生徒会補佐様は平凡を望む

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東条自由ヶ丘学園

平凡な学生生活を送るために分厚い分厚いネコを被りましょう

──────……
───…

──ブロロロ…ッ

此処まで乗せてくれた黒塗りの車を見送り、ザッと踵を返すと見上げる先は天上高々と境界を隔てる無駄に大きく立派な門。

「ここが…」

───東条自由自由ヶ丘学園。

四大不良校の中でも特に荒らくれ校で有名な此処は国内でも五本指に入るマンモス校という話で、幼等部から大学部まであるという話だから、相当生徒の数が多いのだろうと軽く想像がつく。

   はぁぁ…っ

覆い隠すことも忘れた溜息が、唇から漏れていく。

堂々と大きくそびえる門を見上げると、いくつもの監視カメラが、ジジ… キュイイーンっと音を立てる。そういえば別れ際に義父さんが言っていたような気がする。確か、セキュリティーが高いことでも有名だと。その一つが学園と外を隔てる立派な門。監視カメラがいくつか設置してあって、あらかじめ、学園の正式な学生と認識される為の手続きとして網膜認証が行われるとかで、この間も学園から派遣された黒サングラスをかけた執事服の男が俺の網膜を撮りに来たのを思い出した。それが身分証明となり入門の許可書となるからと… 義父さんが笑顔で言っていた気がする。

───あ、間違えた。

…言っていた気がします・・・

「………」

今さら、慣れ親しんだ口調を変えるのは少し難しい気がした。それでもこれから平凡な学生生活を歩むつもりなら、義父さんやセツさんを真似てみるのもなかなか悪くないと… ほくそ笑んだ。

そう、まずは自分の意思から変えなければ───。

「ン、ンッ!コホンッ」

「確か、私が入るのは中等部という話だったと思うのですが…」

まずまず上々としましょうか。

緩んだ口角をスッと下げ、ポーカーフェイスを作りる。

     ジ、ジ…ッ

『お待ちしておりました。生徒会の者が理事長室まで案内しに参りますので少々お待ちください』

ああ、いよいよ…


  ──がシャンッ!

キィィー…ッ


    扉が開く。

そして、学園へ一歩。足を踏み入れた───。


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