南くんをセツに預け、別室にで寝かすよう雪斗が告げるとセツは南くんを抱えて部屋を出て行く
「別室で寝かせるんだ?」
「…南くんにはあまり聞かれたくないので」
目が覚めないうちに、と続ける雪斗に深々と溜め息が漏れる…
「まったく!うちの元天下の副会長様が… とんだ過保護になったものだねぇ」
「おや、感心してるんですか」
「呆れてるんだよ」
見当違いなことを口にする雪斗に覆い隠すことも忘れた溜息が、唇から漏れていく。…もう、どこから突っ込めばいいのかわからない。ズキズキと頭痛がしてくるのはきっと僕の気のせいなんかじゃない。
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