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[第5章]ラブレター
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日向か鈴音かのどちらかが新歓の打ち上げしようと言い出すと踏んでたんだけど。予想に反して打ち上げが行われることなく、僕らはそれぞれの自室へと帰った。明日からはゴールデンウイークの長期休暇で、全寮制のうちの学校ではゴールデンウイーク中の登校日も学校を休んで実家に帰省する生徒も多い。
「鷹司、お疲れ様」
「ああ。お疲れ」
僕と鷹司は居残り組で、僕は自分の部屋に荷物を置くといつものように鷹司の部屋にお邪魔した。
「あ、ありがとう」
「ん」
羽柴が復帰してから、鷹司は僕が鷹司の部屋へ行くと必ず最初に飲み物を出してくれるようになった。その飲み物はたまにワインだったりする(良い子の皆は飲んじゃ駄目だよ)こともあるけど、いつもその時の僕が飲みたい飲み物が何故か出て来るんだよね。
程よく冷やされたペリエを一口飲んで、僕は改めてソファーに身を沈めた。
「新歓、大盛況だったね」
「そうだな」
「鬼ごっこが中止になったから、盛り上がりに欠けるかと思ったけど」
鷹司もソファーに座り直し、マグカップに注がれたブラック珈琲に口をつける。ある意味恒例になっていた新歓の鬼ごっこは、毎年暴走した新入生が何人か怪我をして問題になっていた。
「羽柴、質問責めに遭ってたね」
「ああ」
「DIYが趣味だって」
「ふっ、そう言ってたな」
羽柴の趣味が料理や家事だってことは、僕らにとっては周知の事実だ。なのにそれを咄嗟にごまかした羽柴が可愛くて、僕は思わず笑ってしまった。
「まあ、あながち嘘でもないし」
そう言って笑う鷹司もその時のことを思い出したのか、とても優しい顔をしている。
羽柴は自分が過ごしやすいように部屋を模様替えして使っていて、それはDIYと言えなくもない。鷹司が生徒会長の間、羽柴が模様替えした時のまま使っていたのは意外だったけど、生活の大半を学生寮に駐在するコンシェルジュに頼る僕らにとってはとても新鮮に思えて。
「それより羽柴の好きなタイプだよ」
僕のその一言に、鷹司の肩がぴくりと跳ねた。
「見事に鷹司とは真逆のタイプだったね」
クスクス笑いながらそう言うと、鷹司はチッと軽く舌打ちをして僕から視線を反らす。
多分、鷹司は羽柴が気になっているんだろうと思う。幼なじみだから以前に鷹司は意外にもわかりやすい性格をしていて、鷹司は男女どちらにも食指が動くタイプ(つまりはバイセクシャルね)で学校の外には男女どちらとものセフレがいる。
鷹司はうちの生徒に手を出したら面倒になることがわかってるし、好きな子もいないみたいだから校内では大人しくしてるけどね。そんな鷹司は恐らく羽柴のことが気になっていて、だけど素直になれないから未だにリコールされた時のことをちゃんと謝れずにいるんだろう。
端から見ていても、鷹司が羽柴を気にしているのはバレバレで。なのに意地っ張りな鷹司は、わざと素っ気なく羽柴に接している。なんだかんだ言って僕らは皆、羽柴のことが好きだ。もともと好感度がマイナスからのスタートだったからその振り幅は大きくて。
今んとこ僕も恋愛感情ではないけど羽柴のことが好きだ。今まで恋人がいたことはないが、羽柴となら恋人同士になってもいい気がしている。まあ、先のことなんかわかんないけどね。
「羽柴、何通ラブレター貰うかな?」
楽しみだねとわざとらしく言ってやると、鷹司は苦虫を噛み潰したような何とも言えない顔をした。
「鷹司、お疲れ様」
「ああ。お疲れ」
僕と鷹司は居残り組で、僕は自分の部屋に荷物を置くといつものように鷹司の部屋にお邪魔した。
「あ、ありがとう」
「ん」
羽柴が復帰してから、鷹司は僕が鷹司の部屋へ行くと必ず最初に飲み物を出してくれるようになった。その飲み物はたまにワインだったりする(良い子の皆は飲んじゃ駄目だよ)こともあるけど、いつもその時の僕が飲みたい飲み物が何故か出て来るんだよね。
程よく冷やされたペリエを一口飲んで、僕は改めてソファーに身を沈めた。
「新歓、大盛況だったね」
「そうだな」
「鬼ごっこが中止になったから、盛り上がりに欠けるかと思ったけど」
鷹司もソファーに座り直し、マグカップに注がれたブラック珈琲に口をつける。ある意味恒例になっていた新歓の鬼ごっこは、毎年暴走した新入生が何人か怪我をして問題になっていた。
「羽柴、質問責めに遭ってたね」
「ああ」
「DIYが趣味だって」
「ふっ、そう言ってたな」
羽柴の趣味が料理や家事だってことは、僕らにとっては周知の事実だ。なのにそれを咄嗟にごまかした羽柴が可愛くて、僕は思わず笑ってしまった。
「まあ、あながち嘘でもないし」
そう言って笑う鷹司もその時のことを思い出したのか、とても優しい顔をしている。
羽柴は自分が過ごしやすいように部屋を模様替えして使っていて、それはDIYと言えなくもない。鷹司が生徒会長の間、羽柴が模様替えした時のまま使っていたのは意外だったけど、生活の大半を学生寮に駐在するコンシェルジュに頼る僕らにとってはとても新鮮に思えて。
「それより羽柴の好きなタイプだよ」
僕のその一言に、鷹司の肩がぴくりと跳ねた。
「見事に鷹司とは真逆のタイプだったね」
クスクス笑いながらそう言うと、鷹司はチッと軽く舌打ちをして僕から視線を反らす。
多分、鷹司は羽柴が気になっているんだろうと思う。幼なじみだから以前に鷹司は意外にもわかりやすい性格をしていて、鷹司は男女どちらにも食指が動くタイプ(つまりはバイセクシャルね)で学校の外には男女どちらとものセフレがいる。
鷹司はうちの生徒に手を出したら面倒になることがわかってるし、好きな子もいないみたいだから校内では大人しくしてるけどね。そんな鷹司は恐らく羽柴のことが気になっていて、だけど素直になれないから未だにリコールされた時のことをちゃんと謝れずにいるんだろう。
端から見ていても、鷹司が羽柴を気にしているのはバレバレで。なのに意地っ張りな鷹司は、わざと素っ気なく羽柴に接している。なんだかんだ言って僕らは皆、羽柴のことが好きだ。もともと好感度がマイナスからのスタートだったからその振り幅は大きくて。
今んとこ僕も恋愛感情ではないけど羽柴のことが好きだ。今まで恋人がいたことはないが、羽柴となら恋人同士になってもいい気がしている。まあ、先のことなんかわかんないけどね。
「羽柴、何通ラブレター貰うかな?」
楽しみだねとわざとらしく言ってやると、鷹司は苦虫を噛み潰したような何とも言えない顔をした。
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