暁の亡霊~歴史の歯車を巻き返せ!!~

香奈波長良

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第二話 駆逐艦吹雪

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「─1930年…だと!?」

計器がイカれてしまっているのでは無いかと何度も目をこすって確認するが計器は依然としてその数字を表していた。そして、顔を上げるとだんだんと霧が消え、太陽が現れ始めていた。すると今度その光の先からに一隻の駆逐艦が現れてきたことに気がついた。計器の異常もありレーダーが艦影を捉えたのは肉眼で確認ができる程まで来た時だった。

「!発光信号!」

不明艦上で不規則に光が点滅し出した。未琴は直ぐ様発光信号だと分かり、双眼鏡を手に取り艦の型を見分けようとする。12.7cm連装砲A型、二本の煙突、前部の3脚マスト!それに艦尾には日本海軍旗の旭日旗。

「あれは…特Ⅰ型じゃないか?特Ⅰ型は全部沈んだ筈だ!」

信号の解読をしようとすると今度は駆逐艦が12.7㎝砲を放ってきた。

「ヤバイ!!」

その砲弾はゆきなみの左舷付近の海に落ち、ゆきなみの船体を揺らした。

何か!何か攻撃を止めさせる方法は無いのかッ!!

「─手ぬぐい…!そうか!!」

揺れで落ちてきた手ぬぐいを見つけた未琴は機関を手早く止めると艦橋にから飛び出しマストに手早く白旗を掲げた。白旗はどの時代、どの国においても通用する方法だった。

そうするとしばらくして攻撃が止み、また特Ⅰ型駆逐艦が発光信号をしてきた。未琴は棚にあった旧海軍の発光信号表を引っ張り出して発光信号を読む。

「…艦内の、臨検をさせよ?」

意味を読み取った未琴は艦橋に戻り、艦長席に座った。





────────

ー吹雪型駆逐艦一番艦吹雪ー

俺はこの最新鋭駆逐艦吹雪の艦長の川崎団十郎さ、階級は中佐だ。駆逐艦吹雪は呉を出港してへ横須賀へ向かう途中、朝霧の海を航行していると急に霧が明けた。その途端に見張り員の一人が叫んだ。

「前方12時の方向に艦影!!」

「─軽巡洋艦クラスか!?」

艦橋に備え付けられた双眼鏡を使い報告に上がった艦を見て思わず俺はそう叫んだ。帝国海軍には見ない艦影で川内型軽巡洋艦程の大きさでありながら砲が一門だけしか無いく艦尾に旭日旗が掲げられていることを確認した。

「発光信号!貴艦は何者か、だ」

「はっ!」

そう言って見張り員に発光信号を打たせる。そして俺は威嚇射撃の用意をさせた。

「砲撃用意!!威嚇射撃だ!」

「一番主砲!一番、二番砲身に通常弾装填!!」

「一番主砲!一番、二番砲身に通常弾装填!!」

「いいか!当てるなよ!!撃てッ!!」

そう言うと直ぐに副艦長が指示を復唱し、第一砲塔が動きだし、そして発砲した。砲弾は不明艦のすぐ横の海に着弾した。第二、第三波と威嚇射撃を行う。そしてしばらくすると不明艦が停止し、マストに白旗が掲げられた。

「撃ち方やめ!」

「発光信号!艦を臨検をさせよ。以上だ」

そう言って発光信号を送らせ、吹雪を不明艦の横に着ける








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